【相棒17】第20話ネタバレ感想やあらすじ:中原丈雄/渕野右登/小木茂光/大浦龍宇一/八木優希【3月20日/水谷豊・反町隆史主演ドラマ】

2019年1月期のテレビ朝日の水曜21時枠は、昨年10月期から引き続き、水谷豊さん主演の『相棒シーズン17』です。

水谷さんの相棒を務めるのは異例の4年目突入となる反町隆史さんです。

こちらの記事ではドラマ『相棒シーズン17』の第20話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!

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相棒シーズン17動画を見逃し配信視聴!PandoraとDailymotionも【水谷豊・反町隆史主演ドラマ】

2018.10.17

「相棒シーズン17」第20話あらすじや感想とネタバレ

 

第20話あらすじ「新世界より」

遺伝子工学の世界的権威である大学教授が殺害される事件が発生。准教授の八木橋(大浦龍宇一)によると、教授が取り組んでいたのは鳥インフルエンザに関する研究だったという。その後、現場から有毒ガスの発生装箱と、『楽園の扉』という反科学主義を標榜する団体のバッチが発見される。『楽園の扉』の代表・阿藤修(小木茂光)は、かつてクローン技術研究所に爆発物を仕掛けた疑いで逮捕されたものの、証拠不十分で不起訴になった曰く付きの人物。警察は、殺人への関与を疑い、阿藤を拘束するが、「天の仕業だ」と言って取り付く島がない。

いっぽう、右京(水谷豊)は、防犯カメラの映像に不審な若い男女が映っているのを発見。2人の名前を突き止めるが、それは世界滅亡を描いた『沈む天体』という小説の主人公の名前だった。作者である鷺宮(中原丈雄)が何らかの事情を知っているのではないかと考えた右京は、亘(反町隆史)と共に、彼の元を訪ねる。すると鷺宮と阿藤が、かつて共同でIT企業を立ち上げていたことが分かる。

そんな中、防犯カメラに映っていた若い男女の行方が判明。小説と同じ、成瀬真一郎(渕野右登)水原美波(八木優希)を名乗る彼らから事情を聞くと、2人は記憶喪失で、事件とは関係ないと主張する。しかし、「このままじゃ世界が滅びる」と、奇妙なことも口にしていた。さらに、殺された大学教授の研究室では、鳥インフルから致死率100%の新型ウイルスを作ることが可能で、その研究成果が『楽園の扉』に渡っている可能性が浮上してくる。右京と亘は、『楽園の扉』を取材したことがある楓子(芦名星)の協力で、彼らの本拠地に乗り込むが…!?

男女が主張する滅亡のカウントダウン…
妄想か、未来予知か、それとも…!?
世界規模の危機に、特命係決死の捜査は通用するのか!?

 

第20話のゲスト

ゲスト:中原丈雄/渕野右登/小木茂光/大浦龍宇一/八木優希
 
 

第20話の感想やネタバレ

 

第20話の感想

 

甲斐さん久々!!!

 

亘は調子に乗りすぎ(笑)

 

クスッとシーン(笑)

 

イタミン、迫真の演技!(笑)

 

急にファンタジー!!(笑)

 

 

グラサン刑事と呼びますか。

 

亘続行が暗示された!!!!

 

ますます右京さん好きになるストーリー!!!

 

 

イタミンの見せ場!惚れ直した~!

 

めっちゃいい顔してた!(笑)

 

やっぱり綺麗な仲間さん。

 

やり手記者ももちろん登場!

 

わ~全然気づかなかったけど、言われてみれば、、、、

 

豪華キャストが多数出演していて、さすがSP!という盛り上がりでした。パンデミックをネタにするあたりは、賛否両論でしたが、個人的には、相棒らしい展開で非常に面白かったです!そして、冠城の続行を匂わす終わり方には、心底安堵しました!汗

 

第20話のネタバレ

世界的科学者殺害

世界的な遺伝子工学の科学者・秋川直秀が殺害された。秋川は、研究者の八木橋健司と北尾佳織と共に鳥インフルエンザに関するゲノム編集の研究を行っていた。ゲノム編集とは、DNAの中の遺伝情報であるゲノムを編集する事で、その生き物の性質を変える事だ。

秋川が殺された夜、北尾は直帰、八木橋は研究用機材メーカーで打ち合わせをしていたという。ラボには、暗証番号式ロックのかかった部屋があり、鳥インフルエンザの研究に使用する部屋だった。秋川が殺される直前に番号を変えた為、解除できなくなっていた。

現場からは、反科学主義団体“楽園の扉”の会員バッジが見つかる。さらに、開けると有毒ガスが放出される箱が発見される。

楽園の扉の代表・阿藤修は、数年前クローン技術研究所に高性能爆薬を仕掛けた事件を起こしていた。

爆薬事件を取材していた風間楓子は、会員たちを見て幸せそうだと感じたという。風間は冠城に、互いの情報を交換しようと持ち掛けた。

謎の少年少女

青木と共に防犯カメラを見ていた杉下は、怪しい少年少女を発見する。彼らが持っていた袋が、帰りには空になっていたのだ。中身が有毒ガスの箱だと疑われた。

少年少女らが大学を訪れた日、大学では秋川のシンポジウムが行われていた。参加者リストを見た杉下は、成瀬真一郎(18)・水原美波(16)という名前から何かに気付いた。八木橋は、研究機材メーカーの中川麗子を紹介し、事件の夜に中川と会っていたアリバイを証明した。

真一郎と美波の名前は、作家・鷲宮が書いた『沈む天体』という小説の主人公の名前だった。鷲宮は山奥で自給自足の生活を営んでいる、情報工学の元研究者だった。『沈む天体』は生物兵器によってパンデミックが起こり、世界が滅亡に向かうという小説だった。鷲宮はかつて阿藤と同じ研究室におり、二人でガイアパブリックという大手IT企業を立ち上げていた。しかし、二人ともすぐに退職した。

予知能力

真一郎と美波が、3か月前に山中で倒れている所を保護されていたと判明する。保護された診療所を訪れると、二人が居た。記憶喪失しているという二人は、保護されてから診療所で暮らしていた。真一郎は、秋川のシンポジウムに行ったのは、記憶に刺激を与える為だと話した。スーパーの袋の中身はパソコンやノートだったという。

診療医によると、真一郎は目覚めた翌朝、新聞を見て「時間がない。このままじゃ世界が滅びる。」と話していたという。

当時の新聞には、世界が滅びると言う理由になるような記事はなかった。しかし、真一郎たちを保護した老人によると、二人はテレポーテーションしたかのようだったという。杉下が予知能力があるのではないかと話すと、冠城はうろたえるのだった。

楽園の扉

楽園の扉が、鳥インフルエンザのウイルスをゲノム編集して、パンデミックを目論んでいる危険に目が向けられた。

早急に犯人を特定するよう命じられた特命係は、風間の取材班に扮し、楽園の扉の潜入捜査に乗り出す。阿藤の部屋へ侵入した右京は、阿藤と北尾がやり取りするメールを見つける。北尾はラボのロックが解除された事を伝えていた。北尾は隠れ会員だったのだ。

メールの内容から、杉下は、ラボの中に危険な新型ウイルスがあるのではないかと考えた。

新型ウイルス

杉下が八木橋を訪ねると、八木橋は新型ウイルスを否定した。しかし、その直後、照明が消え、八木橋が何者かに撃たれてしまう。照明のコントロールルームには、鷺宮の姿があった。幸い、八木橋の命に別状はなかった。

真一郎と美波には、八木橋が撃たれた時間にアリバイがなかった。

鷺宮は真一郎と美波の犯行を防いだのではないかと考えた杉下は、鷺宮の元へ。ガイアパブリックを辞めた理由について尋ねた。鷲宮は、痴漢被害にあった阿藤の娘が、ネットにさらされたことで自殺したと話した。科学技術の進歩で不幸な人たちを生み出している事に気付いた二人は、会社を辞めた。大企業に成長したガイアパブリックを、その時に潰しておけばよかったと話した。

北尾の死体が発見される。遺書が残されていた事から、秋川を殺して自殺したのだと考えられた。遺書には“アンプル”という謎の言葉が。調べを進めると、空気感染すると24時間で100%の致死率だという新型ウイルスの事だった。

八木橋は、秋川が自分の技術を試す為にアンプルを作成していたと話した。

パンデミック

本格捜査に乗り出すが、楽園の扉には阿藤の姿が無かった。杉下は、鷺宮の「潰しておけばよかった」という言葉を思い出し、ガイアパブリックに向かっていると推測した。

ガイアパブリックに到着した捜査一課は阿藤を探した。ロビーでアタッシュケースを開ける阿藤。そして、アンプルを取り出し、世界の破滅を口にした。

伊丹が何とか交渉するも、甲斐なく、阿藤はアンプルを投げた。阿藤は確保されるが、アンプルは拡散されてしまう。伊丹らは隔離されることとなる。

未来人と真実

杉下は真一郎が何故パンデミックを予知できたのかを訪ねた。すると、真一郎は2070年から来たと話し、歴史を知っているという。そして、真一郎は銃を持って逃げ出した。真一郎は教科書として『沈む天体』を持っていた。

パンデミックを止める為に真一郎と美波はゲノム編集を調べ、八木橋が中川に研究データを売り渡している事実を知ったという。そして、新型ウイルスも売り渡すだろうと考え、八木橋の命を狙ったのだった。

中川は東国の工作員だった。甲斐は、東国大使館に中川を引き渡すことで争いを避けようと考えた。

阿藤が持っていたアンプは偽物だった。

そして、真一郎は八木橋の元へ。本物のアンプルを持つ八木橋の前に、真一郎は立ちはだかり、銃口を向けた。そこへ杉下が現れ、真一郎を止める。杉下は、真一郎が鷲宮が作り出した世界に住んでいたと説明した。鷲宮が現れ、真一郎に真実を明かした。

結末

八木橋は捜査一課に確保された。新型ウイルスを作ったのは秋川ではなく八木橋で、中川の気を引くためにやったと認めた。さらに、秋川・北尾殺害への関与も認めた。

中川は東国側によって殺されていた為、真実は闇に葬られたが、東国との国交に影響は及ぼさなかった。

鷺宮の村では、ネットが原因で居場所を失った人達が住んでいた。その村は適切な方法で残されることが決まり、住人も希望して住み続けるのだった。

雷鳴

雷鳴
小林圭吾ああっ…。
ため息

小林おっ… おい おい
しっかりしろ… しっかりしろ
成瀬真一郎おじいさん… 誰
ここは どこ…
小林おい しっかりしろ
秋川直秀「数年来より
世界各地 及び
我が国でも猛威を振るっている
型 鳥インフルエンザは
人に感染する例も
報告されており
発症すると 嘔吐 発熱などの
症状を引き起こし
最悪の場合は
呼吸不全により死に至る
非常に危険なウイルスです」
「この度 我々 秋川研究グルプは
遺伝子のゲノム編集によって
この型 鳥インフルエンザに
耐性を持つ
ニワトリの受精卵の生成に
成功しました」
「この研究成果によって
ウイルスの 人への感染の危険性は
非常に低くなり…」

カメラのシャッタ音
芹沢慶二秋川直秀教授 歳。
遺伝子工学の研究者として
世界的に名が知られた
人物だそうです。
死亡推定時刻は
昨夜の時から時の間。
伊丹憲一凶器は それか
益子桑栄ああ。
ただし 指紋は
きれいに拭き取られてるがな。
防犯カメラは
これだけの設備がありながら
正門と あと数カ所しかない。
大学の自治会との取り決めらしい。
今 あたっているが
望み薄だろうな…。
何か 盗まれたものは
芹沢今のところ
確認できていません。
うん… 物取りじゃないって事は
怨恨の線か…。
杉下右京では お二人は
秋川教授と一緒に
鳥インフルエンザに関する
ゲノム編集の研究を
していたのですね
八木橋健司
ええ。 ここしばらくは
かかりきりでした。
北尾佳織はい。
冠城 亘
あの… ちょっといいですか
そもそも
ゲノム編集ってなんですか
の中の遺伝情報が
ゲノムと呼ばれるものです。
そのゲノムを編集する事で
その生き物の性質を
変える事ができる。
例えば 年の食料危機…。
年には 世界の総人口が
億人を超えるそうですねぇ。
八木橋ええ。 それに伴い
世界的な食料危機を迎える事が
予想されていますが
ゲノム編集により
大型の家畜や養殖魚
病気や天候の影響に強い農作物を
作る事ができれば
解決策の一つになります。
すごいですね。
佳織それに 病気の原因となる
遺伝子を編集する事で
ガンや筋ジストロフィなどの
治療に結びつける事にも
期待がかかっています。
なるほど。
警部殿 冠城亘巡査。
勝手に
聞き込みしないでくれますか
…っていうか
なんで いるんだよ
言うまでもありません。
遺伝子工学の世界的権威
秋川教授が殺されたのですから。
居ても立ってもいられないと。
あっ こちら 八木橋准教授と
助手の北尾佳織さん。
…っていうか なんで お前に
紹介されなきゃなんないんだよ
あっ… 失礼。
昨夜の秋川教授のご予定は
どうでした
昨日の午後は ずっと ラボで
私たちと作業をしてました。
切り上げたのは…
時過ぎでしたか。
芹沢で お二人は その後…
私は そのまま自宅に帰りました。
私は 研究用機材メカの所に
行ってました。
今度 導入する機材の
打ち合わせがありまして。
伊丹何してるんですか
密閉性の高いドアですねぇ。
暗証番号式のロックも
付いています。
このラボの中で
鳥インフルエンザの研究を
なさっていたのですね
八木橋ええ。
鳥インフルエンザは
人にも感染する事があります。
管理は厳重にしていました。
ドアロックの暗証番号を
共有していたのも
教授と私だけです。
ラボの中は
無事だったのでしょうか
それが… 秋川教授が
ゆうべ 暗証番号を
変えてしまったらしくて
ドアが開かないんです。
外から のぞいた限りでは
荒らされた様子は
ないようですが…。
秋川教授は よく
暗証番号を変えていたのですか
カ月に度くらい…。
変えた時は 新しい暗証番号を
教えてもらってたんですよね
八木橋うん。
教えてもらえる前に
亡くなってしまった…。
ちなみに 前回 変えたのは
いつでしょう
先週だったと思います。
そうですか。
外益子おい
こんなものが落ちてたぞ
伊丹バッジか…。
芹沢
なんですかね このマク…。
これ わかります
さあ…
わかりません。
ちょっと失礼。
これは…。
綿貫 肇
これは 秋川教授のものですか
さあ… どうかわかりません。
ラベルもないようだし…
ちょっと 開けてみますよ。
待ってください

これは…。
危険物かもしれません。

硫化水素系有毒ガス…。
知らずに開けてたら
かなりの被害が
出ていたでしょうね。
でも 右京さん なんで
危険物かもしれないって…
あのバッジのマクに
見覚えがあったんですよ。
内村完爾楽園の扉
はい。
反科学主義を標榜する団体です。
代表は 阿藤修 歳。
年前 クロン技術研究所に
爆発物を仕掛けた
爆発物取締罰則違反容疑で
逮捕歴があります。
今回
現場に残されていたバッジは
その楽園の扉のメンバだけに
支給されるものでした。
阿藤修の声
「科学は 人々を幸福にはしない」
「それどころか 大いなる不幸を
もたらしているのです」
「我々 楽園の扉は
科学の進歩に反対し
世界を根本から変える事を
目指しています」
思い出しました。
年前 クロン技術研究所に
「サタンの母」と呼ばれる
高性能爆薬を仕掛けられた事件で
この楽園の扉の代表
阿藤修が逮捕。
ですが 結局は 証拠不十分で
不起訴になったんでしたね。
ええ。 表向きは
自然との共生を求める
共同体ですが
代表の阿藤氏の逮捕によって
行きすぎた科学を止めるためなら
暴力も辞さないという
過激な思想が
浮き彫りになりました。
阿藤の反科学思想からすると
遺伝子操作の研究をしていた
秋川教授も
標的になり得る…。
かもしれませんねぇ…。

外男性さすが
すごい… すごいね
せの… よっ
笑い声
男性立派に育ったでしょ
女性すごい 立派 立派。
伊丹秋川教授の殺害現場から
こんなものが見つかりましてね。
これ あなた方のバッジですよね
芹沢なぜ
これが現場に落ちていたのか
そのあたりの事 警察で
詳しく お聞かせ願えませんか
島袋雄介これは陰謀ですよ。
伊丹陰謀
島袋会員の中には なくしたり
盗まれたりした者もいます。
犯人は それを利用して
我々に罪をかぶせたんです。
それとも 事件現場から
阿藤や うちの会員の指紋でも
検出されましたか
伊丹それは これからの話です。
阿藤いいでしょう。
島袋ですが 代表…。
やましい事は何もない。
疑いは すぐに晴れますよ。
行きましょうか。

芹沢これ ご提出頂いた
楽園の扉の会員リストです。
これをもとに 皆さんに
バッジの所持を確認しています。
持っていない人物は
徹底的に行動を洗います。
実行犯がわかったら
あなたが指示したかどうか
わかる。
その前に認めたらどうですか
伊丹
あなたなんじゃないですか
今回の事件の首謀者は。
まさか… 違いますよ。
しかし 年前にも あなたは
クロン技術研究所への
爆発物事件で逮捕されてる。
その事件で 私は
不起訴になったのを
お忘れですか
はあ… じゃあ なんですか
またぞろ
陰謀とか言うつもりですか
天の仕業でしょう。
伊丹天の仕業
天罰ですよ。
秋川教授の研究は
神への冒涜です。
「その報いを受けたんですよ」
神への冒涜ですか…。
風間楓子確かに
この記事を書いたのは私です。
楓子爆薬事件の容疑が
かかった事もあって
一体 どんな団体なのかと。
で 内部の様子は
例えば 怪しい団体だったとか…。
それが そうでもないんですよ。
楓子の声
自分たちで作物を育て 収穫し
分け合うという
平等なる共同生活。
まあ
不便な事もあるんでしょうけど
それでも
みんな 楽しそうだったし
ああいう生き方もありかなと…。
俺には 到底無理。
でしょうね。 フフッ…。
あっ でも 代表の阿藤氏には
何か 底知れないものを
感じたんですよね…。
人々は
便利さや快適さに目を奪われて
その裏にある恐ろしさに
気づいていない。
しかし
自分たちが いかに愚かだったか
いずれ 必ず わかる時が来ます。
楓子の声この人なら
何か
大それた事をやりかねないって
ちょっと
怖くなった覚えがあります。
青木年男
杉下さん… ひょっとして
僕が いつまでも特命係だと
勘違いしてません
そんな事はありませんよ。
それなら いいんですが。
防犯カメラの映像で
ここ数日間
大学に出入りした人物に
顔認証をかけてみましたが
楽園の扉の会員の写真とは
マッチしませんでした。
もっとも
隠れ会員がいるかもしれませんし
あの大学の防犯カメラの数自体が
少ないんで
全く映らずに研究室に行く事も
可能っちゃ可能なんですが。
おや
この人…。
青木事件日前の映像ですね。
この人が何か
この袋 覚えておいてくださいね。

来た時は 何か大きなものが
入っていましたが
帰りは空です。
中身は
どうしたのでしょうねぇ
あっ…。
まさか この袋に
有毒ガスの段ボルが
可能性がないとは言えませんね。
それから 「」。
群馬県を中心に展開する
スパですねぇ…。
青木くん その地域を中心に
顔認証を進めてくださいますか
ああ… それから
その人の映像を
冠城くんの携帯に
送っておいてもらえますか
それは 命令ですか
それとも お願い事ですか
お好きなほうで。
日前 慶明大学の秋川教授が
殺されましたよね
その件と楽園の扉が
何か関係があるとか
さあ…。
冠城さんって
わかりやすいですよね。
なるほど…。 年前
クロン技術研究所に
爆薬を仕掛けた楽園の扉が
今度は 遺伝子工学の権威である
秋川教授を殺害した…。
楓子だったら…
ギブ・アンド・テイクで
いきません
私が 何かつかんだら
冠城さんに。
その代わり そちらの情報は
うちに優先的にって事で。
よろしくお願いしますね。
俺 わかりやすいかな…
あの…。
あっ…。
これが シンポジウムの
参加者リストです。
拝見します。
「成瀬真一郎」 「水原美波」…。
あなた…。
佳織失礼します。
犯人 わかりましたか
いえ それが まだ。
ああ… ところで
ラボのドアロックは
開きましたか
それが まだなんです。
業者に依頼はしてるんですが…。
厳重なロックほど
こうなると大変ですねぇ。
失礼ですが こちらは…
研究用機材メカの方です。
中川麗子
メシオテックスの中川です。
警視庁の杉下です。
あっ… ひょっとして
事件当夜
ご一緒だった方というのは…。
八木橋ええ 彼女です。
麗子弊社の商品を
ご紹介させて頂いておりました。
そうですか。
あっ 右京さん
青木から
動画が送られてきました。
気になりますね この人。
ええ。 今のところ
人が何者かはわかっていません。
ただ 名前はわかりました。
成瀬真一郎 水原美波。
実は この名前
少々 気になってましてね…。
堀川家は この先ですけどね。
でも 今いるか わかりませんよ
電話も通じなかったし…。
その… 鷺宮先生でしたっけ
堀川はい。
ずっと こんな辺鄙な所に
ええ。
先生は マスコミ嫌いで
世間には顔も知られてません。
はあ… 家族もなく ここで一人
ほとんど
自給自足のような生活をして
小説を書いているんです。
まるで 仙人ですね。
というか まあ… 変人ですね。
外鷺宮栄一変人で悪かったな。
堀川先生
先生に どうしても
お会いしたいという方を
お連れしたんですが…。
警視庁特命係の杉下です。
冠城です。
鷺宮警察
警察が 私に なんの用だね
ちょっと失礼…。
あっ 『沈む天体』。
確か 出版されたのは
年ほど前でしたか。
生物兵器が使われた事で
パンデミックが起こり
世界中が滅亡に向かうという
シミュレション小説でしたね。
ええ…。
主人公の少年少女が
様々な危機を乗り越えて
安全な地を見つける。
ドキュメンタリの
手法を用いた
リアリティのある
ストリでした。
先生は 代半ばまで
情報工学の
研究者だったんですよね。
だからでしょうね。
褒めてもらって
礼を言うべきかな。
他にも 核戦争の恐怖
地球の温暖化による
世界の混乱を描くなど
一貫して 科学の進歩に
警鐘を鳴らす作品を
お書きになっていますねぇ。
そんな事を
言いに来たわけじゃないだろう。
用件はなんだね
あっ…。
これは 失礼。
慶明大の秋川教授が殺された事件
ご存じですか
さあ…。
見てのとおり
ここには テレビもないからね。
その捜査線上に 若い男女が
上がっているんですが…。
この人 ご存じありません
知らないね。 なぜ 私に
人は 自らを
「成瀬真一郎」 「水原美波」と
名乗っていました。
ええ…
『沈む天体』の主人公の名前です。
そこで もしや
先生と何らかの関係がある
人なのではないかと
思ったのですが…。
私の小説を読んで
主人公の名前を付けた。
それだけだろう。
こんな所まで来て
無駄足だったようだな。
お気になさらず。 捜査に
無駄足は つきものですから
もうひとつだけ よろしいですか
なんだ
楽園の扉のホムペジにあった
主張と
『沈む天体』の主人公の言葉が
よく似ていましてね。
それが
とても気になっていたんですよ。
ひょっとして
楽園の扉と先生には
何か
関係がおありなんでしょうか
すいません この写真…。
鷺宮
もう 年以上前の写真だよ。
当時 反科学主義という
私の考えに共感し
集まってきた連中だ。
しばらく 彼らと
ここで農業をやりながら
共同生活をした。
もっとも
それもブムのようなもので
年後には解散したがね。
その中に
阿藤さんもいらしたのですね。
これ
楽園の扉の阿藤さんですよね
ああ… 阿藤だ。
やはり 先生と阿藤さんは
繋がっていたのですね
その昔 同じ大学の研究室に
いたというだけだ。
今は繋がりはない。
杉下の声鷺宮先生と阿藤さんは
同じ大学の研究室にいた。
…というだけでは
なさそうですね。
えっ ああ… はい。
先生は
おっしゃいませんでしたけど
先生と阿藤さん
研究室を辞めたあと
一緒に ガイアパブリックを
立ち上げたんです。
ガイアパブリックって…
あの企業の
創業者だったって事か…。
堀川ええ。 でも 年ほどで
人とも辞めたそうですけどね。
人とも辞めた…。
その理由はご存じですか
堀川さあ そこまでは…。
携帯電話の着信音
あっ… ちょっと すいません。
携帯電話の着信音
冠城です。
青木です。
ジャン
例の人組の事 わかりましたよ。
さすが いい子ちゃん。
楽園の扉の一員だったとか
青木いや それはどうか
わかりませんが…。
青木「なんだか 妙な話で」
あの人
カ月前に 群馬県の山中で
倒れているところを
保護されているんです。
本日 お薬が
日分 出ておりますので
また 日後にいらしてください。
看護師こんにちは。
右京さん。
看護師どうもありがとう。
あとは代わりますね。
真一郎はい。 お願いします。
成瀬真一郎くんに
水原美波さんだよね
宮台豊子この診療所の宮台です。
今 人をここで預かってます。
そうですか。 少し お二人に
伺いたい事がありまして…。
君たち
月日 慶明大学で行われた
秋川研究室のシンポジウムに
出席してるよね
どうして そんな所に行ったのか
教えてくれるかな
記憶に刺激を与えようと
思ったんです。
何か思い出すかと思って…。
記憶に刺激
豊子の声人は カ月前
山の中で倒れていたのを
保護されたんです。
発見される前の事は
なんにも思い出せないみたいで…。
それって 記憶喪失って事
人とも…。
水原美波はい…。
はい。
で たまたま テレビで
ゲノム編集の番組を見ていたら
何かを
思い出しそうになったんで…。
美波
シンポジウムで話を聞いたら
思い出すかなと思って…。
ご家族から行方不明者届は
出ていないのですか
豊子それが 出てないんです。
そうですか…。
しかし
人同時に記憶喪失というのは
あまり
聞いた事がありませんねぇ。
でも 本当です。
はい…。
ところで…
この袋ですが
中身はなんだったのでしょう
本とか パソコンとか
いろいろです。
そうですか。 では
これは 帰るところですが
袋は空のようです。
中身は どうしたのですか
それは…。
君たち 本当は 楽園の扉の一員で
それを隠すために
記憶喪失のふりを
してるんじゃないの
違います。
なんですか 楽園の扉って。
私たち 本当に
自分が誰なのかわからないんです。
豊子刑事さん。 人は
何か犯罪に巻き込まれてるって
いうんですか
成瀬真一郎… 水原美波…。
記憶喪失だとすれば 自分の名前も
思い出せないはずですね。
だとすれば
この名前は どこから
ただ 頭に浮かんだものを
そのまま…。
美波適当に付けました。
そうですか…。
ノック
伊丹失礼します。
どうも。
伊丹どうも。
芹沢どうも。
どこにでも よく現れますねえ
お二人は。
まあ それは こっちのセリフです。
青木からですか
それを お前に答える必要はない。
芹沢成瀬真一郎くんと
水原美波さんだね
この袋の中に
何が入っていたのか
ここじゃなんだから
警察のほうで 詳しく
話を聞かせてもらえるかな
はい じゃあ行こうか。
楽園の扉のほうは
あの人が バッジを落としたとも
考えられる。
すみませんが あの人について
もう少し
お話をお聞かせ願えますか
はい。
小林の声カ月前
あの人 山の中で倒れてた。
人とも 頭 怪我してよ
目 覚めても なんも記憶ねえんだ。
冠城の声それからは こちらで
豊子の声行方不明者届も
出てないんで
住む場所もありません。
施設という話も出たんですが
警察と役場の方と相談して
ここで預かる事にしたんです。
ここでの人は
どんな様子でした
豊子よく手伝ってくれて
とってもいい子たちですよ。
記憶をなくしたからといっても
今どきの若い子ですね。
パソコン貸してあげたら
インタネットに夢中になって
毎日…。
最初の頃は
時々 変な事を言ってましたけど
だいぶ落ち着きました。
変な事といいますと
豊子の声
目覚めた翌朝の事なんですが…。
こんな事って…。
どういう事
どうしよう… 時間がない…。
このままじゃ…
このままじゃ世界が滅びる…。
世界が滅びるって
どういう意味ですか
わかりません。 新聞を見てて
急に そんな事を…。
新聞を見て ですか…。
慶明大学に
有毒ガスを仕掛けたのは
あの人なんでしょうかね
まさか 秋川教授殺害も
だとしても
動機が全くわかりません。
楽園の扉の一員だからでは
しかし それも臆測ですねぇ。
山の中で倒れていたのは なぜか。
行方不明者届が出ていないのは
なぜか。
記憶喪失は本当なのか…。
そして 「世界は滅びる」…。
まだまだ 謎だらけです。
それでは 一度 解除します。
お願いします。
解錠音
業者これで開きましたので。
業者新たな暗証番号を
セットしてみてください。
操作音

芹沢君たち 本当は
楽園の扉の一員なんじゃないの
違います。
じゃあ あの袋の中身は
なんだったの
伊丹阿藤に命令されて
有毒ガス入りの段ボルを
研究室に置いた。
それが
日経っても開けられないから
今度は 直接
秋川教授を殺しに行った。
で その時 バッジを落とした。
そうなんだろう
あなたたちは 何も知らないんだ。
伊丹し… 知らないって 何を
このままだと世界は滅ぶ。
本当に滅ぶんです。
伊丹「な… 何 言ってるんだ」
日本の
国際捕鯨委員会からの脱退…。
入管法改正案で
与野党協議…。
国内の出生率が
過去最低記録を更新…。
真一郎くんは
この新聞の何を見て
世界が滅びると
言ったんでしょうかね
ええ 僕が読んだ限りでも
そんなふうに思える記事は
なさそうでした。
ですが 彼は 取り調べで
世界が滅びるという言葉を
口にしています。
ひょっとして
妄想癖があるのかもしれませんね。
あるいは 予知能力…。
予知能力
角田六郎暇か
…って
予知能力って なんの事だよ
今 取り調べられている人組に
右京さんが
予知能力があるんじゃないかって。
可能性はあると思いますよ。
発見した小林さんの話によると
人の出現は
あたかも テレポテションじゃ
ありませんか。
人には超能力があり
だとすれば
予知能力が備わっていても
おかしくはありません。
机を叩く音
大真面目に そういうの言うの
やめてもらえませんか
君 超能力の存在を
信じないのですか おお…。
こう見えて 俺
合理主義なんで。
せき払い
予知能力なら 俺にもあるけどな。
弁当のおかず
かなりの確率で当てられるぞ。
それ ただの残り物なだけでしょ。
携帯電話の着信音
ずばり言うなよ…。
携帯電話の着信音
杉下です。
甲斐峯秋いやね
君たちの事だから また勝手に
事件に首を突っ込んでいるだろう
と思ってね。
よく おわかりで。
うん。
どうぞ。
殺害された秋川教授が
研究していたのは
人間に感染すれば危険な
鳥インフルエンザウイルス
だったそうだね。
今回 そもそも その研究が
楽園の扉に狙われた可能性は
ないのかね
ええ あり得ます。
事によれば
極めて危険な状況かもしれません。
どういう事だね
今回 事件が起きたのは
遺伝子のゲノム編集の研究室です。
ゲノム編集は
遺伝子情報を書き換える技術。
使い方によっては 諸刃の剣です。
それって…。
ええ ゲノム編集によって
鳥インフルエンザから
致死率の極めて高い
危険ウイルスを作る事も
それを 人に感染しやすく
変化させる事も
理論的には可能です。
もし そうなら
国家を揺るがす一大事に
なりかねん。
犯人の目星はついてないのかね
有毒ガスを仕掛けた疑いがある
正体不明の人組の男女がいます。
人が
楽園の扉と繋がってる可能性が…。
ええ。
しかし 楽園の扉に
確認しに行くっていっても…。
ええ この状況では
ガドも
固くなっているでしょうからねぇ。
だったら 妙案があります。
ギブ・アンド・テイクで。
はい

操作音
電子音
解錠音

島袋風間さん。
お久しぶりです。
また 疑惑の桃源郷なんて記事でも
書くつもりですか
フフフ… まさか。
今回は 楽園の扉の魅力を
たっぷり
ご紹介しようと思いまして。
まあ いいでしょう。
我々に隠し事はありません。
あちらの方々は
楓子あっ
カメラマンとアシスタントです。
よろしく
よろしくお願いします。
島袋じゃあ 新しくできた
調理場からでも案内しましょうか。
あっ 今日 阿藤代表は
島袋
代表は 所用で外出中ですが…。
あっ… あとで枚
お願いできればと。
島袋戻られたら話しておきます。
では どうぞ。
アシスタント… アシスタント…。

あの…。
はい。
ちょっと お手洗い いいですか
ああ そちらです。
馬鹿野郎
なんで お前は いっつも いっつも
いっつも いっつも
取材の前に行っとかないんだ
すいません 準備に忙しくて。
言い訳をするな 言い訳を
すいません
先 行っててください。
すぐに追っつきますんで。
すいません 使えない奴で。
じゃあ 先に行きましょうか。
島袋ええ じゃあ こちらです。
先生。
なんだ
あっ あっ… すいません。
すいませんね。
ため息
「北尾佳織」…。

ドアの開く音
どなたです
勝手にお邪魔してしまいました。
警視庁特命係の杉下です。
警察の方ですか。
だとしたら これは立派な
違法捜査ではないんでしょうか
あいにく
僕には捜査権がありません。
ですから これは
プライベトの見学
という事になりますね。
面白い事を言う。
で 何か見つけましたか
メルを拝見しました。
秋川研究室の北尾佳織さんでした。
お仲間だったんですね
もし 引き込んだのだとすると
目的は
秋川研究室の研究だったのでは
想像がたくましいようですね。
我々は
あなた方が考えているような
危険な団体ではありませんよ。
彼女は 私たちの考えに賛同し
入会したんです。
それだけの事ですよ。
では…。
この人は どうでしょう
この人も やはり
あなたの考えに賛同した
という事でしょうか
さあ… 誰ですか これは。
知りませんね。
ドアの開く音
あ… あんた
ここで何してるんだ
もう お帰りのようだ。
あっ…。
手を叩く音
せっかくですから
もうひとつだけ。
阿藤なんでしょうか
あなたと 小説家の鷺宮栄一氏は
同じ思想をお持ちのようです。
同じ研究室にいたお二人が
なぜ 科学の進歩を
悪と見なすようになったのか
その理由をお聞かせ頂ければと
思うのですが…。
だからこそ 科学の恐ろしさが
よくわかるんですよ。
このままでは
もっと悲惨な事が起こります。
人は 自然と共生する生き方に
戻るべきです。
そこにしか まことの幸せはないと
信じています。
思想をお持ちになるのは自由です。
ですが その目的を達成するために
罪を犯そうとしているのなら
それは 大きな間違いですよ。
失礼。
行きましょう。
ドアの閉まる音
さすが 特命係のお二人。
何か やらかしてくれるとは
思ってましたけど
期待どおりです。
ご迷惑をおかけしましたね。
いやいや 本当ですよ
君…
調子にのるんじゃありませんよ。
あっ すいません。
フフッ… おかげさまで
いい記事が書けそうです。
じゃあ 引き続き
よろしくお願いします。
で 右京さん つかんだものは
中園照生研究員の北尾佳織が
楽園の扉の一員だった
スパイという事か
恐らくは。
それが本当だったら
殺害現場に
バッジが落ちていた事と
つじつまが合うな。
一刻も早く 北尾佳織の身柄を
確保すべきだと思いますが。
中園
言われなくても わかってる
今すぐ 慶明大学
北尾佳織の身柄を確保しろ。
秋川教授殺害の最重要参考人だ。
一同はい
北尾佳織 行方不明のようですね。
伊丹さんたち 楽園の扉にも
踏み込んだようですけど
その痕跡もなかったって
言ってました。
そうですか。
本部は 彼女が秋川教授を殺害し
楽園の扉が どこかに匿っていると
みてるようですね。
バッジの件も
それで つじつま合うと…。
もし 彼女が 楽園の扉の意をくむ
人物だとしたら
大学に バッジを持ち込むような
まねはしないでしょう。
じゃあ こういうのは どうです
真一郎と美波の人も
楽園の扉の会員で
有毒ガスを持ち込んだ際
バッジを落とした…。
いずれにせよ 楽園の扉が
北尾佳織を取り込んだ事は
間違いないでしょう。
そこで 僕が気になるのが…。
佳織の声「ラボのドアロックが
解除されました」
「北尾佳織」
…といったメルが
届いていました。
やはり あのラボの中にある何かを
狙っていたとしか思えません。
だからこそ
それを察知した秋川教授は
殺される直前に
暗証番号を変えた…。
じゃあ やはり ラボの中には
危険な新型ウイルスが
それと 今回の北尾佳織の失踪は
なんらかの関係があるとしか
思えませんねぇ。
暇か
おい 知ってるか あの子たち
家へ帰される事になったらしいぞ。
秋川教授が殺された時の
アリバイが成立したらしい。
でも 有毒ガスを仕掛けた容疑は
晴れてないはずですが…。
もちろん
監視は付けるだろうがな。
泳がせるという事ですか
そうなんじゃないの
あっ 俺
ちょっと 気になる事が…。
では 僕も研究室に。
あれ 結局… 俺 暇か
携帯電話の着信音
社 美彌子社です。
お久しぶりです。
『フォトス』の風間です。
その節は どうも。
お久しぶりね。
あなたから連絡がきたって事は
何か面白いネタでも
つかんだのかしら
楓子「フフフ…
さすが 察しがいいですね」
「楽園の扉の事件
当然 ご存じですよね」
取材なら お断りします。
そうじゃないんです。
ギブ・アンド・テイクのご相談です。
こっちのギブは
特命係の違法捜査について です。
違法捜査…。

送っていくよ。
あっ 冠城亘
あの野郎…
お兄ちゃん
ちょっと… 待て待て 待て待て
おい 行っちゃった…。
クソッ 勝手なまねしやがって
「お兄ちゃん」
さっき そう言ったね。
えっ…。
君たち きょうだいなんだ
つまり
記憶喪失っていうのは嘘…。
じゃあ 世界が滅びるって
どういう意味かな
俺の上司は 君たちには
予知能力があるんじゃないか
なんて言ってたけど。
真一郎当たりです。
うん
予知能力 あるんです 僕たち。
フッ… まさか…。
もうすぐ あなたの身に
大きな不幸が訪れますよ。
えっ
美波の笑い声
からかうなよ…。

楽園の扉が
北尾佳織を引き入れたのは
狙いがあっての事だと思います。
狙いというのは
例えば このラボの中にある
致死率が極めて高く
人に感染しやすい
新型鳥インフルエンザウイルス…。
何を馬鹿な事を
そんなものありませんよ。
あるわけがない

あとは 電車で帰ります。
ありがとうございました。
ちょっと待って。
俺には 君たちが悪い人間だなんて
思えない。
何か 大変な状況に
陥ってるんだろう
もし
何かに巻き込まれてるんだったら
自分たちで抱え込まないで
話してみてくれないかな
私たち…。
何も巻き込まれてなんていません。
失礼します。

ドアの閉まる音
扉の開く音
足音
まだ 何か
ええ ひとつだけ。
あなたは 警察からの警備を
かたくなにお断りになったとか。
ええ 断りました。
しかし 楽園の扉の狙いが
あなたの研究そのものだとすれば
八木橋さん あなた自身も
狙われる可能性があるんですよ
自分の身は自分で守りますから。
では 勝手に
ご一緒させて頂きますので
お気になさらずに。
撃鉄を起こす音
銃声
ああっ うわっ
八木橋さん
だ… 大丈夫です…。

八木橋怪我は
大した事ありませんでした。
明日には退院できるそうです。
それは何よりです。
私を襲ったのは
今 捜査中です。
それより 今回のような
危険な目に遭う可能性も
あるのですから
警察からの警護を
断るべきではありませんでした。
人に見張られているのは
落ち着きませんから。
十分 気をつければ
大丈夫だと思ったんです。
先生 大丈夫ですか
八木橋わざわざ すいません。
明日には退院できるそうですから。
そうですか。
それなら よかった。
失礼ですが 中川さん
八木橋先生が怪我をなさった事は
どなたから
えっ
あっ 先生から ご連絡を頂いて。
八木橋ええ。 明日 午前中の
打ち合わせのキャンセルを。
さすがに これでは…。
そうですか…。
八木橋准教授に怪我は
幸い 軽傷でした。
撃った人物については
何か心当たりでも
真一郎と美波ですが
電車で帰るって
車を降りたんですが
角田課長の話によると
最近 その辺り
ネットでの拳銃売買の
受け渡し場所に
なってるらしいんです。
つまり 人は 拳銃を買い
八木橋准教授を撃った可能性が
あるという事ですね
彼ら
何かに突き動かされてるような
気がするんです。
でも それが 一体なんなのか…。
鷺宮栄一…。
えっ
杉下の声
八木橋准教授が撃たれた現場で
彼を見ました。
やはり 鷺宮氏と真一郎くんたちは
なんらかの繋がりがある…。
ええ そうとしか考えられません。

このままじゃ間に合わない。
美波だけど
これ以上 どうすればいいの
成瀬真一郎 水原美波。
人の居場所を知りませんか
保護されてる診療所にも
帰っていないようなんですが。
なぜ 私に そんな事を聞く
会った事もない人間の事を
私が知ってるわけないだろう。
昨夜 あなたは
八木橋准教授が狙撃された現場に
いましたね。
状況から考えて 撃ったのは
成瀬真一郎 水原美波の
可能性が高い。
そして あなたは
その狙撃の邪魔をした。
そんな所へは行っていない。
君の見間違いだろう。
いいえ。
あれは間違いなく あなたでした。
人は あなたの小説から
名前を取っています。
そして 人の犯行を
阻止するような行動。
やはり あなたとあの人は
なんらかの関係が
あったのですね
というより この一連の事件の
キパソンは
あなたのような気がしてきました。
この間 お話を伺った時
阿藤さんとは研究室が一緒だった
とだけ おっしゃいましたねぇ。
ですが
実際は そのあと お二人は
ガイアパブリックを
起業させています。
そして わずか年で会社を去り
自然と共生して生きるという
それまでとは正反対の生活を
始めました。
その理由とは
一体 なんだったのでしょう
そんな事を聞いて どうする
教えて頂く必要があるからです。
会社を始めて
年ほど経った時だ。
ガイアパブリックが始めた
のせいで
逃げ場を失ったと
若者たちが惨状を訴えてきた。
逃げ場を失った
親が犯罪者 性犯罪の被害者
自ら罪を犯して更生した者…。
そういう者たちは
インタネット上に
全てをさらされてしまう。
たとえ
居場所や職場を変えたとしても
逃げ場がない。
自殺した者も少なからずいると
知らされた。
そして その中に 阿藤の娘もいた。
彼女が痴漢被害に遭い
警察に届け出た。
だが それは
彼女のほうから誘ったんだと
学校で からかわれ始めた。
そして
その事がネット上に拡散され
悪意によって執拗にいじめられ
結局 耐えきれずに自殺した。
名前が出ないという
匿名性を得た時に
しばしば 人は…
残酷になるからね。
私も阿藤も
インタネットを通じて
世界中の人々を繋ぐ事ができる。
そんな情報化社会が
人々に幸せをもたらすと
信じていた。
だが そうじゃなかった。
我々が作り出した
ツルやテクノロジは
多くの不幸を生み出していた。
それが現実だと気づいたから
人で辞めた。
しかし
今や ガイアパブリックは
日本を代表する企業に
成長している。
やはり
あの時 潰しておくべきだった…。

芹沢「慶明大学の北尾佳織で
間違いありません」
芹沢死後日は
経過しているようです。
伊丹逃げきれないと思って
自ら身を投げたか…。
おい 伊丹。
こんなものがあったぞ。
伊丹
「携帯に遺書が残ってました」
「読みます」
「秋川教授を殺したのは 私です」
「私は命を絶ちます」
「盗んだアンプルが…」
伊丹
「我々の大義に使われんことを」
「北尾佳織」 以上です。
これで幕引きにはさせん。
伊丹。
アンプルとは 一体 なんだ
伊丹「さあ わかりません」
わかりませんって お前…。
ドアの開く音
それについては
心当たりがあります。
中園
特命係が なぜ ここにいる
ここは お前たちが
来るような所ではない
杉下 心当たりとは なんだ
人命に関わる新型ウイルスの
可能性があります。
どよめき
中園何

阿藤これで大義が遂行できる。
八木橋の声
新しく暗証番号を設定する時
北尾くんに
盗み見されたかもしれません。
アンプルの中身は
なんだったんですか
八木橋さん
これ以上 隠し立てをすると
取り返しのつかない事に
なりますよ。
秋川教授は
私の知らないうちに
とんでもないものを
作っていたんです。
とんでもないもの
鳥インフルエンザをゲノム編集し
新型ウイルスを
作成していたんです。
毒性を数十倍に高め
人に空気感染するように…。
もし 感染し 発症すれば
時間以内に ほぼ…。
パセント 死に至ります。
やはり そうでしたか。
なぜ そんなものを
科学者としての興味だと
言ってました…。
使う気はない。 公表する気もない。
誰もやった事がない事を
してみたかっただけだ。
でもね 自分以外 誰も この偉業を
知らないというのも寂しい。
だから 君に打ち明けた。
これが偉業だっていうんですか
これは科学者の倫理に反する
犯罪行為です
これは君と僕だけの秘密だ。
いいね
八木橋の声
もちろん 告発も考えました。
しかし これが公になれば
教授は逮捕され
この研究所が閉鎖になる。
そうなれば 僕のこれまでの
研究成果も 無に帰してしまう。
そう思うと…。
何 馬鹿な事を…。
詳しい事情聴取は改めて。
しかし あなたが
危険な状況に置かれている事に
変わりはありません。
警備の指示に従って
くれぐれも
身勝手な行動は慎んでください。
はい…。

衣笠藤治新型ウイルス
中園はっ。 人に空気感染し
発症すれば パセント
死に至るものだそうです。
今 楽園の扉を一斉捜索し
どんな事をしてでも
必ず見つけ出すよう
指示しています。
衣笠いいですか。
ウイルスの事については
完全保秘です。
国民に知られたらパニックになる。
くれぐれも慎重に捜査するように。
はっ
はい

なんですか 一体。
伊丹家宅捜索令状だ。 始めろ
捜査員たちはい
捜査員よし 行くぞ
伊丹阿藤は どこだ
アンプルは どこにある
北尾佳織が盗んだアンプルだよ。
ここにあるんだろ
なんの事でしょうか
とぼけてんじゃねえぞ コラッ
大勢の人の命が かかってんだ。
何がおかしい
私たちの忠告を聞かずに
科学の暴走を許してきた
報いですよ。
なんだと
それが
どれだけ恐ろしい事になるか
これから あなたたちが
知る事になるんです。
綿貫阿藤の姿がありません。
アンプルも どうやら
阿藤が持ち去ったようです。
どこかに ばらまくつもりか。
おい そうなのか
携帯電話の着信音
杉下です。
阿藤がウイルスのアンプルを
持って いなくなっているんです。
もしかしたら どこかで
ばらまくつもりかもしれません。
どこかって どこだ
阿藤は 今 どこにいる
青木「阿藤の車を
システムで捜してますけど
まだ見つかっていません」
他の車で移動していたとすると
捜しようがありません。
まずいですよ これは。
僕は避難します。
電話が切れる音
あっ… あいつ…。
右京さん。
阿藤が
ウイルスを撒くとしたら…。
ひとつ 思い当たる所があります。
やはり
あの時 潰しておくべきだった…。
ガイアパブリック。
ええ。
思いは 阿藤も同じはずです。

何 ガイアパブリック
阿藤は
そこを狙ってるというのか
「阿藤が そこでウイルスを
拡散させる可能性は十分あります」
あっ… 駄目だ。
確証がなければ動けない。
もし違ってたら 責任問題になる
「責任問題などと
言ってる場合ではありません」
電話が切れる音
内村やれ。
中園ええっ
杉下は変に勘の働く男だ。
他に手掛かりもない。
これに かけてみるしかないだろ。
いや しかし
もし間違っていたら…。
これからあとは君に任せる。
中園参事官
責任者として しっかりやれ
ええ
うわ…。 ああっ
捜査員は大至急
ガイアパブリックに急行せよ
捜査員たちはい
捜査員こちらです
ロビでお待ちください
捜査員階ロビのほうへ
お願いします
階ロビのほうへ
一度 ロビに行って頂いて
次の指示を待って頂けますか

捜査員ゆっくり進んでください。
捜査員大丈夫ですよ。
従業員ちゃんと
説明してもらわないと…。

捜査員
ビルからは出られません
従業員
ちょっと 何があったんですか
捜査員それは 今 確認中です。

芹沢大丈夫です 大丈夫です。
伊丹落ち着いて
警察です 警察

捜査員アトリウム。
東側 作業室。
阿藤の姿は
まだ確認できないのか
はい。
綿貫いました
今から分前に入っています。
手にはハドケス。
恐らく そこにアンプルが
入っているものと思われます。
どこへ仕掛けた
探せよ。 探せよ ほら。
電話
阿藤と名乗る男から入電です
せき払い
警視庁 捜査本部だ。
阿藤「楽園の扉 代表 阿藤です」
阿藤感心しました。
よく ガイアパブリックを
狙っているとわかりましたね。
当たり前だ。
警察は なんでも知っている。
それよりも
アンプルをどうするつもりだ
「もちろん ここで撒くんですよ」
どよめき
今なら まだ間に合う。
馬鹿なまねは やめろ
阿藤あなたたちには
こうでもしないと
わからないでしょう
科学の暴走が
どれだけの不幸を生み出し
これからも生み出し続けるのか。

ガラスが割れる音

捜査員下がってください
伊丹離れて 離れて
芹沢どいてください
どいて どいて
伊丹離れろ 離れろ
芹沢阿藤を発見しました。
階です。
こんな所で開けたら
あんただって感染するんだぞ。
全てを変えてやる。
やめろ 馬鹿なまねはよせ。
俺が 話を聞こうじゃないか。
先輩 危ないっすよ。
伊丹離せ
それを こっちによこせ。
落ち着け。 大丈夫。
ゆっくり 話を聞かせてくれ。
まずは それを こっちによこせ
悲劇を終わらせる…。
どよめき
せ… 世界を変える ハハッ…。
伊丹やめろ
人々の悲鳴
先輩
先輩
人々の悲鳴
捜査員たち退避 退避

てめえ この野郎…。
とんでもねえ事しやがって
コラッ
悲劇は終わらせる
全てが変わる
芹沢本部 阿藤は確保
芹沢「ですが アンプルが破損」
「ウイルスが拡散した模様」

衣笠極めて高い毒性と
強力な感染力を持つウイルスが
拡散した。
今後 感染者が全国…
いや 全世界に
拡大していく可能性もある。
パンデミック…。
そうだ。
内閣官房とも話し合ったが
この事は
絶対にマスコミにも漏れぬよう
情報を完全に
シャットダウンしてほしい。
いいね
お言葉ですが
情報もウイルスと同じ
ほんのわずかな ほころびから
流れ出てしまうものです。
それが誤った情報ならば
事態を深刻化させるだけです。
正確な情報を
適切なコントロルの下で
伝えるべきだと思いますが。
社くん。 君の意見を聞くために
呼んだのではない。
これは命令だ。
とにかく 情報は漏らすな。
いいね
承知しました。

アナウンサ「ガイアパブリック
本社ビルでの不審物騒ぎですが
いまだ
詳しい状況はわかっていません」
右京さん。
阿藤はもちろん 伊丹さんたちも
隔離されてるようですね。
そうですか。
俺たち もう
お… 終わりなんすかね。
馬鹿野郎。
殺人犯 捕まえるまで
死ねるかよ。
先輩 かっこいいっすね。
うるせえ。
他に考える事
思いつかねえんだよ。
携帯電話の着信音
あっ…。
携帯電話の着信音
冠城です。
美波私たちの話
聞いてもらえませんか
アナウンサ「続いている
ガイアパブリック本社ビルの
現在の様子です」
「ここで現場と繋いでみましょう。
現場の山本さん」
ため息
美波お兄ちゃん。

秋川研究室から持ち出された
新型ウイルスが拡散されました。
お二人は こうなる事を…
つまり パンデミックが起こる事を
事前に知っていたようですねぇ。
このままじゃ…
このままじゃ世界が滅びる…。
このままだと世界は滅ぶ。
本当に滅ぶんです。
何度も 「世界が滅ぶ」という言葉を
口にしていました。
そして…。
杉下の声
秋川研究室に有毒ガスを仕掛け
八木橋准教授の命を狙った。
パンデミックを防ぐために。
銃声
ああっ うわっ
ため息
問題は お二人が
なぜ パンデミックが起こる事を
事前に知る事ができたのか。
そんな事は不可能なはずです。
しかし あなたたちは知っていた。
発見された翌日
新聞を見て
とても驚いていたそうですねぇ。
一体 どんな記事に驚いたのか
それが気になっていました。
しかし 驚いていたのは
実は 記事にではなく日付に
だったのではありませんか
そして あなたたちは こう思った。
そんな馬鹿な
ここは自分たちの時代じゃない。
なぜなら お二人は…。
真一郎西暦年…。
それが
僕たちが生きていた世界です。
つまり
未来から来たというんですね
そうです。
年の世界は
とても狭い世界です。
人口は たったの人足らず。
村から遠くに行く事も許されない。
なぜか わかりますか
日本人がゲノム編集で作った
新型ウイルスで
年に
パンデミックが起こったんです。
世界中のほとんどの人が死んで
そのウイルスは そのあとも
ずっと世界に蔓延している。
だから どこにも行けないんです。
そんな小さな村で
私たちは
それでも幸せに暮らしてました。
なのに…。
美波の声飼っていた犬が逃げて
それを追いかけていくうち
山の中で道に迷って…。
気がついたら
この世界に来ていました。
美波の声年も前の
それも パンデミックが
起きる直前の この世界に…。
でも 驚きました。
美波の声
見た事もないくらい高い建物
走る車…。
珍しい食べ物
携帯電話やインタネット
進んだ医療 豊富な食料。
美波の声本や写真でしか
知らなかった世界が
ここにはあった。
人々は みんな 満ち足りて
幸せそうに生きてる。
それから パンデミックは
どこで誰が引き起こすのか
僕たちは必死に調べました。
そして
遺伝子のゲノム編集の権威
秋川教授に
たどり着いたのですね
はい。
でも…。
結局 僕たちにパンデミックを
止める事はできなかった。
真一郎歴史どおり…
この世は滅びるんです。
携帯電話の着信音
ちょっと すいません。
冠城です。
わかりました。
ため息
角田課長からです。
アンプルの中は
無害なものだったそうです。
感染したと思われる者も
全員が陰性だったと。
もう駄目かと思ったけど
よかったっすね
ハッ… まだ事件は解決してねえ。
おい 行くぞ
捜査員たちはい
つまり 新型ウイルスの入った
アンプルは
別にあるという事になりますね。
動くな
キャッ
馬鹿なまねは やめなさい。
真一郎来るな 本気だ。
銃を置きなさい。
まだ間に合う。
僕には やるべき事がある
美波さん

真一郎くん 待ちなさい
右京さん。
お… お兄ちゃんは
先ほど 彼が言っていた
「やる事がある」というのは
八木橋准教授の命を狙う
という事ですね
私たち 事件が起こる前から
慶明大学に何度も行って
下調べをしていたんです。
そしたら…。
冠城の声研究デタを
誰かに渡していた…。
美波はい…。 あんな人間なら
ウイルスだって
簡単に売り渡してしまうはずです。
あんな人間というのは
誰の事ですか
大学に出入りしている人でした。

メシオテックスの中川です。
杉下の声中川麗子…。
秋川教授殺害時の
八木橋准教授のアリバイを
証言したのも 彼女ですよ。
えっ…
だけど とても信じられません。
人が未来から来ただなんて…。
右京さん
本気で信じてるんですか
しかし 状況は
それを物語っています。
それに 彼らには
そんな嘘をつく必要はありません。
しかし…。
ともかく 君は八木橋准教授を
張っていてください。
恐らく アンプルをすり替えたのは
彼です。
…となると 必ず動く。
ええ。 そして 真一郎くんも。
甲斐中川麗子 本名 楊春喬。
東国の工作員の疑いがある人物だ。
東国ですか…。
その女が 今回の事件に
関わっているというんだね
生物兵器にもなり得る
新型ウイルスを盗むために
研究員を協力者とした上で
秋川教授と 助手の北尾佳織を
殺させた疑いがあります。
殺人か…。
ええ。 恐らく それだけの罪では
済まないと思いますが。
失礼します。
すいません。
はい。
ちょっと トイレへ。
どうぞ。

今 動き出しました。
中川麗子は 東国の工作員でした。
八木橋准教授は 恐らく 東国に
アンプルを渡すつもりでしょう。
東国ですか… わかりました。
尾行 続けます。

衣笠困りましたね。
東国が絡んでいるとなると
厄介です。
甲斐東国とは ようやく
融和ムドに
なったばかりだからね。
それを ぶち壊しかねん。
すでに 内閣官房からは
なんとか 穏便に
済ませられないかと言われたよ。
殺人が絡んでいる以上
何もしないわけにはいきませんね。
うん… ならば
ここは あえて
東国大使館に抗議を申し入れる
というのは どうかね
なるほど。
それがいいかもしれませんね。
扉の閉まる音
ケスを閉める音
えっ…
な… なんだ 君は
世界を救うには
こうするしかないんだ。
やめろ やめてくれ…。
渡す… これを渡すから…。

あんたは
自分がやろうとしている事が
わかってないんだよ。
八木橋なんで…
あんたは何十億という人々を
殺そうとしてるんだ。
だから その前に…
俺は あんたを殺す
やめなさい
真一郎くん
銃を… 銃を置きなさい
真一郎
どうして 止めるんですか
世界が滅びてもいいのか
世界中の人々たちの命が
消えてなくなってもいいのか
そんな事はさせません
だから こうして
俺たちが来た
こいつを殺さないと
何度でも同じ事をする。
パンデミックは止められない。
君の言うパンデミックなど
起こりません。
君は 未来から来てなど
いないんですよ。
君がいた世界は
年ではありません。
そう信じ込まされているだけです。
嘘だ…。
いいえ。 君も美波さんも
作られた偽りの未来で
偽りの歴史を学んだだけです。
君たちは 最初から
我々と同じ世界に
生きているんです。
嘘をつくな。
俺たちは年から…
本当だ
俺たちを信じて 銃を置いてくれ。
邪魔をするな
これでも
信じられませんか
鷺宮さん
やめるんだ。

せ… 先生…。
どうして…

この人たちの言う事は…
全部 本当だ。

鷺宮お前は…
未来から来たんじゃない。
わしが…
私が作った世界に
生きていただけだ…。
外パトカのサイレン
すすり泣き
伊丹八木橋健司
殺人容疑で逮捕状が出てる。
捜査員よし 行こうか
捜査員おい コラ

ため息
ノック
最初は 恋愛だと思ってました…。
店内の音楽
八木橋の声
彼女の気を引きたくて
様々な研究デタを渡していた。
先生なら できますよね
フフッ… 駄目だよ。
そんな事したら大変な事に…。
ため息
わかりました。
じゃあ 秋川教授に
お願いしようかな。
あの人 優しいの。
ああ見えて。
待ってくれ
伊丹じゃあ 何か
新型ウイルスを作り出したのは
あんただったのか
大成功でした。
なのに…。
エラ音
秋川暗証番号は変えた。
君が入れないようにね。
八木橋えっ…
秋川君の様子が
どうもおかしいんでね
君が行ったゲノム編集が
どんなものか調べさせてもらった。
あんな恐ろしいものを作るなんて
一体 どういうつもりだね
どうするつもりですか…
君が行った事は犯罪だ
通報するしかない。
ため息
ああっ
ああっ
あっ…。
八木橋結局 ドアロックが開かず
アンプルが持ち出せなかった。
その事を麗子に伝えると
楽園の扉のバッジを渡され
置いてくるように言われた。
麗子は 北尾くんが
楽園の扉のスパイだという事に
気がついていましたから…。
その北尾佳織さんを殺したのも
あなた
八木橋
それも麗子からの指示でした。
北尾くんもウイルスの事を知って
アンプルを狙ってる。
それを利用して
アンプルが盗まれたよう偽装し
自殺に見せかけて 殺せと…。
伊丹の声そして 警察の目が
楽園の扉に向くように
偽のアンプルを阿藤に送った…。
ええ…。
机を叩く音
馬鹿か お前。
自分がした事がわかってんのか
たった一人の女のために
お前は…
世界中の人々を
殺そうとしたんだぞ
おい コラ
芹沢伊丹さん 伊丹さん…
先生 この人たち誰
お前たちは
向こうへ行っていなさい。
はい。
ここが 私が作り上げた世界だ。
鷺宮ここにいる大人たちは
元々
ガイアパブリックので
逃げ場をなくした者たちだった。
責任を感じて
会社を辞めた私と阿藤は
彼らと しばらく
あの家で農業をしながら
共同生活をした。
そして 現代の文明や
科学の進歩など
人の幸せとは
なんの関係もない事を確信した。
ならば もっと 文明や科学から
自由になるべきだと…。
それで ここに移り住んだ…。
阿藤は 力で世界を変えると
出ていったが
私は 別の道を選んだ。
すでに 長い間
廃村になっていた ここを
山ごと買い取って 移住した。
もう年も前の事だ。
鷺宮の声決して
人が立ち入らない この場所で
世の中からの一切の情報を排した。
必要のない科学や
テクノロジの類いも
持ち込まなかった。
明るくなったら起き 田畑を耕し
自分たちが育てたものを食べ
暗くなったら眠る。
そんな生活は不便な事こそあれ
幸せに満ちていた。
ここには 競争も貧富の差もない。
人をおとしめる事も
人をうらやんだりする事もない。
私は この手で
理想の新世界を作った。
鷺宮見ろ あの笑顔を…。
あんな心からの笑顔が
あんたたちの世界にあるかい
有害な情報があふれ
放射能や
ウイルスの恐怖にさらされた
あんたたちの世界に…
あなたは
ご自分の小説の中での出来事を
実際にあった歴史として
子供たちに教えたのですね
真一郎くんたちは これを
肌身離さず持っていました。
それで 僕は
全てに気づいたんです。
本当の事を教えれば
子供たちは やがて
外の世界に興味を持ってしまう。
情報をコントロルする
必要があった。
『沈む天体』は
格好の歴史書になった。
そして その結果
真一郎くんや美波さんは
秋川教授や 八木橋准教授を
殺そうとまでしたんですよ。
たとえ どんなに
巧妙に隠そうとも
真実は いつか 必ず
白日の下にさらされます。
人工的に歴史を作り
子供たちを育てるなど
あなたたちの傲慢でしか
ありませんよ。
確かに この世界は
完璧というには程遠いでしょう。
しかし
そこから逃げるのではなく
自分の手で より良きものに
変えていこうとするのが
この世界に生きている
我々の使命だと思いますがねぇ。

外これ 何 何が入ってるの
これ 何 入ってるの
お菓子
外何しに来たの

美波お兄ちゃん…。
すすり泣き
美波お兄ちゃん…。
真一郎の声それ…
本当の事なんですか
ええ。 鷺宮や
大人たちの身勝手な思想が
君たちを
犯罪者にしてしまったんです。
みんな 君たちの事を知って
心配してた。
子供の時から
あの世界が全てだと信じて
生きてきた君たちにとって
今回の事は やむを得ない
行動だったのかもしれません。
しかし
人を殺そうとした事については
罪を償う必要がありますよ。
はい…。
罪を償ったあと
あの村に戻るのか
それとも
この世界で生きていくのかは
君たち自身の選択です。
君たちなら
どこでも やっていける。
俺が保証する。
だから 頑張れ。

甲斐楊春喬が
死体で発見された件だがね…。
事故で処理されたそうだね。
我々にとっては
悪くない幕引きでしたね。
ええ…
悪くない幕引きでした。
角田しかし 驚いたね。
未来の世界が
あんな近くにあったなんて。
よく年も見つからなかったな。
人が出入りできないように
道も封鎖されてました。
鷺宮さんだけは 時々
獣道で下界に下りて
薬や衣類など
どうしても必要な物資を
調達していたようですが。
へえ。
文明の利器がなくても
なんとか生きられるもんなんだな。
しかし 本当の事がわかった
今となっちゃ
その村 やっぱり
解散って事になるのか
あのまま続く事に
なりそうですが…。
えっ なんで
もちろん
しかるべき行政機関によって
村は指導を受ける事になります。
あの村も変わっていくでしょう。
しかし 子供たちのほとんどは
全てを知った上で
あの場所にとどまる事を
選んだそうです。
角田そりゃそうか。
あそこで育ったんだもんな。
確かに あの笑顔
本物だった気がします。
電話
はい 特命係。
わかりました。
右京さん
副総監がお呼びだそうです。
ため息
おやおや
なかなか詳しい記事ですねぇ。
そうだな。 なかなかに詳しい。
内部情報なしでは
とても書けない記事だね。
まあ 確かに。
書いたのは あの気に食わない
例の女記者のようだ。
よもや ネタ元は
君たちではないだろうね
まさか。 俺たちじゃありませんよ。
まあ 君たちが
「はい そうです」と
認めるはずもないだろうとは
思ってるがね。
副総監 ついでながら
ひとつ よろしいでしょうか
なんだ
楊春喬について
東国に抗議なさったそうですね。
日本警察として
当然の事をしたまでだ。
それが何か問題なのか
その結果
春喬は不審死を遂げた。
恐らく
東国関係者による殺人でしょう。
もし 彼女が逮捕されれば
東国の行った犯罪が露見する。
そうなれば
両国関係を揺るがす大問題です。
楊春喬は事故死だ。
すでに そう処理された。
いいえ。
あれは事故死に見せかけた
殺人の可能性があります。
もちろん
殺人という線も疑ったよ。
だが 殺人だという証拠や痕跡は
一切 見つからなかった。
遺体も東国からの要請で
引き渡さざるを得なかった。
これ以上の捜査は無理だ。
残念だがね。
あなたと甲斐さんは
それを予想した上で
東国に抗議なさったのでは
ありませんか
だとすれば 僕は
あなた方を許しません。
それは
うがちすぎというものだよ。
もう 下がっていい。

あっ 風間です。
この度は
ありがとうございました。
おかげで いい記事が書けました。
これからも
ギブ・アンド・テイクの関係で
よろしくお願いします。
ギブ・アンド・テイク
…言っておきますが
あなたとそういう関係だと
思った事は
一度もありませんので。
では 失礼。

どうします
はい
こういう時 花の里で一杯って
なりませんか
ええ… 確かに。
寂しいですね。
ええ 確かに…。
新しい店でも
見つけに行きますか
いい店が見つかると
いいのですが…。
ありますよ。
世界は広い ですから。
君。
はい。
案外 楽観主義ですね。
あっ よく言われます。
じゃ 行きますか。
行きましょう。

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