【いだてん】第18話と第19話ネタバレ感想:女子体育の歴史!マラソンVS駅伝!播磨屋ゴム底足袋の誕生【東京オリムピック噺 大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の「いだてん~東京オリムピック噺」です。

「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。

2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。

こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第18話と次回の第19話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!

 

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第18話あらすじや感想とネタバレ

 

第18話あらすじ

駅伝の盛り上がりとともに、四三(中村勘九郎)の妻・スヤ(綾瀬はるか)が懐妊する。イギリス留学から帰国した二階堂トクヨ(寺島しのぶ)が、女性が自由に体を動かせるチュニックと「ダンス」を持ち帰り、身重のスヤやシマ(杉咲 花)が目を輝かせる。そのころ、長旅から東京に帰ってきた孝蔵(森山未來)は、美川(勝地 涼)と小梅(橋本 愛)の起こしたトラブルに巻き込まれて散々な状況。腐りそうな孝蔵を、いつか日本一の噺家になるからと親友・清さん(峯田和伸)が激励する。そんな折、治五郎(役所広司)にフランスからニュースが飛び込む。

 

第18話の感想やネタバレ

 

第18話の感想

 

日本女子体育のはじまり!

 

いつのまにか美川くんは小梅と駆落ちしてました。おどろき!

 

四三の部屋からシマの部屋の近さを見た美川は、まるでロミオとジュリエット・・・と(笑)

 

日本中の大会を走破しまくる四三。

 

 

シマは本気で走りたかったんですね。がんばれ、シマ!

 

五りんの初舞台は「女子体育」話。知恵の、女子がスポーツを始めたころのファッションショーかわいかったです。

 

ほんとに謎(笑)

 

四三に怒り心頭のスヤ。「美川に言ってもしょうがなかばってん! 」って、何度も。その気持ち、お察しします。

 

四三がスヤを大好きなのはまちがいない!

 

そっと安産祈願のお守りを渡す四三、思わず笑い出すスヤ。すごく微笑ましかった。

 

 

 

かぶれるにもほどがある!フレディ・マーキュリー風で笑った!

 

130キロ走り切れる足袋のなんと丈夫なことか!四三も播磨屋さんもブラボー!

 

加納先生の喜びようったら(笑)四三も負けないくらい喜ぶことでしょう。

今回は、一段と濃い内容でしたね。気持ちがすれ違いそうになるが結果お互い大好きと分かり合う四三とスヤの微笑ましい展開から、まったく理解されていなかった女子の体育に一条の光が差してシマが走りだし、スヤの出産、四三の130キロ走破、ゴム裏の足袋登場。そして最後には、オリンピックがよみがえる連絡がくるのです!思い出しても興奮します!次回も楽しみです!

 

第18話のネタバレ

駅伝の成功

日本初の駅伝を成功させた四三の快進撃は続き、立て続けにいろいろな大会に出場し快挙をあげる。その間に妻・スヤが懐妊、家族は喜びにわく。

小梅の駆け落ちと噓

そのころ、東京に帰ってきた孝蔵は、親友・清さんと会い飲みに誘う。しかし、通りを歩く人物を見て「隠れろ!」という。孝蔵は驚きながら清さんに話しを聞くと、美川と小梅が駆落ちし、小梅は付き合っていたやくざ者の徳重に駆落ち相手は朝太と言ったと知らされる。さっきは徳重が子分を引き連れて歩いていたのだった。徳重は小梅に惚れているが、小梅は浮気っぽく、気に入らないと男を作ってしまうらしい。美川との浮気がばれ、徳重に問い詰められた小梅は朝太の名前を言ってしまった。清さんは話をつけてくるから、しばらくは出歩かないほうがいいと孝蔵に忠告した。

そのころ、美川と小梅は播磨屋の四三を訪ねていた。小梅は事情を話し、美川をかくまってと言いおくと徳重のところへ帰っていった。四三の部屋にかくまわれることになった美川は、四三が獨協中学に勤めていると聞き感心する。美川は竹下夢二のような絵描きを目指しているという。そして、これからは女性の時代と語る。その時、窓の外にシマが見えた。向かいの部屋のあまりの近さに「まるで、ロミオとジュリエットだ」と言い出す美川。あきれた四三は、部屋を好きに使っていいいと言いトレーニングへ。美川がシマに「ロミオ!どうしてあなたは・・・」と語りかけるが、「お静かに!」と怒られてしまう。

女子体育の歩みとシマの新たなスタート

早朝で人通りのない道を一人走り出すシマ。シマの脳裏には先日治五郎や吉岡に言われた女子のマラソンを批判する言葉とともに、弥彦が言った「日本も いずれ西洋のように女子のスポーツが盛んになるかもしれん。世の中が変わればな。」が蘇ってくる。ひとしきり走ったシマは帯をほどいて投げ捨てるとそのままさらに走り続けた。

志ん生が、本日の『オリムピック噺』は「女子体育の歩み」と語りだした。しかし、五りんに後をまかせて引っ込んでしまう。これが五りんの初舞台となる。五りんは驚きながらも、当時の美人は不細工になるからと運動を厳しく禁止されていたと話し、知恵が当時の運動時の服装、袴に革靴 たすき掛けという格好で登場。あまりに動きにくいこの服装に新風を吹き込んだのが二階堂トクヨだったと話は続く。

イギリス留学から帰国した二階堂トクヨは、和装は締め付けられて深い呼吸ができない、猫背になる、若くして死ぬのも和装のせい・・・など、7つの罪があると説明。そして、イギリスの名門 キングスフィールド体操専門学校が推奨していた、女性が自由に体を動かせる「チュニック」を播磨屋に注文。それを着た生徒たちに英国仕込みの「メイポールダンス」を教えた。その授業を見た永井が「盆踊り」というのを「あなたはもう古い!」と、鼻であしらうのだった。

スヤの訪問

四三の元を訪れたスヤ。播磨屋・辛作が作っていたチュニックを着てみる。身重のスヤは締め付けのないチュニックを気に入る。四三がなかなか帰らないと話していると、現れた美川から四三は弟子の秋葉と下関から東京まで1,200kmを走る計画を立て、遅くまで練習しているから帰らないと聞かされる。

聞いたことのないマラソンの計画を知り憤慨、美川にあたるスヤ。その様子を見た美川が四三の日記を取り出す。そこにはある日四三が見た夢の内容がつづられていた。

オリンピックで金メダルをとった四三が治五郎ら皆の前であいさつし、きれいなドレス姿のスヤを紹介。最後には「スヤの励ましに応えるには金メダルよりふさわしきものなし。スヤと生まれてくる子のためにこの夢をいつかかなえる・・・」と書かれていた。そっと微笑むスヤ。

スヤは四三の帰宅を待たずに帰路につくが、入れ違いで帰った四三は猛ダッシュで追う。市電のスヤに追いつき安産祈願のお守りを渡し、夏に帰ると約束した。

スヤの出産

大正8年4月28日。スヤは無事男の子を出産。大正の『正』に明治の『明』で正明と命名された。

その夏、四三と秋葉は下関・東京間1,200kmを二十日間で見事走破。結局四三は夏にも熊本へは帰らなかった。実次は池辺家に謝りに行く。スヤはもういいというが、幾江は不満顔をみせる。しかし、幾江は便りは頻繁に届くようになったといい、幾江宛の手紙に新しい足袋のデザインが書かれていた。何の絵かわからず困る幾江。

ゴム裏足袋の誕生

全国の大会で長距離を走った四三は、裏がゴムで紐で結ぶの足袋を辛作に依頼するが「それはもう足袋じゃねえ。靴だ。」ときっぱり断られる。

そんな中、四三は「駅伝 VS マラソン」と称し、130キロを生徒たちは駅伝で、四三はひとりで走る計画を立てる。人間の持久力の限界に挑戦するという四三に辛作はゴム裏の足袋を渡す。四三は駅伝には勝てなかったものの、20時間かけてその足袋で130キロを完走した。かけつけた辛作は喜びの涙を流す。

孝蔵のその後

清さんと飲んでいる孝蔵。清さんは、徳重は今回のことは終わりにしたがってるが、朝太がのうのうと寄席に出られては体裁が悪い。ほとぼりが冷めるまで東京を離れろといった。そした、お金もなく隠れ生活で腐りそうな孝蔵を、いつか日本一の噺家になるからと清さんが激励する。そこを徳重に見つかるが、清さんのおかげで逃げ切り、そのまま東京を離れた。

可児の帰国とオリンピック開催の知らせ

文部省の要請でアメリカに留学していた可児が2年半ぶりに帰国。アメリカと比べ日本の体育は2歩も3歩も後れているとシマらに熱弁する。女性体育の歴史は動き始めた。

そのころ、治五郎は遅々として進まないスタジアム建設について役員と話していた。そのスタジアムでオリンピックも!と語り、居合わせた野口は感嘆の声を上げる。

郵便の中にフランスからの手紙があるとわかり、さっそく開けた治五郎。手紙はクーベルタン男爵からの親書で、8年ぶりにオリンピックが開催されると書かれていた。「韋駄天を呼べ! 韋駄天を!」治五郎は喜び叫んだ。

 

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2019.01.05

「いだてん~東京オリムピック噺」第19話あらすじや感想とネタバレ

 

第19話あらすじ

フランスのクーベルタンから治五郎(役所広司)に届いた手紙には、ストックホルムから8年ぶりにアントワープオリンピックが開催されるニュースが書かれていた。新しい「箱根駅伝」の構想に力を注ぐ四三(中村勘九郎)だったが、やはりオリンピック開催こそ待ち望んだもの。遠い熊本で離れて子育てに励むスヤ(綾瀬はるか)を訪ね、次こそ金メダルをとって引退し、家族と暮らす約束をする。しかし実は、前回死人を出したマラソンは正式種目に含まれていなかった。「箱根駅伝」がオリンピック代表選手の選考を兼ねて開催され、大盛り上がりを見せるなか、治五郎はクーベルタンにマラソンの復活を訴える。

 

第19話の反応と期待の声

 

 

 

 

 

 

第19話の展開予想

8年ぶりにオリンピックが開催されると聞いた四三の喜ぶ姿が目に浮かびます。しかし、実は前回死人を出したマラソンはオリンピックの正式種目に含まれていなかった・・・そんなことは知らない四三は、オリンピック代表選手の選考を兼ねて開催された箱根駅伝にますます意欲を燃やすでしょう。オリンピックの開催をものすごく喜んでいた治五郎は、フランスのクーベルタンにマラソンの復活を訴えるようです。必死にお願いしますよね。それにより、マラソンがオリンピック種目に復活し、四三が夢にまで見たオリンピックでのメダル獲得に向けてますます努力を重ねると予想します。

 

第19話の感想

 

ちーちゃんのなつき具合と、ちーちゃんを受け入れる雰囲気が暖かくて、ここだけ別のドラマでも見たいくらいです!

 

甘えん坊な雰囲気ですが、ちゃっかりネタ書いてます(笑)

 

 

 

慶応…(笑)。早稲田…(爆笑)。

 

やはりそう考えるのが自然ですよね!なんだか、嬉しくなる。

 

 

 

 

志ん生の天才ぶりを一瞬で感じたシーンです!

 

圧巻の一言です!同じ人が演じていて、似たような人を演じているのに、見事に別人に見える…。素晴らしいですね!

 

 

 

 

 

今回も見どころが多かったですね!まずは、実次の妙なペコペコ感(笑)そして安定の幾江の圧。個人的に一番はやはり馬生師匠と朝太のシーンですが、岸さんも結構好きです!足袋の裏の滑り止めがまさかここで誕生したこともびっくりでした!そしてそして箱根駅伝がアメリカ横断の予選だったとは…!!

第19話のネタバレ

(歓声)
(志ん生)日光・東京間130kmを
20時間ぶっ通しで駆け抜けた韋駄天。
「もう日本に走る道はない」。
ヘヘッ すごいこと言いますね。
伊能忠敬じゃあるめえしよ。
(笑い声)
…で 韋駄天 金栗が
次に何を考えたかってえと。
(野口)うわっ… どうしたんですか?

(四三)太平洋ば渡って
サンフランシスコから
ロッキー山脈ば走って越えて
中部農村地帯ば横切り
ニューヨークまで4,000km。
ちょっと待って下さい 金栗さん。
落ち着きましょう。
うん 野口君 俺は冷静ばい。
日本が終わったからアメリカって
危険ですよ。
そんな短絡的な考えは。 ねえ 美川さん?
(美川)いいよね アメリカ。
行ってみたいと思ってたよ。
俺もたい。
広大なトウモロコシ畑で
分厚いビフテキ食べたいね。
ああ 俺もたい!
(野口)たきつけないで 美川さん もう!
総距離4,000km
1日40km走っても 100日か。
く これは おる一人じゃ無理ばい。
野口君 駅伝方式でいくばい。
人数が増えれば 一日に進める距離も
伸ばせるもんね。 うん。 ねっ?
駅伝がよかね。 うん。 ねっ ねっ ねっ?
はい そう思いますよ。
そげんすっと
重要なのは
ランナーたい。 誰ば連れてくか…。
(沢田英一)予選会を開いては
どうでしょう?
ばばっ!
明治の沢田と申します。
お 君が沢田君かね!
(辛作)参ったよ。
ゴム底の足袋 買いに来たんだってよ。
あれ?
広まっちゃってるよ うわさが!
入りたまえ 入りたまえ 入りたまえ!
失礼します。
沢田君はね 東京・札幌間ば
22日間で走ったそうだ。
アメリカ横断と聞けば
黙っちゃおれん元気者が
全国の大学に大勢いるでしょう。
ましてや 金栗さんと一緒に
走れるとなれば なおさらです。
いかがですか? 予選会。
ああ 予選会ね よかよか! 是非やろう!
コース どうします? どこ走ります?
(野口)ロッキー山脈を越える予選を
平地でやっても しかたないしな。
そうだ…。
富士…。
箱根か!
おお おお おお…!
だがな なめてかかると
えらい目に遭うぞ。
何てったって 箱根は天下の険だ。
えっ あれ 富士山ですよね?
(辛作)富士山が
あんなに近えわけねえだろうが。
俺が箱根だっつったら箱根なんだよ!
…うん 箱根でやりまっしょう!
そうだろう?
うん。 よかよか。
アメリカ横断の予選会だけん
そぎゃん金も かけられんし。
何 何? 富士山で走るの?
どこが富士山なんだよ この野郎。
(孝蔵)<今では すっかり
お正月の風物詩となった箱根駅伝。
もとは アメリカ横断大駅伝レースの
予選だったのです>
やろう やろう! 箱根駅伝ばい。
(知恵)おじいちゃん。
すっかり ごちそうになりまして
ありがとうございます。
(りん)いえいえ。
じゃあ そろそろ
鈴本の出番ざんすからね。
(りん)行ってらっしゃいませ。
師匠 行ってきます。
ごちそうさまでした!
どうも 行ってらっしゃい。
ちーちゃん おめでとう。
おめでとうございます。
わ きれいね。
エヘヘ。
はい。
わ ありがとうございます。
あがんな。
はい。
おっ ねえちゃん
お年玉もらいに来たのか? えっ?
今 一段落したからよ。
お正月はね
ほかの一門のお弟子さんたちも
みんな挨拶に来るのよ。
(今松)いい加減 覚えろよ。
(五りん)
古典って いっぱい人が出てくるから…。
何してんの?
駅伝落語。
駅伝落語?
うん。 稽古してんだ。
(今松)正月と言やあ 箱根駅伝だろ?
それにあやかって
一つの噺を3つに区切って
駅伝形式でやろうって趣向なんだが。
(五りん)
第一走者が ちっとも前に進まねえ。
(美津子)自分で言ってりゃ世話ないよ。
はい 続けて。
黒豆ないの?
今年は お豆なし。 人気ないからね。
この辛口の酒には あれが一番合うんだよ。
「おや? そこにいるのは久兵衛さん」。
久蔵!
すし屋じゃないんだからさ。
「どうも」。 「最近 お前」…。
首の角度 真横向いてどうすんだよ。
目線だけ動かすんだよ。
上手は この柱。 下手は掛け軸。
豆 煮てくんねえか?
ですから ないんです。
「お前さんは」。 「酒さえ飲まなきゃ」。
「いいたいこもちだが」。
「飲んじゃ」。 「いけない」。
こらこら 大家さん増えちゃった。
何人いるんだい?
大家さんって誰ですか?
(今松)「富久」だろ!?
大家から富の札を買うくだり
やってんだろ!
うう…。
ああ ああ 泣いちゃったよ。
泣いてませんよ!
泣いてるじゃないの。
もう… かわいそうに。
あんたたちね 厳しすぎんのよ。
だから 言ったのよ。
いきなり「富久」なんて無理だって。
「寿限無」にしとくか。
あんな難しいやつ覚えられませんよ!
だったら てめえが作って
やってみたら どうだよ。 えっ?
うちの一門はな みんな
古典ばかりやってるわけじゃないんだぞ。
自分がネタ作ってやってみろ。
え?
「寿限無」覚えらんないのに無理でしょう。
ネタか?
あるんだ。
(五りん)創作落語「箱根駅伝」。
(治五郎)箱根か。
風光明媚にして
起伏に富んだコースで面白いね。
(可児)想像しただけで興奮してくるね。
はい。
(岸)金は? 誰が出すんだね?
あっ 報知新聞の寺田さんという人に
相談したら
是非 協賛させてほしかて。
おいおい 聞いたか? 岸君!
金栗君自らスポンサーを見つけてきたぞ。
ハハハハ!
実に頼もしい!
いや そぎゃん大層なものじゃ。
あっ そうだ。
金栗君 箱根駅伝の運営 やってみるか?
(可児)おっ!
おっ…。
時期的に オリンピックの予選といっても
過言じゃないからな。
はい! …はい?
えっ? ちょっ…
今… 何と おっしゃいました?
(可児)校長からも
いい知らせがあるんだよ! ハハハハ!
えっ? えっ?

ばっ!
(笑い声)
(治五郎)クーベルタン男爵からの親書だ。
「来年 1920年 夏
オリンピックを開催する」とある。
ストックホルム以来 8年ぶりの
オリンピックだよ! ハハハハ!
やった!
ハハハハハ!
いや… いや でも どこで?
ヨーロッパは どこも戦争で…。
ベルギーのIOC委員の
ラトゥールという人物が
自国での開催を直訴したらしい。
なんと立派じゃないか。
規模は縮小されるだろうが
重要なのは大きさじゃない。
今 オリンピックをやる。 戦地で!
この気概だよ。 なあ 金栗君?
どうした?
(可児)フフッ 大丈夫か? 息してるか?
はっ! あっ…。
(せきこみ)
すいません。 しとりませんでした。
ハハハハ!
あ 長かった。
ストックホルムから8年ですか。
待っとってよかった。 諦めんでよかった。
嘉納先生 今度こそやります!
必ず やってみせます!
駅伝に オリンピックか。 こりゃあ
正月返上で大いに頑張らんといかんな!
はい!
(治五郎)岸君 楽しみだね。
(孝蔵)<「正月返上」 その言葉が
四三の頭を一気に冷やしました>
ひゃあ!
(スヤ)お正月は必ず帰るて
言うとりましたよね? 四三さん。
(幾江)
あんた 正月は帰ってくっとだろね?
あああ…。
ひゃあ!
(実次)四三よ
正月こそ帰らんと俺の立場のなか。
(シエ)
四三 うちはよかけん 池部ん家に…。
スヤが寂しがっとるばい。
正明も大きゅうなりましたよ。
(正明の泣き声)
(実次)四三!
四三!
四三さん!
ああ!
あっ… ひゃあっ!
ひゃあ… ひゃあ!
(シマ)わっ! 金栗さん あの…
もう いくら何でも風邪ひきますよ。
ご近所にも迷惑ですし。
池部ん家から
いくら出しとって思っとっとや!?
来年 オリンピックを開催する。
<前回の渡航費1,800円は
国や体協からの援助はなく
高師生の寄付と
実次が田んぼを売った金で工面した>
そぎゃんたい…。
オリンピックには… 金が要る。
<今回も どうせ自腹だ。
池部家の財産を当てにするほかない>

「ようっ!」
(太鼓の音)

「ようっ!」
(拍子木の音)
「母上様 スヤ殿。
大變 心苦しいのですが
この正月も帰れそうになかです」。
スヤ。
はい。
スヤ。
あれ? ば… ばばっ!
な… 何ね? 今 帰れんって…。
アハハ…。
何ね もう! アハハ。
ばっ! お前が正明か。
正明 お父ちゃんの帰ってきたばい。
おう 正明 お父ちゃんばい。 アハハ!
スヤ。
四三さん。
だ… 旦那んさん?
あっ…。
旦那んさん 帰ってきたばい!
何ね!?
旦那んさん!
お帰りなさいまし!
あ ただいま。
お帰りなさいまし!
フンッ ご活躍で。
あっ…。
(談笑する声)
それでは 池部ば代表して
長男の四三から 新年のご挨拶ば。
ばっ! いや 俺は そぎゃん…。
よっ 旦那んさんだ!
旦那んさん!
(スヤ)四三さん。
(泣き声)
え… 皆様
旧年中は大変お世話になりました。
あっ 第1子も生まれ…。
あっ! それから… 驚かんで下さい。
8年ぶりにオリンピックの開催さるるとが
決まったとです!
お! ハハハハ!
(ざわめき)
…で どこでやるとですか?
はい ベルギーのアントワープ。
今度こそ ストックホルム大会の
雪辱ば果たすため 粉骨砕身して…。
明けましておめでとうございます!
乾杯!
(一同)乾杯!
<そのころ 体協本部で
緊急の理事会が開かれました>
どういうことだよ!?
何かの間違いじゃないのか?
そう思って 何度も確かめたんですが…
ありません。
(治五郎)ないな… ない…。
ないな…。
(ドアが開く音)
(治五郎)ないな…。
明けましておめでとう…。
遅い!
すいません!
(永井)飲んどるのかね?
正月なんで。 …で どうしました?
オリンピックの種目から
マラソンが外されたそうだ。
えっ!? そ… それ 金栗さんは?
熊本に帰ってるそうだ。
えっ!?
(武田)酒臭いのう。
すいません。
信じられん。 日本がメダルを狙える
数少ない競技なのに。
確か 前回 死者が出たんでしたよね?
日射病でね ポルトガルの選手が命を…。
それでも
やると誓ったんだよ クーベルタンが!
なぜだ… なぜだ クーベルタン!
(トクヨ)これをご覧下さい。
現在のベルギーの市街地です。
ここをマラソンのランナーが走り
沿道を観衆が埋め尽くす。
こんな光景を想像できますか?
とても無理だな。
この惨状を見て それでも
日本人が勝てる見込みがあるから
マラソンを競技に加えろなどとは
厚かましくて とても言えん。
(ため息)
酒臭いんだよ!
すいません!
酒なんか飲んで
のんきにやっとる場合か!?
すいまっせん。
(スヤ)「外いたかばってん」
「外われんたい」
お よか飲みっぷりだね!
欧州ではね 村長さん
大人から子どもまでが
旗ば振って マラソンば応援すっとです。
村長さん あれには勇気づけられました。
さあさあ 1杯どぎゃんですか?
四三さん。
「さん」!? 「四三さん」て…。
「さん」でよかたい。
玉名一の庄屋の若旦那さんだけん。
なあ 実次?
アハハハ…。
これはこれは 忙しかですか? 四三さん。
ちっとは ゆっくりできるとですか?
はい…
あっ いや 学校は9日からばってん
そん前に箱根駅伝のコースの下見ば
せんといかんけん。
それは四三さんも走りなさるとですか?
学生の大会だけん 教員は運営たい。
玉名には いつ戻られますかねえ?
それは…。
うちは どぎゃんでん構わんばってん
スヤが不憫でなあ。
結婚ばして6年
まだ 一緒に暮らさんて…。
なあ? こぎゃん田舎だけん
よからん うわさも立つばい。
あっ… オリンピックば
立派にやり遂げたら帰ってきます。
兄上!
(小声で)「はい」て
言わんかい こら ぬしゃ。
金ば もらうとだろが こら!
はい。
はい!
はあ きつか。
幾江さん… 悪か人じゃなかばってん
あん威圧感 じとっとした目…。
(正明の泣き声)
あっ…。
(小声で)あれは 前世はヘビばい。
(泣き声)
よしよし…。
まだ起きとっとね?
今 ちゃんと寝かさんと
夜泣きばしますけん。
そぎゃんね。
お義母さんと交代で
明け方まで寝られんこつもあっとです。

スヤ。
苦労ばかけて すまんかった。
どぎゃんしました?
約束ばする。 今度のオリンピックに勝って
俺は引退するつもりたい。
そん先は指導者として
後輩ば育てながら
スヤと正明とお義母さんと
一つ屋根の下で暮らすつもりたい。
勝てんかったら?
熊本には お戻りにならんとですか?
勝ちますけん 考えんでよか。
四三さんは勝ちます。
うん。
8年もかかったばってん ようやく
お国んために戦う時の来たったい。
よう辛抱されましたね。

スヤ…。
(泣き声)
あっ… いや…。
(泣き声)
(スヤ)よしよしよし…。
(泣き声)

ああ…。
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ。
<そして
いよいよ近づいてきた箱根駅伝。
四三は有力選手たちと共に
練習に励みます。
そのころ 体協では…>
さて 今回は何人連れていきますかな?
選手7 監督1
予算的に それが限界かな。
ちょっと待て。 何? 予算?
今回は金が出るのか?
出しますよ。 体協の名誉理事から
義援金を募っております。
やるじゃないか 会計監督!
早く 金栗君に知らせないと。
ですから マラソンはございません。
もういい。 クーベルタンに直談判する!
(武田)会長 何をですか?
決まってるだろう マラソン復活だよ。
その行為は
オリンピックの精神に反しませんかね?
確かに マラソンは
日本が唯一 メダルを狙える競技です。
しかし 前回死者を出した
医学的に問題のある競技でもあるのです。
その是非を見直すという意味で
適切な判断だと思いますが。
永井… 貴様は正論しか言わんな!
それが役割と考えております。
じゃあ 言えるか!?
8年間 誰よりも努力した金栗君に…
彼の背中を追いかけて走り始めた
学生諸君に もう走らんでいいと!
失礼します!
(トクヨ)
ちょうどよかった。 私 言いましょうか?
待て。 何だね?
マラソンの枠ば
6人に増やしてもらえんでしょうか?
おっ ちょうど選手選考の途中でしたか!
あっ あ… 話を聞こうか。
現在 箱根駅伝の練習ばしとりますが
もう好記録の 次から次に出ております。
特に ここにおる高師の茂木!
(茂木善作)はい!
大浦!
(大浦留市)はい!
早稲田 三浦!
(三浦弥平)はい!
河野!
(河野一郎)はい!
明治ん沢田!
はい!
こん5人と私が出れば
金銀銅 全てのメダルば持ち帰ることも
夢ではありまっせん!
(トクヨ)あのね 金栗さん…。
分かった! 検討しよう。
おお!
箱根 楽しみにしとるぞ!
(6人)はい!
ありがとうございます!
(5人)ありがとうございます!
よし もう20km行くばい!
(5人)はい!
行け!
(ドアを閉める音)
んっ!
待ってました!
(拍手)
(ざわめき)
(出囃子)
よっ!
待ってました!
(拍手)
え 「箱根駅伝落語」…。
ねっ まさかね 1番に走らされるとは
思いませんでしたが。
運営を任された四三君 まずはですね
足の速そうなやつを
探さなきゃいけないってんで…。
みんな よう来てくれた!
(一同)オ!
ありがとう!
もう うれしか。
(志ん生)<結局 集まったのは4校だけ。
高等師範 明治
早稲田>
早稲田魂です!
<慶応。 え 足に覚えのある野郎から
ただ目立ちたいだけってやつまでね>
期待しとるばい。
はい!
野口! みんな よか成績ば出したら
オリンピック行けるて聞いたら
たまがるだろうな!
…そうですね!
ああ!
<お いるいる。
バカみてえな顔しやがって ええ?
オリンピックに出られるって聞いたら
お前 びっくりして
座り小便して
バカになっちゃうな 本当に>
オリンピック!? オリンピック!? ああ…。
(笑い声)
師匠 ちょっと勝手に
変な くすぐり入れないで下さいよ。
でも ウケてるよ。 次 いけるか?
えっ?
早速 コースを決めるぞってんで
選手たちが集まって
夜な夜な作戦会議でございますね。
おい… おい…。
えっ!?
え どうしよう… 交代しよう。
(笑い声)
(拍手)
往路… 5区間。
箱根山で折り返し
復路5区間 全10区間 217km!
ということは 2日がかりですね。
箱根に1泊だな…。 こりゃ
早朝に スタートせんといかんばい!
というわけで 2月14日 土曜日
午前8時スタートと決まったのですが
これが 頭の固いお偉いさんの
逆鱗に触れたんです。
冗談じゃない! 学生の本分は勉強だ!
授業を休んで駅伝など 言語道断!
ほんなら 10時スタート!
まだ授業中!
12時!
12時には飯を食え!
え そんなわけで
午前中は おのおの授業を受けて
午後1時からのスタートとなったのです。
タッチ タッチ… タッチ タッチ…。
まだ早いだろ。 もうちょっと やんな。
え?
(観客たち)頑張れ!
え 有楽町 報知新聞本社前には
黒山の人だかりが!
…と言いたいところですが。
よし 集まれ!
(寺田)もう集まってます。
(五りん)<何しろ 1回目なんでね
え まあ こんなもんです。
えび茶 早稲田。 黄色 東京高師。
紫 明治。 青 慶応。
それぞれのたすきを掛けて 足元には…。
出た! 大塚 播磨屋のマラソン足袋!
審判長 兼 スターターは箱根駅伝の考案者
我らが韋駄天 金栗四三>
支度して よい…。
(号砲)
<1920年2月14日 午後1時。
記念すべき第1回 箱根駅伝がスタート。
アントワープオリンピック
マラソン選手の候補を探すべく
金栗さんは車に乗り込んで伴走します>
ワーワー言いながら
有楽町のガード下を数寄屋橋へ抜け
尾張町交差点を右に曲がって
銀座通りを品川へ。
旧東海道をまっつぐに
最初の中継点 鶴見に向かいますが…。
「面白くねえぞ 山下!」。
「そりゃあ 困りましたね」。
「お 試しに 寄り目で走ってみな」。
(笑い声)
「こうですか?」。
「あ 何だい えっ?
じゃあ 犬みてえに前足も使ってみな」。
(笑い声)
「えっ こう… こうですか?」。
あ あにさん
そんなこと書いてないでしょ。
目先の笑いに走らないで!
師匠 どうしましょう?
お前がな
さっさと引っ込んじゃうからだよ。
3人じゃ ゴールまで行けねえぞ お前。
じゃあ 師匠 もう一回 出て下さいよ。
俺は 1本つけてるもん。 やなこったい。
え じゃあ どうするんですか?
おめでとうございます。
何やってんの?
うん? 「箱根駅伝落語」。
こいつが作ったんだ。
ほう。
誰ですか?
あのな 長男の清だ。
どうも。
あっ… あっ あっ 失礼しました。
ちょうどいいや
こいつに次やってもらおう。
(五りん)そんな急に?
高師に遅れること約3分
明治の第2走者は 闘将 下村選手です。
えっ 誰? あのおじさん 誰?
金原亭馬生 真打ちよ。 私の弟。
太平洋を左に見ながら
横浜を抜ける頃には
首位の高師に こうピタリと追いつき
権太坂 不動坂と難所を越えて
へばってきたところを こう
タッタッ タッタッ タッタッと
一気に追い抜いた。
「あっ チクショー。 足袋の底が
剥がれちまった。 おい 足袋屋!」。
「へえへえ へえへえ。
お呼びでございましょうか?」。
うまい! 何かちゃんとしてる。
落語っぽい。
「おい 下村
これに勝てばオリンピックだぞ!」。
下村 オリンピック!
下村 走れ!
この道は
オリンピックに つながっとるばい!
いけ 下村! オリンピック!
第2区より電報です!
1位 明治 2位 高師。
高師が明治に抜かれた!?
はい 3区の戸塚を通過した時点で
2分の差がついたと。
(治五郎)2分なら まだ巻き返せる。
やっぱり 気になるようですな ハハハハ。
見に行かれたら いかがですか?
オリンピックにマラソンがないのに
合わせる顔がないだろう。
続けます。 選手7人の…。
電報 4区から! 首位との差が…。
8分に開いてるじゃないか!
(馬生)<首位が明治 2位 高師
3位が早稲田で 慶応が4位>
順位不動のまま
次の中継点 小田原を目指します。
え この辺りから
こう 日が西に傾き始めた。
何せ スタートが1時ですからね。
はあ うまいな。
当たり前だよ。
師匠 本年も
どうぞよろしくお願いいたします。
うん。
今松にいさんも 明けましておめでとう。
おめでとうございます。
誰が出てんの?
馬生師匠だよ。
ふん あっそう。
(馬生)「え? 何だか
辺りが暗くなってきたぞ。
何か出そうだ 怖いね。
えっ 誰か いねえかい?
ううっ 丑三つ時みてえだ」。
何だい 怪談噺かい?
やだねえ 新年早々。
「箱根駅伝落語」です。
こちらは?
次男の強次。
えっ!?
これかい?
次 出るか?
これ やりゃいいの?
第5走者ね。
(小声で練習する声)
「おいおい 聞いたかい? えっ?
見張りがいねえんだとよ」。
「えっ だったら ズルし放題じゃねえか!
こいつはいいや」。
…ってんで 学生たちは
箱根の山へ 下見へ参りまして
あっ こっちも行ける
あっ こっちの方が近えぞと
方々に 片っ端から目印をつけていく。
やだ うまい上に ちょっと色男。
あれも 私の弟。 古今亭朝太。
二ツ目だけど 華があるでしょ?
役者もやってて
テレビのドラマにも出てんのよ。
へえ。
「ヘッヘッヘッヘ…
これで5区は明治がもらったぜ!」。
(朝太)<トップを走る明治の沢田。
実は この男
箱根の山に下見に行き あちこちに
近道の目印をつけてたんですが
その目印が見つからねえ>
真っ暗じゃねえか…。
こっちか?
(銃声)
「あっ! だ… 誰だい?
鉄砲をぶっ放した野郎は」。
「あ どうも
地元の青年団でございます。
ここいらは猪が出るってんで
人が通る時には こう
空砲を鳴らせって言われてるんです」。
それだけじゃあない 中学生ランナーが
たいまつを持って案内してくれる。
「沢田さん こっちです!」。
「でけえ声出すな バカ!
恥ずかしいじゃねえか」。
<「えっほ えっほ」と
結局 抜け道は役に立たねえまま
午後8時。
明治の沢田が1位で芦ノ湖にゴール。
記録は7時間30分36秒。
8分遅れで 東京高師 大浦が2位。
早稲田 三浦が16分遅れで3位>
来たか?
<箱根の山で道に迷った慶応は
なんと1時間22分の遅れで4位>
よう諦めんで走った!
記録 8時間42分51秒!
遅か… ばってん よう頑張った!
<往路の結果は こんなんでしたが…>
まだやるの?
あっ やって下さい。
あっ そう。
2日目の朝 審判長の金栗さんが目にした
光景ってえのは…。
<一面の銀世界。 昨日から降りだした雪で
箱根の山は積雪6cm。
気温はマイナス4度>
(渋谷寿光)金栗さん 本部の野口君から
中止を検討してはどうかと。
見たまえ 渋谷君。
<昨晩の青年団 たいまつの学生
更には湯治客まで加わって
総出で雪かきをしてくれている>
こん人たちが こんだけしよるとに
中止になんかできんばい!
(渋谷)えっ… でも
これじゃ滑って走れませんよ。
分かっとる!
諸君!
(一同)はい!
足袋ば 脱がんね。
金栗君 これは何をしとるのかね?
はい。 ゴム底に溝ば彫って
滑り止めにすっとです。
(一同)ああ…。
なるほど。
ぬしたちも やらんか。
(一同)はい!
<そんなわけで 金栗さんの執念によって
箱根駅伝は続行されました>
続行だと?
(野口)はい。
予定どおり 7時にスタートしたそうです。
金栗は?
それが…
車のエンジンが凍って動かず
学生たちの後を追いかけて走りだしたと。
(号砲)
ば もう!
(渋谷)あっ 金栗さん!
ハハハハハ…! 金栗らしいな。
信じられん。
本当 しょうがないやつだな。
とにかく 私は
有楽町のゴール地点へ向かいます。
頼むぞ!
小田原の順位です。 1位が明治。
10分遅れて 2位が高師。
早稲田が18分遅れ。 慶応 56分遅れ。
金栗は!?
はい。 それが…
選手たちと一緒に走ってるそうです。
走れ! 走らんか! こら!
早稲田ん河野!
都の西北の意地ば見せんか!
そぎゃんこっちゃ 立派に成功せんぞ!
はい!
こら!
さすが韋駄天!
こうしてはおれん。 私も向かうぞ!
待って下さい!
うん?
待って下さい。
そして 第8区 平塚では
再び降りだした雪のせいで
ペースが落ちるってえと
沿道の人々が
傘のトンネルを作ってくれたそうですな。
「おい 学生さん 学生さん
おなか減ったろ?
ほら 握り飯作ったから食べな」。
「すいません…」。
わあ 2人とも すごいな。
ノートをちらっと見ただけなのに。
当たり前だ
天才の遺伝子 受け継いでんだもん。
天才?
黒豆ねえな…。
あっ 師匠か。
正月なんだから黒豆 お前 どうにか…。
それでは お先に失礼いたします。
あっ 勉強させて頂きました。
うん。 それにしたって
何だって箱根駅伝なの?
はい。 うちの親父が
若いころ 出たらしいんです。
箱根駅伝に?
はい。 戦争で死んじゃいましたけど。
ふん。
おい 黒豆買ってきてくれないか?
やだよ。 俺 これから収録だよ。 お先!
恩知らず。
順位変わらず いよいよ最終区間… あれ?
みんな 行ったよ。
明治の西岡選手が
今 トップで蒲田を通過!
(歓声)
明治か。
(今松)<いよいよ 最終10区。
トップを走る明治 西岡ってえと
足が痛みだして 思うように動かない。
後ろからは高師のアンカー
茂木が迫ってくる>
高師の意地ば見せんか!
はい!
明治のアンカー 速かぞ おらぁ!
はい!
走れ!
「走れ 茂木!
明治のアンカーも速いぞ!」。
11分遅れで鶴見を出た高師の茂木君。
品川辺りで5分の差まで縮めます。
そして 新橋辺りで ついに並んだ!
お!
へい へい へい!
な… な… 何だ?
タッチ タッチ。
何?
タッチ。
(今松)…んだよ 乗ってきたのに。
どっちが勝つか分からねえんで
たすき2本掛けてきちゃいました。
「やい 明治 最後ぐらい勝たせろ」。
「冗談じゃねえ ここで抜かれたら
何言われっか分かんねえ」。
やだ ちょっと うまくなってる。
そうねえ。
雪を蹴り上げて デッドヒート!
西岡 茂木!
ここで勝ったらオリンピックたい!
すいません… オリンピックは結構です。
何?
自分は… 金栗さんには なれません!
はあ!?
おい 諦めるな 茂木! 諦めるな!
新橋から銀座を抜けると数寄屋橋!
ガードをくぐれば 有楽町 報知新聞社!
集まった観衆の誰もが この紫のたすきを
掛けた 明治の学生が来ると信じていた!
来た… 来たか!?
あ 来た 来たぞ!
どっちだ!? 明治か 高師か。
いや… あれ 金栗君?
えっ!?
もうすぐ来るぞ!
それ来た!
来た来た…。
明治か? …あっ 明治だ!
高師だ!
茂木! 茂木君 茂木君!
(五りん)<ゴール直前 最終コーナー!
おっと
ここで明治 西岡がまさかの転倒!
高師 茂木が渾身のラストスパートで
ゴール!
第1回 箱根駅伝優勝は東京高師!
記録 15時間5分16秒!>
(岸)頑張れ! 頑張れ! 頑張れ!
頑張れ 頑張れ! ほら もう少しだ!
頑張れ 頑張れ! 頑張れ!
頑張れ もう少しだ! 頑張れ 頑張れ!

(治五郎)「世界に通用するランナーの
育成に全力を注いでおり
韋駄天を筆頭に
メダルを狙える選手が育っておる」。

(歓声)
嘉納さん! マラソン やれませんかね!?
何?
やれんのかな… やるべきでしょう!
こんな感動的なレースなら
絶対やるべきです。
日本が勝つとか負けるとか
そういう問題じゃない。
アントワープでやるべきだ これを!
直訴しましょう 嘉納さん!
岸さん… ど… どうしたんですか!?
別に何でもない… ああっ!
岸君!
すいません! 初めて見たもんで。
マラソンのない… オリンピックなんて。
私が 必ず 君を
アントワープに行かせてやるからな!
はっ…?
岸先生 ど… どぎゃんしました?
アハハ…
マラソンのないオリンピックなんて…
マラソンのないオリンピックなんて…!
「オリンピックなんて…」。
(ざわめき)
ちょ… ちょっと?
えっ? どうしたの?
あれ? あいつ サゲ考えてねえや。
ど… どうしましょう?
サゲ? しょうがないな…。
おお… どけどけどけ。
(拍手)
え そういうわけで
マラソンのないオリンピックなんて
黒豆のない おせち料理みたいなもんです。
(笑い声)

(拍手)
うまいね!
えっ? 「うまいね」じゃ…。
(笑い声)
行け! 走れ! 韋駄天ども!
(弥彦)元気の権化! ジャ パ ン!
<韋駄天 2度目のオリンピック>
金メダルたい!
金栗四三は金メダルったい!
<やだ これ 絶対泣いちゃう>
日本の正月の風物詩
東京箱根間往復 大学駅伝競走。
この大会では あの羽田の国内予選会の
トロフィーを再現した金栗四三杯が
最優秀選手に贈られています。
その賞を3年連続受賞し
元祖 山の神の愛称で知られた
今井正人選手。
自分は大学時代ですね
箱根駅伝でしか結果を残せてない
というふうに思ってますので
それがなかったら 本当に
実業団にも進めてないでしょうし。
東京五輪出場を目指す今井選手は
今も 箱根駅伝の走りを忘れていません。
自分たちが
どういう走りをすることによって
次の走者が 走りやすいかとか
逆に 自分の結果によって
後ろの走者に すごく迷惑をかける。
まあ… 足し算ではなくて
やはり掛け算になるのも
駅伝かなっていうのもありますので。
富士登山をはじめ
金栗は 駅伝を日本中に広めました。
(今井)金栗さんの思いっていうもの
その賞を頂いて走ってる一人として
自分は責任も感じてますし それを
やり遂げた時の達成感というのは
すごく大きいんじゃないかなと
思っています。
金栗が掲げた駅伝への思いは
現代に受け継がれています。

 

「いだてん~東京オリムピック噺」の見逃し配信を無料視聴する方法

 

【いだてん】動画を見逃し配信視聴!PandoraとDailymotionも【東京オリムピック噺 中村勘九郎・阿部サダヲ主演大河ドラマ】

2019.01.05

 

「いだてん~東京オリムピック噺」第18話と第19話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ

 

2019年の大河ドラマは、33年ぶりに近現代史を扱う「いだてん~東京オリムピック噺」です。

オリンピック初参加から「オリンピック」開催までの激動の52年間を、描く「東京&オリンピック」の物語。

第18話では…女子体育の歴史が動き出し、シマはひとり走り始めます。スヤは無事に出産し、四三はゴム裏の足袋で130キロ走破。治五郎に8年ぶりにオリンピック開催されると連絡がきます。

第19話では…箱根駅伝が駅伝落語で伝えられました!

この記事では、ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!

【いだてん】最終回ネタバレ感想!初回(第1話)から随時更新【東京オリムピック噺大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2019.01.03

【いだてん】視聴率速報と一覧表に推移!初回(1話)最終回まで随時更新【東京オリムピック噺 大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2019.01.03

【いだてん】ロケ地の紹介【東京オリムピック噺大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2018.12.26

【いだてん】モデルの紹介 金栗四三、田畑政治 他【東京オリムピック噺大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2018.11.08

【いだてん】のキャストやゲスト、相関図とあらすじの紹介【東京オリムピック噺大河ドラマ 中村勘九郎・阿部サダヲW主演】

2018.10.31

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