2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の「いだてん~東京オリムピック噺」です。
「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。
2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。
こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第21話と次回の第22話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!
Contents
「いだてん~東京オリムピック噺」第21話あらすじや感想とネタバレ
第21話あらすじ
1920年、アントワープオリンピックでメダルを逃した四三(中村勘九郎)は失意の内にヨーロッパを旅し、第1次世界大戦の傷跡が生々しいベルリンを訪れていた。そこで四三が目にしたのは戦災に負けずにたくましくスポーツを楽しむ女性たちだった。その姿に大いに刺激を受ける四三。帰国するとスヤ(綾瀬はるか)から引退して熊本に帰るよう頼まれるが、その胸には日本に女子スポーツを根付かせるという固い決意が生まれていた。
第21話の感想やネタバレ
第21話の感想
これがのちの #アトランティス になる⁉️😄(嘘)
しかし、 #四三 の頭は #東野幸治 みたいだな😆👍️✨#いだてん pic.twitter.com/TBsq9rcqcQ
— エクソシストZ (@shinmikuriya) 2019年6月2日
帰国途中に何があったのか?(笑)しかし、相変わらずスヤさんの温かい受け入れ方が好きです。
四三さんに抱きあげられる正明ちゃん。
演技とは思えない 純粋に嬉しそうな顔してて、とても可愛かった😊#いだてん pic.twitter.com/xEGb0hNt97
— むむくる (@mumukukururu) 2019年6月2日
反面教師にされる可児もまた愛らしい。#いだてん pic.twitter.com/5ontbJAcKQ
— Kenzy (@KenzyPowell) 2019年6月2日
言い方!(笑)。今なら完全にアウトですね!!
#いだてん #櫻の園
くそったれーーー‼︎
女子が大好きだーーー‼︎
みんなすこシャンーーー💓 pic.twitter.com/npxEfysRhv— ビビ🗻 (@okera_39) 2019年6月2日
このシーンが美しくて何回も観ちゃう#いだてん pic.twitter.com/cFQO8HA0KY
— あんぱんち (@BaDmtPTu8OuGlu2) 2019年6月2日
大成しそうな雰囲気に満ち溢れていますね!
大河ドラマいだてん。毎回のようにふんどし姿が楽しめる。もえっとする。内容も面白くなっとよ#いだてん pic.twitter.com/oPcrnEX0aj
— きゃっきぃな (@tomosappu) 2019年6月2日
「セイ」と書いたハンテンが可愛すぎる清さん。#いだてん pic.twitter.com/wVifWkIT32
— Kenzy (@KenzyPowell) 2019年6月2日
そしてしっくり来るツーショット!(3ショット)
今の流行りに乗っかったユニフォーム。#いだてん pic.twitter.com/bKbz6F2HvW
— Kenzy (@KenzyPowell) 2019年6月2日
杉咲花ちゃん爆裂#とと姉ちゃん の頃から、ずっとこんな彼女がみたかった。
ありがとうクドカン。
「シマちゃん先生」で朝ドラやってほしいわ#いだてん#杉咲花 pic.twitter.com/lteD0wSNKO
— ミカヅキ (@Goodmoanin_ll) 2019年6月2日
今日のいだてんで壱番屋笑ったシーン。
特に2枚目。
皆スポーツしたいんだね。#いだてん pic.twitter.com/PUc5fbcb9m— 入間栗鼠 NEXT京都戦 (@oomiyaotaes) 2019年6月2日
シマちゃん 素敵な人見つけたね
幸せそう♡#いだてん #杉咲花 かわいい♡ pic.twitter.com/ev3IJSuuz2— スノー (@smilesmile214) 2019年6月2日
仕事も走ることも続けて下さい、結婚の為に何も犠牲にして欲しくないとシマちゃんに告げる増野さん…。シマちゃんのことを理解してくれる男性と結ばれて本当に良かったです☺増野さんのような人がもっと増えれば女性が生きやすい世の中になるのに…。幸せそうなシマちゃんは綺麗でした😊#いだてん pic.twitter.com/U79wcUQl5o
— chamong-tea (@TeaChamong) 2019年6月2日
この時代にこう言える男性は本当に珍しかったでしょうね!
今日もワクワクしすぎて泣いた。
シマちゃん結婚の記念撮影。カラーが公式、白黒が放送のカット。放送版のシマちゃんが圧倒的に良い表情だと思う。そういう細かいところがこのドラマを信用している理由。#いだてん pic.twitter.com/rl6JZeuAqZ— K2o (@hxIOKecZ2HvvTOR) 2019年6月2日
現在でこそ
オリンピック選手の
男女の比率はほぼ半々だが
100年前の女子選手は数%
人間の男は
精神レベルの段階を内在する分
低レベルだと
硬直した思考回路や既成概念に
縛られやすい傾向にあるが
人間の女は
元々自由な精神を有するが故に
一度殻を破ると
より創造的に活動できる😇 pic.twitter.com/IiFMRYE5iL— ジェームズ・T・カーク2世 (@kirk2_thegod) 2019年6月2日
今回の
イグ『いだてん』賞は‼️可児先生
『骨盤がバ~ン!臀部がでぇ~ん❗』美川くん
『こんちくしょう❗』W受賞となりました。
それでは
峯田さんと美川くんに
歌って頂きましょう!銀杏BOYZで
『エンジェルベィビー』ハリキッってどうぞ‼️#いだてん#古舘寛治#勝地涼 pic.twitter.com/u2el63FrUQ
— 8八@末広 (@8prism81) 2019年6月2日
シマちゃん良かったですね!!素敵な人を見つけました!トクヨ先生に感謝です!四三もアントワープの傷もすっかり癒えて、次の目標が見つかって良かったです!!さてさて、女子スポーツ界も動き出しましたね!!
朝太は、東京に戻れてよかったです!戻り方は…ですが(笑)小梅ちゃんも落ち着いていて良かったけど、美川くん大丈夫でしょうか?(笑)
第21話のネタバレ
四三、帰国
失意の四三はベルリンでスポーツに興じる女性を目の当たりにし、驚く。そこには戦争で夫を失った女性や、子供を抱きながら練習する女性がいたのだ。その女性たちは学校で少し習いスポーツをしていただけで、プロのアスリートというわけではなかったが、「くそったれ」と叫びながら槍を投げる姿は四三には新鮮に映る。そして四三は、日本でも女子スポーツを根付かせる決意をする。帰国した四三(髪が伸びていた)は、シマに女性が槍投げをしていたと報告する。シマはベルリンの女性たちの写真を見つめていた。四三は、自分が女子スポーツに尽力すると約束し、シマがオリンピックに出ることも夢ではないと話す。そこへシマの見合い相手・増野がやって来る。トクヨの代わりに見合いをした縁で付き合いがあったのだ。その後、四三は、熊本に帰らず待っていたスヤや辛作に迎えられ、ハリマヤ製作所となった播磨屋へと帰宅。四三は、スヤに引退の意思は伝えるも、女子体育への熱意を捨てきれず、熊本へ帰るのは拒否した。さすがのスヤも約束が違うと、怒り、荷物をまとめ始めた。四三は、スヤを抱きしめ、東京で一緒に暮らそうと言った。スヤは承知した。
朝太、東京へ
浜名では、オリンピックで惨敗した内田が、世界の水泳について話していた。今の日本泳法では世界では戦えず、クロールしか無いと言う。政治は顔をつけたまま泳げるのか疑問に思うが、内田は世界の選手の息継ぎを説明した。政治はにわかには受け入れられず、やけになり海に飛び込む。脱ぎ捨てた着物から財布を抜き取った朝太。その足ですぐに東京に戻った。そこには小梅と清さんがおり、2人は結婚していた。朝太は多少動揺していた。もっと動揺していた美川はストーカーのように小梅を見ていたが、こっ酷く追い払われた。朝太は、三遊亭圓菊の名で二つ目から再出発した。
四三、教壇に立つ
大正10年4月、四三は治五郎の勧めで東京府立第二高等女学校(通称、竹早)へと赴任した。ここはシマも務める学校だった。校長は女子体育に力を入れたいと言うものの、シマの話では、実際はたまーに、いけ好かない男性教師がテニスを教えに来る程度だと言う。四三は、革命を起こさんとやる気十分。しかし、女子相手に四三の熱意は空回りし、生徒たちに体育を受け入れてもらない。まずは自由参加ということで、体育を行ったが、参加者はいない。そこで四三は海外の女性と日本の女性の身体の違いを説明するが、ひんしゅくを買い、シマにまで怒られ、スヤには呆れられる(過去に可児も同じような失敗をしたらしい)。
例のテニスの教師がやって来る。…永井だった。香水をふり、女子校ということで随分違った雰囲気になっていた。四三も香水をふり、体育に参加しないかと手当たり次第生徒に声をかける。それを見た生徒たちは、四三をアブさん(=アブノーマル=変人)と言い、田紳(=田舎紳士=野暮臭い)とも言い、シマ先生とバウ(熱烈に想い合う)だと言ったかと思えば、シマ先生に限ってあんなスコドン(どんくさい人)を相手にはしないと話す。
そんな四三に業を煮やしたリーダー格の村田富江が物申した。すぐに辞めるようにと。富江曰く、竹早はシャンない(美人がいない)と言われているのに、体育などすれば色が黒くなり嫁に行けないと言う。ここの生徒は中退して結婚するのが理想と言う。四三は1回だけ自分の顔を立ててほしいと、半ば無理やり富江たち数名にやり投げをさせた。初めは渋々の生徒たちだが、投げてみると楽しくなり、その中でもとりわけ「くそったれ」と叫びながら投げる村田富江には光るものがあった。シマは播磨屋で新しい体操着を作り、竹早の「T」のマークが入ったものを着ることになった。
その頃、治五郎は神宮のスタジアムの構想を練っていた。
シマ、結婚
そんな中、シマは増野に求婚されていたが、例のごとく女子スポーツがはしたないとされる時代に、マラソンを志していたため、結婚は諦めていた。さて、シマは結婚を断ったが、増野は女子スポーツへの理解を示し、結婚しても子供を産んでもオリンピックには出られると言った。そして子供を連れて応援するとも言った。この言葉でシマは結婚を決めた。仲人を務めるのは四三とスヤ。ウエディングドレスを来たシマは綺麗だった。スヤは増野に「ちゃんと捕まえていかんと、マラソン選手は逃げ足がはやかけん」と耳打ちした。シマ、増野、四三、スヤの4人の写真は未来を見つめていた。
シマのことを高座で話す五りんの目には涙が溢れていた。今まで話に出てきた男は、飲む、打つ、買う、走るだったからだ。
「いだてん~東京オリムピック噺」第22話あらすじや感想とネタバレ
第22話あらすじ
東京府立第二高等女学校では、四三(中村勘九郎)の熱血指導によって女学生たちがスポーツに打ち込んでいた。教え子の富江(黒島結菜)たちは全国的なスポーツアイドルとなるが、その前に日本女性離れした見事な体格の人見絹枝(菅原小春)が立ちはだかる。四三の指導を手伝うシマ(杉咲 花)も大きな悩みを抱え、それをスヤ(綾瀬はるか)に打ち明ける。一方、真打昇進を果たしてもすさんだ生活を送る孝蔵(森山未來)には見合い話が舞い込む。
第22話の反応と期待の声
で、どーも来週はこんな感じらしい。#いだてん pic.twitter.com/ZgCKzO7Xu5
— バターの国のひと (@allyouneedisbut) 2019年6月2日
21【#アシガール「軽く本気キター!」】
大正モダンガール誕生か?村田富江さん
あぶさん四三への忠告からの”転身爛漫”
女子体育で「シャンナイは変わるの?」
竹早で「やり投げ」大胆と開放は両輪かな
キョン2、長澤まさみの流れを組む、結菜か#いだてん #黒島結菜 /富江&唯之助 大河へ pic.twitter.com/wfkFy1cu8q— わび@さび (@think_literacy) 2019年6月2日
そして次回がもうとっても待ち遠しいべさ#いだてん
— カワオ ノゾム (@kawao_nozomu) 2019年6月2日
「まだ何もなし遂げていない」と
結婚を諦めようとするシマに、
「行きましょうよ!オリンピック。 子ども連れて見に行きます」と答える増野さんが素敵✨
シマの夢の続きと、このご夫婦の未来が楽しみ♪#いだてん#杉咲花 pic.twitter.com/cYgKcyknPV— そら(sora sora18) (@sora18_sora) 2019年6月2日
次週 ヴィーナスの誕生
#いだてん pic.twitter.com/rK0DDdUo2k— ひこニャン (@hikonyan1999) 2019年6月2日
第22話の展開予想
次回は副題の通り、日本の女子スポーツ界を牽引する女神が生まれそうです!もちろん、四三の教え子ですが、一体誰なのか…。普通に考えると、富江さんですが、どうしても気になる存在がいますね!!そして、ついに真打ちとなる朝太!!しかし、思うようにいかないようです。
第22話の感想
人と人を繋ぎ合わせる役の清さん、今日は夫婦で孝ちゃんとおりんさんの縁談を繋げる…~
小梅ちゃんの心配のあまりの圧がスゴかったけど(笑)清さんの「そんぐらいにしとけ」でやめるとこ可愛かったな。#いだてん pic.twitter.com/0gzJBRmgOp— カラメル🌛 (@sparkingjoyz) 2019年6月9日
世話焼き夫婦ですが、大好きです!!孝蔵は人に恵まれていますね!!
シマちゃん、、切なかった。
今も昔も女性の葛藤は変わらないんだね。あと、女性の強さも。#いだてん#シマちゃん #杉咲花https://t.co/fKGhlYmxWf pic.twitter.com/dUIc9LXRmf— bao2222222 (@bao2222222) 2019年6月9日
この時代だと、今よりもっと悩んだことでしょうね…。
可愛えぇ⤴️⤴️⤴️(ノ≧▽≦)ノ
(思わず声が出た)#いだてん pic.twitter.com/tyjkxsLo9Y— 秋子🍊過失おれんじ (@mynameissamsoon) 2019年6月9日
走るのに邪魔な靴下を脱ぎ颯爽と走る富江の姿はとても美しかったです。走りやすいから靴下を脱いだ…何故それが女子だと責められなければならないのか…。愛娘を心配する富江の父の気持ちは分かりますが、どうしてその怒りを好奇の目で見る男達に向けないのか…。#いだてん pic.twitter.com/mDhDsg3ILr
— chamong-tea (@TeaChamong) 2019年6月9日
#いだてん、、、腿を出させぬ算段 (大正?)、、、、、、昭和戦後?~西洋化、ミニスカート(笑)?~平成 pic.twitter.com/PQSrfI8EGU
— 貴島“小さいおっさんてっち”徹彦…..道険笑歩 (@kishima48) 2019年6月9日
股関に犬?(´・ω・`)#いだてん pic.twitter.com/yoOXtO1zVZ
— 秋子🍊過失おれんじ (@mynameissamsoon) 2019年6月9日
美川くん…ついにそんな怪しげな露天商に…。
『女が靴下を履くのではなく、男が目隠しをしたらどぎゃんですか? 』いやもう胸がスカーっとするコトバだね。痛快。 #いだてん pic.twitter.com/uHajm08qqm
— おこめ (@rEHioaCnGrvkvEJ) 2019年6月9日
「そのとーり!!」と思った視聴者は多いことでしょう!!
日本記録出した娘を先ず褒めてやれよ!って、ここぐっときたなぁ。親子、師弟、上司と部下、関係性は各々としても共通してるんじゃないだろうか、上の人間が感情に任せて怒る前にすることあるじゃん、て。 #いだてん pic.twitter.com/6GK40ej3nk
— はじかみ(あねき) (@hajikamianeki) 2019年6月9日
当たり前といえばそうですが、胸が熱くなりました!!
当時女学校でスポーツが盛んになっています。
村田富江が陸上で足を出したことで父親が学校に怒鳴り込んできましたが、テニスなどに比べ、野球や陸上は女子にふさわしくない扱いで、ドラマ中の父の反応は当時の感覚を反映したものといえるでしょう。(大正11年4月22日東京日日新聞) #いだてん pic.twitter.com/jPBy1g8M84— ブラキストン線の向こう側 (@cupsoup2) 2019年6月9日
今週のいだてん熱っい。
これまでで一番面白い。#いだてん #黒島結菜 pic.twitter.com/QHE2nE51C0— 粉天 (@10ten1996) 2019年6月9日
黒島結菜ちゃんイケメンすぎるし
これなんかもうレミゼかな?!
かっこよかった〜!#いだてん#アシガール pic.twitter.com/rynyjIJUlZ
— ぽし (@pianooooo_) 2019年6月9日
尊い。
て、こういうときに使う言葉ね。#いだてん pic.twitter.com/NiNwS2g3mx
— ミカヅキ (@Goodmoanin_ll) 2019年6月9日
金栗せんせー!!🏃♂️🏃♀️💨
最後の立てこもりシーンでちょっと金八先生を思い出したけど(笑)
生徒に慕われるわけが分かる!
本物のパパにハッキリと意見を言う金栗先生、立てこもった女子達もかっこよくてしびれました!!
女子スポーツが発展したのに…
美川っっ!!くそっ!#いだてん#絵だてん pic.twitter.com/Ekuh3kQEFl— オレンジミント (@orangemint520) 2019年6月9日
四三は本当に幸せですね!!もちろん、四三の生き方が彼女たちを変えたのだと思いますが。
自分達で選んだ可愛いユニフォームを身に付ける、美しい脚になりたいから走る…他人に言われるのではなく自分の意志でなりたい自分になろうとする富江たちはとても生き生きとして輝いていました。富江たちには男達が決めた女らしさをはね除けて「自分らしさ」を貫いて欲しいです。#いだてん pic.twitter.com/bfCk3VrFYi
— chamong-tea (@TeaChamong) 2019年6月9日
#いだてん 第22回「ヴィーナスの誕生」。今回も傑作でした。
圧倒的な人見絹枝(彼女も被差別)のパフォーマンスに惨敗した竹早女学生の彼女たちが、四三の為に、自由を求め差別と戦うラストシークエンス。
ジャンヌ・ダルクのようで、まさに敗者たち&社会的弱者たちが立ち上がる再起の物語でした。 pic.twitter.com/XgAA2QMvtq— Dark Knight (@DarkKnight_jp) 2019年6月9日
胸が熱くなる回でした!四三が富江の父に物申すシーンは特に!!今はある程度当たり前のことも、この時代では厳しかったのですね…。そして、こういう風にきちんと信念を持った人々によって、現在の常識が作られ、また塗り替えられていくのですね!
第22話のネタバレ
(知恵)これ 人 乗ってんでしょう?
(美津子)びっくりした~。
そうよ。
ガガーリンが乗ってんの。
え~ 私 無理。
高いとこ駄目だから。
背が高い男は好きなんですけどね~。
(りん)五りんは 今日
師匠と「てれび寄席」だよ。
(チャンネルを切り替える音)
知ってますよ。
えっ? 五りんがいないと
来ちゃ駄目ですか?
あっ 始まってた。
ハハハ。
(志ん生)え~ ドサ回りから帰った私は
コロコロ 名前を変えておりました。
え~ 主にですね 借金取りから
逃げるためですけど。
(笑い声)
ハハッ。
え~
朝太からですね 二ツ目になって圓菊。
師匠が変わって 金原亭馬太郎。
そのあとはですね
朝馬 武生 志ん馬で真打と。
(五りん)はい 違いま~す。
「なめくじ艦隊」によれば
真打は 馬きんで~す。
もう ちゃんとやって下さいよ!
嫌な野郎だな 本当に。
(拍手と笑い声)
(噺家)背中を見るってえと
この唐獅子に牡丹…
威勢のいい彫り物が
してあったりするんですけども
まあ もっとも これ 年取っちゃってね
しわ寄ってるもんですから
こんな感じ。
(笑い声)
(金原亭馬生)おい… おい… おい!
(孝蔵)えっ あたしですかい?
(馬生)そうだよ こっち来なよ ちょっと
こっち… 何をして…
早く こっち来なさいってんだよ。
ちょっと そこ座れ。
真打にならねえかって
言って下すってるんだよ 席亭が。
あっしがですかい?
(席亭)
ああ。
だいぶ 噺もしっかりしてきた。
嫌じゃなかったら うちで
看板上げさせてもらうが どうだい?
ヘッ。
そりゃあ 旦那 そりゃあね
上野 鈴本って言やあ 一流の席だ。
嫌なやつなんざ いやしませんや ヘヘッ。
じゃあ 決まりだな。
お断りいたします。
おい… 何だ お断りとは! えっ!?
どういう了見だ!
(馬生)まあまあ…。
えっ?
披露目用の羽織がねえってんだろ?
羽織もなけりゃ 着物も足袋も女房もねえ。
着るものったって こんな寝巻きが
格上げで高座着になってるってんだから
大したもんだ。
ちょっと待ちな。
お前 万朝知ってるか?
誰だ… あ~ あっ 小円朝…。
小円朝師匠の時に はい 一緒でした。
三度の飯より
落語が好きなやつでしたがね…。
今は栃木で
たいこもち やってるっていうんだよ。
ほら 手紙に書いてある。
手紙? あいつが?
半年前 届いたんだけどさ
えっ お前のこと心配してるよ お前。
「あの男は不精ですから 春を控えて
高座着にも困っているのではないかと思い
羽織をこさえました。
ただし 早く渡してしまうと
質にでも入れてしまうと思います。
どうか 大事な時に渡して下さい」。
ねっ 半年寝かしといたよ。
~
(席亭)
いい羽織だ。
ちょうどいいじゃねえか。
はあ… ありがてえ。
ありがてえな コンチクショー。
袴や着物 足袋に襦袢は 私からだ。
(馬生)ありがとう存じます。
お前 今度こそ
看板一枚でもって 客呼べるような
そういう芸人にならなきゃ駄目だよ。
~
支度はできてます。
いやいや お前…
「できてます」じゃないよ。
羽織は? 袴は? 着物は?
へい。
(席亭)「へい」じゃねえよ!
あんのかい ねえのかい!?
ねえ方の「へい」で。
(馬生)お前 曲げちまったのかい!?
すっかり飲んじまいましたね ええ。
あっ 吉原もやったし
こういうのもやったな うん。
ヘヘッ。
浅草の質屋に行ってごらんなさい。
一式そろってますよ ヘヘヘ。
これで誰でも馬きんになれる。
しょうがねえ野郎だな…。
しょうがねえっつったって
しょうがねえでしょうよ!
しょうがねえ野郎なんだから!
えっ? あたしが頼んだわけじゃない。
あんたが勝手にくれた金だ。
ありがたくて飲んじまいますよ。
しょうがねえ野郎なんだから えっ?
しょうがねえやつは
ありがたくて しょうがなくて
しょうがねえこと しちまうんだから
しょうがねえと思って諦めやがれ!
~
(拍手)
とざい とうざい~!
よ~うっ。
(三本締め)
(馬生)よっ!
(三本締め)
(志ん生)
<こんな調子だから 真打になっても
さっぱり うだつが上がらない>
(小梅)どう?
「どう?」って何だよ。
(清さん)高田馬場の下宿屋の娘でね
名を おりんという。
今更ですが 今日はですね
「オリムピック噺」じゃなくて
「おりん噺」です。
「ピック」の方は 後で
たっぷり やりますんで。
孝ちゃんが しょうがないのはね
独り身だからなの。
いっつも そう。
うまくいきそうになると
自分でしくじって 台なしにして。
気が小さいのね。
ノミの心臓 弱虫 ウジ虫…。
そんぐらいにしとけ。
所帯持ったら そうはいかない。
自然と 腹が据わるもんなの。
それはどうかね。
あ~。
噺家が女房を持つと
所帯じみて 芸が臭くなるって言うぜ。
じゃあ 今は どうなんだい!? えっ?
臭いよ! いつから風呂に入ってないの?
えっ?
こんな貧乏長屋でさ
垢まみれの着た切りすずめじゃないか。
あ~ 臭い 臭い!
お前なんか これ以上臭くなるか!
(清さん)そんぐらいにしとけ。
ほっとけないんだよ。
孝ちゃんには幸せになってほしいの。
あ~。
(清さん)器量がいいだろ?
年は25と ちょいと いってるけど。
いってるってほどじゃないよ。
何より よく働くんだってさ。
裁縫ができて お琴が弾けて…。
まあ
この部屋で お琴弾かれても困るけど。
どうなのさ!
話がうますぎる。
まとまるわきゃねえな。
向こうはお前さんに会ってる。
えっ?
お父さんと2人で寄席に行ったんだって。
(知恵)な~んだ
おかあさんも その気だったんじゃ~ん。
違うわよ~。
どんな男か見に行こうって
父さんが言うから。
怖かったわよ。
だって
寄席なんて行ったことないんだもの。
それで どうだったのよ?
昔は芸風が違ったっていうじゃない。
陰気で ひねこびてたとか。
そうね… 何かつまんなそうな顔してたね。
(拍手)
(清水亀次郎)
よさそうじゃないか。
おとなしい男だ。
まだ しゃべってないだけよ。
落語なんてえのは え~
小ばなしなんてのから
出来上がっておりまして。
「うん ほらほら
カニってのはよ 横に這う…」。
(亀次郎)うん。
真面目そうな男だ。
「少し酔ってるんです」。
(笑い声)
…なんてのもありますね。
「雷様は怖いね」。
「なるほど」。
「芋屋の娘さん 年取ったな」。
「ふけた ふけた」。
(笑い声)
~
芸人っつったって
あたしは ちっとも売れてない。
よすなら 今ですよ。
孝ちゃん。
なにも 今 そんなこと言わなくても。
そうだよ。
今日限り 博奕はスパッとやめて
酒は かみさんの酌で飲むんだよな?
ふつつか者ですが…
どうぞ 見捨てないでやって下さい。
うん… まあ… よござんす。
ちゃんとやんなよ。
人並みでいいからさ。
ねっ?
じゃあ お開きということで。
どうも ご苦労さんでした。
(小梅)孝ちゃん ちゃんとやんなよ。
ねっ?
どうも ご苦労さんでした。
ご苦労さんでした。
「ご苦労さまでした」ときやがったぜ
あの野郎。
分かりゃしねえじゃねえか
苦労するかどうかなんて。
んっ! チョーマイ行くから 金くれ。
はい?
チョーマイだよ チョーマイ。
俺が行きてえわけじゃねえんだよ。
あ~ でもね この商売ね 仲間のつきあい
っていうのが大事だからね。
まあ… 覚えといてくれよ。
おいくらほど…?
あっ 流れで モートルってこともあるか。
モートルも知らないかい?
ごめんなさい。
とにかく 今夜は帰らないよ。
行… 行ってらっしゃいまし。
チョーマイだ モートルだって
毎晩 出かけていくのよ。
何なんですか? それ。
どっちも芸人用語で モートルは賭け事
チョーマイは 遊郭で女を買うこと。
はあ~? やだ 最低。
ちっとも 心 入れ替えてない。
あたしゃ うぶな素人だからさ
もう てっきり
噺家さんの勉強会か何かだと思って。
おはようございます。
おはようございます。
うちの人 今日は朝まで
チョーマイなんですの。
フフフッ。
(笑い声)
(志ん生)
<「東京おりん噺」 今日はここまで>
~
「よ~うっ!」
(太鼓の音)
~
~
~
~
~
「よ~うっ!」
(拍子木の音)
(孝蔵)<敗戦国 ドイツで 女性たちが
たくましく運動しているところに
遭遇した金栗四三>
(四三)おなごの体育ば 俺はやる。
<女子スポーツの
普及を目指し 東京府立第二高等女学校
通称 竹早へ赴任。
竹早といえば 名門のお嬢様学校>
日本の女子はいかん。
貧相な下半身! 魅力んなか~。
<女子スポーツの必要性を
必死に説きますが…>
グッドイブニング!
(富江)もう おやめになって下さい!
みっともない。
(梶原)白石さん お先になさって。
(白石)無理! 無理無理 無理無理 無理!
<しかし 金栗先生の並外れた情熱が
ついに 彼女たちの心と体を動かします>
どぎゃんね? どぎゃんね?
気持ちよかね? ねっ ねっ?
<竹早のお嬢様たちも
徐々に スポーツに目覚めていき…>
おっ? アハハ 10人超えとるばい。
ほい ついてこい。
そんペースで あと20周。
富江さ~ん!
あっ ナイス!
ナイス!
<そんな彼女たちの憧れはってえと…>
(辛作)へえ~ これを?
フランス人 テニス選手
スザンヌ・ランラン嬢ですの。
(辛作)
悪いけど おじさん 足袋で忙しいんだわ。
ミシン 勝手に使っていいから
いいよ 好きにやって。
(2人)わ~ やった~!
わっ! ねえ かわいい!
これ回ると ほら。
フフフ…。
あっ 手が疲れる。
フフフ…。
(歓声)
<中でも 手作りのユニフォームに
身を包んだ村田 梶原の2人は
各地のテニス大会にも招かれ
運動界のアイドルになりました>
(一同)お~!
あっ いや ちょっと これ…。
あの…
学校の許可も取っとらんけん 手短に。
(本庄)我が国初のオリンピック選手である
金栗氏が
女子の選手の育成をするとは
実に興味深いね。
金栗先生は
諸君にとって どんな存在かな?
いや~ 本庄さん
そぎゃんこつ聞かんで下さい。
初めの頃は オリンピック先生って
呼んでおりました。
でも 近頃では すっかり…
パパと呼んでおりますの。
いや ハハハハ…。
私たち パパのおかげで
運動に目覚めましたのよ。
ふ~ん 大人気じゃないか パ~パ。
いや~ アハハ… 参ったな~。
うん 諸君 シャンに撮ってもらいたまえ。
では まいります!
(写真を撮る音)
(歓声)
うん シャン シャン。
<手作りユニフォームは
話題沸騰。
2人は シマ先生の夫
増野さんが勤める
日本橋の百貨店に
招かれました>
(増野)やあ。
(増野)実は ひっきりなしに
問い合わせがあってね~。
「あのユニフォーム
こちらで扱っていませんか?」と。
まあ すてきね~!
すばらしいわね~!
~
うわ~! きれい!
うん おいしい。
おい あれ… そうなんじゃないか?
<このころ 体協の野口先生が
「アスレチックス」という
スポーツの専門誌を発行しましたが
女学生の興味は 専ら…>
あ~ 駄目だわ~。
てんで比べ物にならなくってよ。
(富江)
西洋人は スタイル シャンだもの。
私たちみたいな大根足じゃ アウトよね~。
(野口)おっ! 参ったな~ 2冊も。
どうしたら シャンな脚になるのかしら?
米ぬかで もむといいそうよ。
(梶原)それじゃ 大根のぬか漬けじゃない。
アウト アウト。
(笑い声)
そういえば 陸上選手の脚ってシャンよね。
あ~ う~ん…。
(溝口)
あら やだ。
そんな目で見たことなくてよ。
(シマ)あの~…。
(富江)ごきげんよう。
(梶原)ごきげんよう。
えっ?
おお… えっ?
パパ 脚見せて。
(スヤ)パパ?
脚?
うん… えっ?
まあ… まあ よかばい。
わ~!
おとうちゃん パパって呼ばれとると?
(溝口)ごきげんよう。
(富江)ねえ ほら 見て見て。
やっぱり シャン!
(溝口)本当! スラッとして
まるで 西洋のモデルさんみたい。
触ってもいい? パパ。
えっ?
あっ ちょちょ… あ~ ちょっと…!
(一同)わあ…!
パパって何か嫌らしか~
鼻ん下ば伸ばして。
(溝口)肉が詰まって ゴツゴツしてます。
はい… そこまで そこまで!
何か特別なことでも してらっしゃるの?
お手入れとか。
いやいや… 何も。
ただ毎朝 走ってるだけたい。
もう見とられん。
どぎゃんつもりね デレデレして!
(白石)走ったら脚がきれいになりますの!?
えっ? あ~… おお おお…。
マラソン選手は全員シャンばい。
え~! じゃあ 私も
チャレンジしてみようかしら 陸上。
パパ 走り方 教えて。
お~ よかばい!
なら 下で足袋ば合わせよう。
うん!
足首ば回して。
よ~く回さんと ケガするばい。
ねえ シマ先生は?
一緒に走りましょうよ。
ええ… でも 今日は やめとくわ。
おっ そろったね。
ほんなら 行くばい!
竹早組~!
(一同)スッスッ ハッハッ
スッスッ ハッハッ…。
おめでた?
あらららら… そぎゃんね!
よかったね~。
おとうちゃんには?
まだ話してません。
な~し? えっ 何?
うれしゅうなかとね?
ただ…。
何か… 間が悪くて。
金栗先生が竹早に来て
生徒たちが ようやく その気になって
これから大きく動き出すって時に…。
(スヤ)シマちゃん。
結局 私… 何も成し遂げてない。
□ 回想
金栗さんや弥彦お坊ちゃまのお姿を見て
私も何かやりたくなって。
何ね? そん格好。
あ~!
シマちゃん?
ハァハァ… もう苦しい!
シマちゃんが オリンピックに。
私が?
続けて下さい。
仕事も… 走るのも。
~
教員としても ランナーとしても
これからなのに
母親になるのか~って…。
それは それ!
えっ?
切り替えんと やっていけんばい。
シマちゃんは
女子体育と結婚ばしたとね?
違うでしょ?
増野さんと結婚ばしたとでしょ?
だったら 道理ばい。
何の負い目もなか。
丈夫な子ば産みなっせ。
金栗先生 喜んでくれますかね?
そりゃそうたい。
ですよね。
正ちゃんの時なんか 窓開けて
「でかした~!」。
でかした~!
わっ! ええっ?
…って騒いで もう大変でしたよ。
アハハ そぎゃんね。
もう近所迷惑で 勝蔵さんが
頭から水かけて ようやくおとなしく…。
ハァ… ハァ… ハァ…。
ほら。
はよ言わんと。
あの… 先生 私…。
でかした~!
シマちゃん… でかした~!
ようやったばい。
フフッ… ねっ? 言ったとおりばい。
フフフ… もう汗で ビチョビチョ…。
でかした… あ~ ようやった…。
ようやった! でかした!
ありがとうございます。
え~ シマさんの噺になると
私がしゃべるという決まりみたいですね。
まあいいや…。
この吉報を
知らせなくちゃいけない相手が
もう一人 おりました。
それは…
恩師である二階堂トクヨ先生です。
(トクヨ)ご幸福ですか?
(シマ)はい。
ご幸福です。
(トクヨ)それは ようござんした。
すみません。
(雷鳴)
いよいよ 私は
女子体育と心中する覚悟を決めたのです!
というのもね…。
新しく学校を創設なさるとか。
私が思いをささげた男には…
妻と子がいたんです。
や~!
ああっ!
(雷鳴)
私がやらねばいけないの。
ご立派です 先生。
ありがとう。
ところで 誰に聞いたの?
新しい学校の話。
(シマ)野口先生から…。
や~!
はっ… 野口…!
かつら!?
し~っ!
誰にも…
決して誰にも言わないで下さいね。
ばってん…
よほどのことばい おなごが頭ば剃るて。
それだけ
一大決心をされたということでしょう。
校長先生が
間もなくお見えになられますので。
野口だ。
二階堂校長たっての希望で
講義を行うことになった。
よろしく頼む。
(五りん)
<1922年4月 二階堂トクヨは 代々木に
全寮制の 二階堂体操塾を設立します。
現在の日本女子体育大学。
名だたる講師を
外部から招いたそうです。
さて 竹早組は はるばる
岡山のテニス大会へ招かれました>
ゲームセット。
さあ いよいよばい。
おっ 来た!
(拍手と歓声)
2人とも大変シャンばい。
よかよか。
男じゃ 男じゃ!
ばっさい絹枝!
化け物みたいじゃ 化け物みたいじゃ。
ばっさい! ばっさい!
男みてえじゃ!
男じゃ 男じゃ!
でっかいのう!
~
でっか!
あっ あの体じゃ ろくに走れん。
スピードじゃ竹早が上たい。
(シマ)ですね。
うん。
プレーボール!
~
ええっ?
とつけむにゃあ。
くそったれ!
よし!
ああっ!
よし! よかよか。
頑張って!
スピード スピード 足ば使って!
~
ゲームセット。
(富江と梶原の泣き声)
うん 悔しかね。
そん悔しさ 忘れちゃいかんばい。
負けた原因ば よ~う考えてみんか。
そっでこそ
岡山まで来たかいのあるったい。
ええか? 敗戦から学んだ者が
強うなれるとばい。
なっ?
(シマ)あなた すごいわね。
お名前は?
(絹枝)
人見絹枝です。
(シマ)人見さん 強さの秘けつは?
練習時間はどれくらい?
テニス以外には何かやってないの?
100m 何秒?
勝ちたいと思うことがねえんです。
勝つと決まって 「ばっさいじゃ」とか
「ぼっけえ男じゃ」とか
「化け物じゃ」とか言われるけ
勝っても うれしゅうねえ。
いっそ 負けようかないうて思うけど
わざと負けるんも しゃくじゃけぇ
手は抜かんけぇ… また勝ってしもうた。
それで しまいじゃ。
(梶原)どういう意味!?
私たちが弱すぎるとでも
おっしゃりたいの!?
ちょっと… どぎゃんしたとね?
彼女 いかがでしょうか?
い… いかがって 何が?
陸上やったら大成すると思うんです。
この人 金栗四三先生 マラソンの。
知ってるわよね?
卒業後の進路は決まってるの?
まだでしたら東京へ出ていらっしゃいよ。
走り方
金栗先生が 一から教えて下さるわ。
一緒に走りましょうよ!
ほら 先生からも!
うん。
人見君 脚ば見せなさい。
脚ば見たら
君が陸上向きかどがんか分かるけん。
なっ? ほら…。
いやいや… 袴の上から触るだけでよか。
触るだけ。
どれ…。
ああ~! 痛…。
本が好きじゃけぇ
文学部へ進むつもりです!
ああ…。
(孝蔵)<人見絹枝 身長170cm。
後に 日本人初の
女子オリンピック選手となります>
<え~ 当然の結果ですね。
え~ さて 翌年 大正11年 春
スヤさんが熊本で
長女 政子を出産>
正坊も よしよしして よしよし。
(泣き声)
う~ん。
「えっ いつの間に!?」って話ですが
え~ このあと スヤさんは
東京出てきちゃ 子を授かって
熊本に帰りを繰り返し
一男五女をもうけます。
ほう~ まあ いちいち やりませんけどね。
(笑い声)
え~ 一方 同じころ
シマさんは長女 りくを出産。
まさか 子ども同士が同級生になるとは。
しかも どっちも女子。
そんうち スポーツさせんといかんね。
う~ん… フフフフ。
あっ ところで あの子たちはどうですか?
じゃじゃ馬ね? おう 期待以上ばい。
今度 女子陸上の大会ばやろうと思ってる。
女子の陸上?
夢のオリンピック出場への第一歩たい。
あっ… シマちゃんにも
出てほしかったばってんが。
それなら 私なんかより
人見絹枝さんを出場させて下さい。
あっ… 岡山の?
彼女を初めて見た時
あ~ 世界で通用する選手は
こういう人なんだな~って思いました。
ばってん… 本人に勝つ気のなかけん。
(シマ)私 手紙出してみます。
(シマ)「人見絹枝様。
先日は 突然 お声をかけてしまって
ごめんなさい。
増野シマと申します」。
「私は 金栗先生に憧れ
走ることに夢中になりました」。
<金栗さん主催の女子陸上大会は
大正11年 秋に開催されました。
シマの思いは届かず
人見絹枝は不参加でしたが>
(笛の音)
ほう~!
(吉岡)おっ! ハハハハ!
いや~ 体育の普及は
女性美を破壊するものだと思っていたが
違うね~。
実に すがすがしい!
(歓声)
(野口)次!
おっ!
(梶原)いよいよですわ!
おう!
(シマ)さあ みんなで応援するわよ!
~(歌声)
ごめん。
ちょっと待っとって。
はい。
どぎゃんした? 村田。
新しかスパイク きつかね?
うん…。
ば~… 参ったね~。
しょんなか 今日のところは足袋で走っか。
ばばっ!
(悲鳴)
あっ 脱いだ。
(野口)写真はご遠慮下さい!
写真は やめて下さい!
村田…。
(ざわめき)
おい 村田…。
(野口)やめて!
(写真を撮る音と悲鳴)
(野口)金栗さん!
分かっとう。
何やっとるんだ 早くやめさせろ。
(ざわめき)
まあ! フィットしますこと。
パパ これ持ってて。
ハハハハハ…。
うん よかよか!
集中して。
はい。
支度して!
よ~い…。
(笛の音)
行け!
村田! そんまま… 行け!
行け 行け… そう!
<この大会で村田富江選手は
50m 100m 50m障害の3つに出場し
全種目で優勝します>
ようやった~! うん!
ようやった~!
(治五郎)
「選手の多くは黒靴下をはいたが
中には 彫刻のような両足を
冷たい風にさらして
平気でいる者もある」。
フフフ…。
振り方がよろしいですわ。
違いますわよ。
えっ じゃあ こっちですの?
それも違いますって。
じゃあ どうすればよろしいんですの?
う~ん。
時代は変わった!
なあ? フフッ。
何々…。
「女子學生の動競技に
を出させぬ算段
文部省から各學校へ牒
嚴重に取締まる」!?
何!?
(美川)学生見てるね~。
おっ! さあさあ ブロマイドだよ~。
健康的なスポーツ少女だ。
見よ このむき出しの美脚。
病弱な女なんか
はやらないよ~。
全部 売ってくれ。
いらっしゃいました。
どうぞ。
大切な娘を竹早に入れたのは
人前で脚をさらけ出すような
おてんばにするためではありません!
<本物のパパだったようです>
(校長)どうぞ お座り下さい。
浅草で開業医をしておりまして
たまたま 遭遇したんです。
怪しげな露天商が
娘の醜態を売っているところに!
富江さん なぜ靴下 脱いだりしたの?
はい。
邪魔だったので脱ぎました。
それが新聞に載ったのですよ!?
困りましたわ…
竹早の名前に傷がつきます。
ばってん 今や 竹早は
スポーツ女子の代名詞だけん。
あんたが そうしたんだろうが!
誰も望んでおらんのに。
解雇して下さい。
このばってん男を。
でなきゃ 娘を退学させます。
自分の意志で脱いだんです。
パパは何も悪くありませんわ。
パパ?
いや いや あの… え~…
誤解のなきよう補足しますと
脱いだおかげで娘さんは
日本記録ば出したとです。
お…
お父さん!
何を考えとるんだ 富江!
50で 7秒8! 100で 14秒8!
おなごが 人前で脚を丸出しにするなんて
もう嫁には行けんぞ!
そぎゃんこつなか… そぎゃんこつなか!
おなごが…!
おなごが脚ば出して何が悪かね!?
(校長)金栗君!
男子はよくて 女子が悪か理由ば
お聞かせ願いたい。
だから言ってるだろう。
みっともないからだよ。
それは おかしか!
そもそも こん子らは
きれいか脚に憧れて陸上ば始めたとです。
何?
西洋人モデルごたる
シャンな脚になりたかけん
走っとっとです。
見られても構わん だけん出す!
何の問題もなかです。
そうはいかん!
な~しですか?
好奇の目にさらされるからだ 娘の体が!
そりゃ 男が悪か!
女子には何の非もなか!
女子が 靴下ばはくのではなく
男が目隠しばしたら どぎゃんですか!
さすが パパ。
私にも娘がおります。
ばってん 脚ば見られるこつなんか
いっちょん恥ずかしゅうなか。
私なら 大いに出せと言います。
いくつだ? 娘は。
4か月です。
富江は 15だぞ! 一緒にするな!
帰るぞ。
お父さん…。
脱いだ方が… 脱いだ方が
スピードの出っとです!
脱いだおかげで
娘さんは 日本一になったとですよ!
な~し そこば褒めてやらん!?
そこば な~し褒めてやらん!?
「よくやった!」ちゅうて
褒めてやってから
そのあとの靴下云々の話は
家でやって下さい。
あんたらが…
あんたらが そぎゃんだけん
女子スポーツは いっちょん普及せん!
いつまっでん
ヨーロッパには勝てんとです!
村田氏を敵に回したのは
まずかったな~。
(校長)あの方が中心になって
署名運動をやったみたいです。
すみまっせん。
大ニュースでしてよ!
パパ 学校 辞めさせられちゃうみたい。
(一同)えっ?
(校長)
金栗四三先生の依願免職を求めると。
悪く思わんでくれ。
(富江)私のせいだわ。
しょうがないわよ。
靴下脱いだ方が速く走れるんですもん。
(白石)クビになったら
一体 どうなっちゃうのかしら? パパ。
私たちは?
また袴 ズルズル引きずって
日傘差して 植物園を歩くのよ。
どうなさって? ムラさん。
いた… 金栗先生 早くいらして!
えっ?
先生の生徒が教室に立てこもりました。
はっ…?
いいから 早く! 急いで下さい!
こっちです!
ありがとう。
机も上に!
金栗先生は 絶対 辞めさせないわよ!
(一同)はい!
不当解雇 反対!
(一同)オ~!
(騒ぐ声)
やめなさい!
一体 何を考えてるんだ 君たちは!
パパは辞めさせないわよ!
梶原さん? ねえ バカなまねは よして!
こんなことして
ただで済むと思ってんのか~!
処分は受けますわ! 退学でも何でも!
靴下を脱いだのは私です。
どうして
パパが辞めなくちゃいけませんの?
決まったことなんだよ。
ご本人も納得されてる。
ねっ?
私たちは納得しておりません!
走りやすい格好で走るのが
どうしていけないんですか!?
女らしくないからです!
女らしさって何ですか!?
歯を見せずに笑うことですか?
腿を出さずに走ることですか?
そもそも 女は走らんでいいんだ!
そんなのおかしい!
(学生たち)そうよ おかしい!
(溝口)女らしい らしくないって
誰が決めたんですか!? 男でしょ!
木陰で本でも読みながら
「あ~ら 我が君~」とか言ってれば
ご満足なんでしょ!?
でしたら
男らしさも女に決めさせるべき!
そうよ! たかが靴下脱いだぐらいで
ガタガタ騒いでるトンチキな文部省も
それにビクビクしてる先生たちも
てんで男らしくない!
アウト アウト~!
(学生たち)アウト アウト~!
パパを辞めさせるな!
(学生たち)辞めさせるな~!
どなたか お答え下さい。
反論ないんですか!?
私は ないです。
村田~!
梶原~!
(富江)ごきげんよう パパ!
お~い!
(清さん)喜びは喜びで
思いっきり声に出さねえと…。
明るいニュースが少ねえからよ。
<大正12年9月1日>
だって 寒いんだもん。
東京都世田谷区に建つ
日本女子体育大学。
100年前は理解が少なかった
女子体育教育も
今は 当たり前になりました。
創立者は女子体育の母とも呼ばれる
二階堂トクヨ。
1922年に 二階堂体操塾を立ち上げました。
トクヨが発行した雑誌「わがちから」には
「女性体育は女性の手で」という
信念が記されています。
トクヨ先生は もともと文学者か何か
目指していた方なんですね。
あなたは体操の先生をやりなさいと
言われて
いやいや指導したって
事実があるんですね。
そしたら 自身が2~3か月もすると
本当に元気になって
今までずっとバカにしていた
体育だったけれども
とてもいいものだっていうふうに気付いた
という トクヨ伝があります。
~
トクヨが イギリス留学をヒントに
考案したダンスは
この大学の教育の原点の一つです。
昔の人たちが いろんなところから
持って帰ってきて下さった
ダンスっていうのが 今につながって
いるんだな というふうに思うので。
トクヨがこだわった
女性らしい しなやかさと強さは
今のダンスにも受け継がれています。
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