『いだてん~東京オリムピック噺』の最新話含むネタバレ感想一覧はこちらの記事にまとめています。
2019年の大河ドラマは、宮藤官九郎オリジナル脚本の『いだてん~東京オリムピック噺』です。
「いだてん」は、1912年のオリンピック初参加から、1964年の「オリンピック」開催までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して描く「東京&オリンピック」の物語。
2020年の東京オリンピックを目前に控えた2019年の大河ドラマにふさわしい題材ですね。
こちらの記事ではドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』の第43話と次回の第44話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!
最新話の第43話までの内容を動画で見たいという場合は、U-NEXTを利用すると視聴できますのでチェックしてみてください。
次に『いだてん~東京オリムピック噺』の第43話と次回の第44話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!
Contents
「いだてん~東京オリムピック噺」第43話あらすじや感想とネタバレ
ここでは『いだてん~東京オリムピック噺』第43話あらすじや感想とネタバレについて紹介します。
第43話あらすじ
開催まで2年。国民のオリンピック熱は盛り上がりに欠けていた。テレビ寄席の「オリンピック噺ばなし」に目を付けた田畑(阿部サダヲ)は五りん(神木隆之介)を呼び、広告塔に任命する。組織委員会では準備が本格化。アジア各都市を回る聖火リレーの最終ランナーの候補に金栗四三(中村勘九郎)が浮上する。田畑はジャカルタで開催されるアジア大会を席巻せっけんし、五輪開催にむけ勢いをつけようともくろむが、開幕直前に大問題が発生する。
第43話の感想やネタバレ
『いだてん~東京オリムピック噺』第43話の感想とネタバレについて紹介します。
第43話のネタバレ
(治五郎)お前ならやってくれると信じて
託したんだよ ストップウォッチを。
(田畑)ああ…。
(治五郎)どうだった? 1回目は。
1回目は返上しました。
何だと!?
ああっ! あっ!
(治五郎)返上して どこでやったんだ?
オリンピック。
やってません 戦争で。
アジア各地で ひどいこと
むごいことしてきた 俺たち日本人は
面白いこと やんなきゃいけないんだよ!
それどころじゃなかったんだよ!
情けない。
政治とスポーツは別物と
繰り返し 口を酸っぱくして言ったろ!
(孝蔵)<1962年
東京の景色が劇的に変わり始めました。
環状線にぐるりと囲まれ 首都高や
新幹線の高架が頭上を通過する。
全て 突貫工事。
2年後のオリンピックに
間に合わそうと必死です。
しかし
国民の盛り上がりは いまひとつ。
そこで この男に白羽の矢が立った>
(五りん)おお!
出た ジゴロー・カノー!
ちょっと 写真撮って 写真撮って。
<オリンピックの広告塔を探していた
まーちゃんに呼び出され
面接にやって来ました>
わあ… あっ 岸 岸 岸 岸!
ほら 泣き虫弁護士の岸 清一!
これも撮って 撮って。
あっ! ミスター肋木 永井道明!
いや すごいな。
宝の山だよ。
誰?
(知恵)うん?
誰?
うん?
(岩田)可児 徳先生だよ。
(岩田)ドッジボールを日本に広めた
体協創設メンバーでね…。
(可児)
痛! あたたた…!
あっ!
ああ… いっ…。
実は まだご存命なんだが
どうしても飾ってくれって。
ほう。
あっ こちら 渉外部長の
岩田さんです。
フフフ。
で こちらが 僕のガールフレンド…。
アハハ 友達です。
えっ?
付き添いです。
知恵です。
あ 知恵ちゃん。
じゃあ 向こうで
ホステスの面接しようか。
フフッ やん。
盛り上がってないよ!
岩ちん! 記者クラブに言っとけ。
アジア大会は
オリンピックの前哨戦なんだから
もっと大きく取り上げろって。
あ。
おい おい 式典課!
(森西)はいはい はいはい!
聖火リレーの図案 図案!
(森西)あ 今 お持ちします!
<あっ この人!>
いやいや
聖火リレー踏査隊の森西さんですよ!
汚えとは何だ
汚えとは!
走ったんだぞ! アテネから
シンガポールまで 2万kmだよ!
<森西さんは聖火リレー踏査隊として
アテネからシンガポールまで約2万km
13か国を陸路で横断。
今は式典課で
聖火リレーの準備に当たっています>
はい 駄目。
え!?
全然なってない!
アジアを通せと言っとるんだ 俺は。
頭を使え 頭を!
平和のアレだよ アレ。
プロパ…。
そう…。
プロパガンダ!
プロパガンダ そう!
誰だ?
えっ 誰?
広告塔の…。
うん?
「てれび寄席」。
「前畑 前畑 頑張れ 頑張れ!
前畑 前畑!」。
スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…
この日のストックホルムの気温は 30度!
「ううっ 何だ これ…
手も足も力が入んねえ。
あ まるで
自分が自分じゃねえみてえだ!」。
あっ その時
ポルトガルのラザロが追ってきた!
「ヘイ カナクリサン ソッチジャナイヨ」。
いい! 最高だよ!
何だ お前 友達いないだろ?
はい!
「はい」って ハハハハ…。
いやいや…。
何で そんな詳しいの?
いや 何ででしょうかね?
まあ 強いて言うなら
親父がマラソン選手で
東京オリンピックの
代表候補だったからじゃないですかね?
お! 僕も 僕も! ヨットの代表候補。
お父さん いくつ?
満州で死にました。
ああ…。
「満州こわい!」なんつって。
ハハ… 面白くない。
けど 気に入った!
合格!
合格?
うん。
オリンピックの宣伝部長を探してるんだ。
盛り上がってないじゃんね
オリンピック。
(五りん)まだ
あと2年ありますし。
2年後も駄目だよ。
正直言ってみ。
怒んないから。
まあ 盛り上がらない…。
何!?
怒らない。
そこで 君の力を借りたい。
東京オリンピックの準備の様子や
選手の声を
テレビを通じて お茶の間に届けるんだ。
どうかな?
あっ…。
やるよな? 何てったって
古今亭五りんだもんな。
いや まあ… 私には もったいないぐらい
ありがたいお話なんですけど
テレビに出ると
芸が荒れるって言いますし…
やはり…
病気療養中の師匠のことを思うと…。
まだよくないのか? 志ん生。
(今松)ただいま戻りました。
(五りん)師匠が高座復帰に向けて
命を削っている今
私みたいな未熟者が出しゃばって
一門の名を汚すわけには…。
(テレビ・五りん)「オリンピックショウ!」。
(美津子)あれ? これ 五りんじゃない!?
えっ!?
(志ん生)いてっ!
すいません。
「古今亭五りんの五輪に挑戦!
あっ ちょっと絡まっちゃった。
はい 宣伝部長の五りんちゃんです」。
何これ お父ちゃん 聞いてた?
知らねえよ。
(美津子)えっ?
「日紡貝塚 女子バレー部の練習を
見学しに来ました」。
気を付けろ…。
あ ちょちょ… 今 練習戻らないで。
あなたは ウマですか?
(河西)「キャプテンの河西です」。
「ちょっと 皆さん…」。
何よ… 何で勝手に こんなの出てんのよ。
「僕もね こう見えて
スポーツの遺伝子があるのでね」。
痛っ! 痛っ ちょっと… 痛っ…。
ちょっと待って…。
あ 荒れちゃってるよ 芸が。
師匠 落語協会会長として これは…。
ハハハハ…。
笑ってる。
ハハハハ…。
「さすが 東洋の台風…。
東京オリンピックまで あと2年!
よろしく! …痛い!」。
「ようっ!」
(鼓の音)
「ようっ!」
(拍子木の音)
<このころ 五りん君に限らず
オリンピックに魅せられた若者が
活躍の場を求めて
組織委員会を訪れました>
(松澤)え 次… 次は え…
吹浦忠正君かな? どうぞ。
<例えば 早稲田の学生>
吹浦忠正です。
<吹浦忠正君は…>
国旗担当です。
<国旗のスペシャリスト>
国旗ね…。
デンマーク ベルギー エチオピア
ケニア
北ローデシア!
いいね!君も友達いないだろ?
はい!
えっ? 北ローデシアなんて国ある?
式典課の松澤一鶴さんですね。
(せきばらい)
ああ そうだよ。
4年前の昭和33年 東京で行われた
第3回 アジア競技大会…。
「赤々と聖火が燃えて
アジア20か国を結ぶ 民族の祭典…」。
<アジアの平和 相互理解を目指し
設立されたアジア競技大会。
その 女子 円盤投げの表彰式で
事件は起きた>
ありました!
来た! 台湾の旗 あった! 急いで…。
どっちが… どっちが上ですか?
えっ?
どっちが上ですか?
どっちだ? カクさん。
早くしろ 早くしろ。
こうだ!
(拍手)
(外国語)
逆?
降ろせ 降ろせ… 逆だよ カクさん これ!
早く 早く…。
(吹浦)女子 円盤投げの表彰式で
台湾の国旗 青天白日満地紅旗を
天地逆さまに揚げて
ひんしゅくを買った人だ。
それを言うなよ それをよ!
政治的意図があるのかと問い詰められ
台湾選手団の前で土下座だよ。
申し訳ございませんでした!
申し訳ない!
あのようなことが あってはならない!
正しい国旗を正しく掲揚することこそ
ホスト国の使命と考え
国旗責任者に志願しました。
立派! よし 合格。
合格ですか?
うん。
え それでは皆さん 聖火リレーの
コースを説明させて頂きます。
来い 来い。
集まれ。
(岩田)オリンピアで採火された聖火は
まず ギリシャ人のランナーによって
アテネ空港まで リレーされます。
(拍手と歓声)
日本人ランナーが空港で聖火を受け取り
日航特別機で… こちら!
イスタンブール
ベイルート テヘラン
ニューデリーと回り…。
(森西)バンコク マニラ 香港 台北と
空路歴訪し…。
(東)えっ 回るだけかね?
それぞれの国で 聖火リレーを行います!
(拍手と歓声)
アジア初の平和の祭典に
俺も参加してるんだと
誇りを持ってもらうための趣向だ。
それから?
そして 聖火は
占領下の沖縄に上陸します!
(拍手と歓声)
(村上)あっ あの… 大丈夫なんですか?
沖縄は まだ…。
<敗戦以降 沖縄は
アメリカの占領下に置かれていました>
特例を認めてもらうよう
米軍と正式な交渉に入ったよ。
この日だけは 沖縄も日の丸を掲げ
共に平和を祝うんだよ。
(松澤)沖縄から 船で本土に渡った聖火は
鹿児島… 行った 行った…。
はい 広島…。
よし 渡った!
大阪ね はい。
大阪 行った! はい 名古屋 行こう!
はい 来たぞ!
よっ!
そして 東京を目指し…。
(拍手と歓声)
そして 開会式当日 最終ランナーが…。
誰です?
誰って…。
フジヤマのトビウオ 古橋廣之進!
(大島)いやいや 織田幹雄でしょ。
(亀倉)いやいや 女性代表 前畑秀子。
何言って…。
(治五郎)金栗!
えっ?
金栗四三。
韋駄天こそ 最終ランナーにふさわしい。
<東京オリンピックを盛り上げる一環で
海外からも大物が来日しました>
(四三)そう こぎゃんして…。
<ハリマヤスポーツの黒坂辛作さんが
マラソンの金メダリスト アベベ選手に
足袋をプレゼントすると申し出たのです>
(一同)おお!
アズ トウキョウオリンピック
アイ ウィル ラン
イン カナクリタビシューズ。
(通訳)「東京オリンピックでは
金栗足袋を履いて走ります」。
(一同)おお!
アハハ! そぎゃんね!
ヤー。
じゃあ おるも負けられんたい。
おるも聖火ランナーば目指すばい!
(歓声)
もっと若者がいいと思うんだよな。
(岩田)田畑さん?
うん? あっ いや…。
まだ決めてない。
いいだろう まだ決めなくて。
最終ランナーが国立競技場に到着して
聖火台へと向かう。
おお!
そして 聖火台に… 点火!
(拍手と歓声)
盛り上がってきた!
ようやく盛り上がってきたじゃんね!
田畑さん… 田畑さん!
えっ?
農林大臣がお待ちです。
農林大臣が?
お そうか!
お 久しぶり! 出世したな 河野一郎。
<農林大臣 河野一郎>
俺は諦めん。
オリンピックは やる… 必ず。
(河野)田畑…。
<無念のオリンピック返上から 24年。
経済企画庁 長官などの
政府要職を歴任し
今や政界の実力者となっていました>
津島さんを辞めさせようと
しているそうじゃないか。
えっ… 何?
高齢を理由に
辞職を求めていると聞いたぞ。
田畑… 貴様は
どれだけ敵を作れば気が済むんだ。
待て 河野。
それを言いだしたのは
俺じゃないよ。
川島大臣だよ。
(川島)僕も弱ってるんだよ。
何しろ 河野一郎君はじめ 政府要人が
口をそろえて
津島さんでは オリンピックは
やり遂げられんだろうって言うんでね。
ちょっと待て。
俺が津島さんを更迭しろと?
言ってないのか?
当たり前だ。
そんな話題が出たことすらない。
出たな… 陽気な寝業師 川島。
そりゃ 津島さんは老いぼれだよ。
人の名前や数字 単位を
しょっちゅう言い間違える。
耳は遠いし 小便も近い。
だが 悪い人じゃない。
むしろ 俺は好きだよ。
(小便をする音)
ふう…。
東君 大変だね。
わっ。
フフフ。
うん? 何がです?
鈍いな… 田畑だよ。
あいつが大騒ぎして
選手村を代々木に移してしまったせいで
オリンピック道路が
無駄になってしまった。
都知事の面目 丸潰れだよ。
事務総長として
お前の手腕は評価に値する。
だが スタンドプレーが目に余る。
オリンピックを私物化している
という声もある。
私物化だと? バカか?
いちいち 政治家の顔色うかがってたら
何も進まんから独断でやってるんだ。
やつらこそ オリンピックで
名を上げることしか考えとらん。
それこそ私物化じゃないか。
(東)あっ いや
結果的には選手も喜んでますから。
手柄は田畑で 尻拭いは東ってか。
頼むよ。
事務総長は 首をすげ替えれば済むがね
都知事は君でないと困るんでね。
川島は そんな小物じゃない。
オリンピック大臣なんか
あの人にしてみりゃ
数あるアクセサリーの 一つにすぎんよ。
(ドアを閉める音)
<6月 事務総長 まーちゃんは
モスクワへ旅立ちます。
恒例のIOC総会に出席するためです>
だから 女子バレーを
正式種目に採用しろと言ってるんだよ。
<まーちゃん悲願の女子バレーを
正式種目に入れる最後のチャンスです>
是が非でも欲しいね!
ノーノー ノーノー…
アディション ノー!
田畑さん… 田畑さん 戻って。
<スピーチは またもや平沢さん>
ナイス トス 平沢さん。
ソ連も 女子バレーで
メダルを狙ってますからね…。
(大松)やった… やった…。
お前ら 全員聞け。
はい!
女子バレー… 正式種目に決定や!
(歓声)
監督! 大会 いつですか?
5月だよ 5月。
運動会は五月晴れ。
ねっ。
そうだ 台風! 伊勢湾台風 伊勢湾台風!
やだろ? 雨とか。
「なんと 東京オリンピック
昭和39年10月10日に決定いたしました!
やった!」。
<え 結局 多数決の結果
暑さを避けた 10月に決定しました>
(五りん)
「女子バレーが正式種目になりました!
やった! やった!
私 申し遅れました 宣伝部長の
金栗四三の
『弟子子』 五りんちゃんです!」。
弟子子?
いや
金栗四三の弟子の息子だから
弟子子。
バカだね。
孫弟子ってんだよ!
孫弟子…。
古今亭志ん生の弟子だろ!?
古今亭志ん生の弟子でしょう!?
古今亭志ん生の弟子なんです 師匠!
古今亭志ん生の弟子なのよ 五りんは!
うん 元気づけようと思ったんですよ。
お前さんが 顔面にスパイク受けると
師匠が元気になんのかい?
違うでしょ? ちゃんと芸を磨いて
立派な噺家になることが
師匠孝行ってもんでしょ?
ちゃんとやってますよ 落語も。
ほら 10月には二人会もやるし。
(りん)二人会って 誰と?
師匠と僕です。
(りん 美津子)えっ?
「てれび寄席」の特別版で
復活するんですよ。
あっ 師匠 出来ましたよ 二人会のチラシ。
うん… ヘヘッ。
どうですか?
まだ無理よ お父ちゃんには。
歩けないし
正座だって できないんだから。
まっ そういうことだから よろしくね。
よう 河野!
(マリー)いらっしゃい。
ママ モスクワ土産 マトリョーシカ。
ハハハハハ!
何だ これ。
分からん。
フフフフ…。
俺の留守中も 川島は動いたのか?
お前の立場は ますます悪くなってる。
津島降ろしの首謀者は田畑だと
記者の前で吹聴しているよ。
はあ。
それを聞いて 津島を慕う議員は怒り心頭。
田畑から津島を守れと いきまいてる。
いつの間にか 俺が黒幕か。
何か心当たりないの?
川島さんに恨まれるようなこと。
ある。
貴様らが無能だからだぞ!
(東)まーちゃん…。
それで よく幹事長が務まるもんだね!
大いにある。
小役人風情が口を挟むんじゃないよ。
君!
まだまだある。
功名心で組織委員会に名を連ね
記者が集まる公開討論にしか顔を出さん。
そんな役立たずな役人や…
政治家は出てってくれ。
川島は
そんな個人的な恨みで動く男じゃない。
じゃあ 何だよ? 何がねらいだ?
政治がやりたいんだよ。
お前がスポーツが好きなのと同じで
川島は政治が好きなんだ。
政治をやっている時が一番高ぶる
そういう男だ。
貴様のオリンピックではない!
はあ?
はき違えるなよ 田畑。
これは日本のオリンピックだ。
「国民の」と言ってもいい。
変わるんだよ 日本は。
このオリンピックで。
ハハハ… 俺だって 元政治部だよ。
高橋是清や犬養 毅のような大物とも
渡り合ってきた。
川島の寝技なんかに屈するかよ。
<8月 ジャカルタで行われる
第4回 アジア競技大会。
19か国が参加する この大会は
東京オリンピックの前哨戦。
インドネシアは
自国の発展ぶりを世界に示そうと
国を挙げて 準備を進めていました。
街では 聖火リレーが行われ
歓迎ムード 一色>
え 皆様 間もなく
第4回 アジア競技大会派遣
日本代表選手団 結団式を
始めたいと思います。
<日本スポーツ界は 252人の選手団を
送り込む 力の入れようでしたが…>
津島会長 田畑事務総長は
後ほど いらっしゃいます。
<出発前から不穏なムードが漂っていた。
この大会が まーちゃんを
窮地に追い込むこととなるのです>
「ニュースをお伝えいたします。
今月 ジャカルタで開かれる 第4回
アジア大会に出場予定の台湾選手団に
インドネシアから 入国ビザが
出されていないことが分かりました。
イスラエル選手団も
同様に 入国ビザが出されておらず
開会を目前に波紋を呼んでいます」。
<開催国であるインドネシア政府が
台湾とイスラエルに対し
招待状と入国ビザを出していないことが
発覚したのです。
スカルノ大統領は
中国と親密な関係を築いていた。
これが 台湾を排除した理由。
イスラエルも アラブ諸国と親しい
スカルノが締め出したというのです>
(津島)おいおい これが事実なら
重大な憲章違反だよ。
政治による介入は断じて許さん!
(ドアの開閉音)
事務総長 そろそろ挨拶しないと
飛行機の時間が…。
あ すぐ行くよ。
(津島)いやいや 待ちなさい。
事実確認をして 政府の意見も聞くべきだ。
アジア競技連盟と電話で話しました。
インドネシアは 招待状もビザも出したと
言ってるそうです。
報道は事実無根のデマ。
惑わされるなと。
よし 行こう。
よし…。
(拍手)
田畑さん 始めますよ。
あっ ああ…。
アジアのリーダーとして 世界中が
君たちの奮闘ぶりを注目している。
オリンピック本番のつもりで戦おう。
(一同)はい!
マスコミは 選手の活躍を世界に発信し
東京オリンピックを盛り上げてくれ。
(一同)はい!
以上だ。
(拍手)
<8月19日。
日本選手団は羽田を出発。
そして 日本国内では
次のような報道が飛び交った。
「インドネシアによる台湾の締め出しは
疑いの余地なし」。
「台湾側はIOCに抗議」。
「イスラエルも大会中止を要求する」。
え 早え話
どっちも めちゃくちゃ怒ってますな>
「国際陸上競技連盟は ジャカルタの
アジア競技大会を公式の大会と認めず
これに参加した選手を
処罰すると通達しました」。
どういうこと!?
いや もう だから
出場したら 国際陸連から除名される
ってことでしょう。
そうなったら
陸上は 東京オリンピックに…。
出れんでしょうな 陸上は。
えっ?
本当かな? 来てます? そんな電報。
見てませんよね?
知らせた方がいいかな? まーちゃんに。
いいよね!?
いや もう それが
国際電話がつながらないんです。
(松澤)何!?
新築のホテルだからでしょうか?
つながっても すぐ切れて…。
あっ もしもし…
インドネシアです。
はい ジャカルタ。
(東)はあ? 聞こえないよ 岩ちん!
電報? 何の? もしもし?
おい おい! アレ どこだ? アレ アレ。
日本語話せるやつ。
日本語話せるやつ。
話せるよ。
違う! そう!
こっちの新聞が読めて 日本語話せるやつ。
ああ 通訳ね…。
アレン?
(アレン)ナニ?
(東)ああ ちょっと これ読んで。
これこれ…。
モンダイナイ。
本当かね? 本当に そう書いてあんのか?
ハイ モンダイナイ。
だとしたら 東龍さん
日本の新聞が間違えてるのか?
一体
どうなってんだ?
<翌日 参加17か国の代表が集まった
実行委員会。
各国の代表が
台湾とイスラエルの参加を要求するが
インドネシア政府は
回答を先延ばしにするばかり>
(東)くだらん時間稼ぎ しよって…。
このまま
なし崩しに開幕させようって魂胆か。
どうします? 会長。
各国の代表は
日本の出方をうかがっています。
引き揚げるか。
(大島)今 日本が引き揚げたら
大会は中止ですよ?
(東)日本が出なかったら
大会の体をなさん。
252人の大選手団ですからね。
日本国内の世論は ボイコットに傾いとる。
でも 津島さん 選手たちに
どう説明するんです?
せめて IOCが声明を出すまで
この非合法の大会を
いかにして合法化するか
その方法を考えるべきじゃないですか。
無理だよ。
明日 始まっちまうんだから。
インドネシアの国民の気持ちを
考えたら…。
ああっ よその国など知らんよ。
こんな イカサマがまかり通る大会に
出場したとあっては
JOCの名に傷がつく。
スポーツと政治は別物でしょ?
(津島)スポーツと政治を混同しとるのは
インドネシアだ。
スカルノだよ!
これは 政治的な大会だ。
日本は引き揚げる!
ちょっと待って下さい…。
そんな!
ちょっと田畑さん 何 黙ってんの?
何か おかしい。
おかしい?
おかしいじゃんね。
我々が日本をたつのを見計らったように
不正が明るみになり
ジャカルタに着いた途端に
国際陸連が出るなと言いだした。
これは… 何か… アレだ。
(アレン)ナニ?
いや アレンじゃなくて アレだ。
アッ…。
何か 裏があるよ。
裏…。
IOCノ コメント デテルヨ。
(ざわめき)
(アレン)アジア キョウギタイカイヲ
セイシキナ タイカイトハ ミトメナイ。
シエンモ シナイ。
<このIOCの通告は
日本の国会議員も知ることとなり…>
なぜ ボイコットに踏み切らないんだ!?
(一同)そうだ そうだ!
参加・不参加の判断は
現地に一任しておりますので…。
即刻 やめさせるべきだよ 君!
何を言ってるんだ。
IOCが認めない大会に
日本が出場したら
東京オリンピックを
取り上げられるかもしれんのだぞ!?
いや それは いくら何でも…。
組織委員会から もっと働きかけないと。
オリンピックに影響したら
責任問題ですよ!
落ち着いて下さい!
<そして迎えた 開会式当日>
(東)各国の対応は どうなってる?
分かりません。
電話がつながらなくて。
<現地のJOCは
明け方になっても結論が出せず…>
早く決めて下さい!
陸上は 開会式のあと すぐ予選ですよ。
選手たちは もう限界です!
ああっ!
ちょちょ… 落ち着け。
もう 待てん!
落ち着け…。
感情的になるな。
よく考えて 話し合おう。
俺たちは走りに来たんです。
話し合いに来たんじゃないんですよ!
台湾が出ないから 日本も出ないなんて
納得いきませんよ!
韓国は辞退したが
それ以外の16か国は
日本の参加を支持すると
約束してくれました。
しかし…。
決めよう まーちゃん!
もう今日だよ 開会式。
分かってる。
せめて 開会式は出ませんか?
開会式と競技は別ですよね?
開会式に出ないと
ボイコットと見なされますよ!?
分かってるよ。
出たら…
この大会を認めたことになるんだ。
そんなことは分かってるよ。
日本が出なきゃ 大会自体が中止だって
さっきから言ってるじゃんね。
チュウシニ ナッタラ ボウドウ オコルヨ。
(東)脅かすなよ。
(笑い声)
(ガラスが割れる音)
アアッ!
何だ?
逃げろ! 逃げなさい 逃げなさい!
逃げなさい! 逃げなさい! 逃げなさい!
な な… 何だ アレン!
あいつら 何を言ってるの!?
サカラワズシテ カツ!
アレン…。
アレン…。
まるで まーちゃんみたいだな。
いや… 嘉納治五郎だよ インドネシアの。
逆らわずして勝つ。
いや おかしい…。
IOCは
支援しないと言っただけなのに…。
「日本が スカルノに屈し
ジャカルタ大会に出た場合
西側諸国は東京五輪を
ボイコットするだろう」!?
いつの間にか 政治問題にすり替わってる。
むやみに問題を大きくしようと
してるとしか思えません。
まーちゃん 大丈夫かな? 大丈夫だよね?
何が?
ふだんの まーちゃんなら
とっくに結論出してるのになって。
そりゃ 出してやりたいさ。
選手の気持ちを考えたら
ボイコットなんか 俺はね
いかなる理由があっても
やっちゃいかんと思ってんだよ。
見ただろ? さっきのデモ隊。
自分の国の政治が
今 どうなってるかも分かってない。
そんな連中にさ 政治とスポーツは別だ
なんて理想論ぶち上げて何になる?
私に言えるのは ただ一つ。
いつ どんな時も
スタジアムと選手村は聖域なんだよ。
じゃあ 何で迷うの?
分からん…。
津島さんに 気ぃ遣ってんの?
いや それだけじゃないよ。
ほかには?
オリンピックだよ! ほかに何があるよ。
オリンピック オリンピック
オリンピック オリンピック!
その言葉が 二の足を踏ませるんだよ。
2年後の東京オリンピック!
それさえなければ とっくに出てるよ!
政治的な大会だろうと
大手を振って歩くよ 開会式。
ただ…。
(秒針の音)
それで 東京オリンピック
取り上げられたんじゃ…
元も子もないじゃんね。
(秒針の音)
(岩田)揺れてるんだと思います。
揺れてる? まーちゃんが?
前に 理想のオリンピックを
話してくれたんです。
「名もなき 予選で敗退する選手ですら
生涯自慢できるような大会にしたい」。
名もなき 予選で敗退する選手ですら
生涯自慢できるような大会にしたい。
「共産主義 資本主義 先進国 途上国
黒人 白人 黄色人種
ぐっちゃぐちゃに混ざり合って
純粋に スポーツだけで勝負するんだ。
終わったら 選手村でたたえ合うんだ」。
そういうオリンピックを東京でやりたい。
そんな理想から 田畑さんが今いる場所は
あまりにもかけ離れている。
だから揺れてるんだと思います。
理想と現実の間で。
(秒針の音)
◇
(岩田)ディス イズ ヒー!
もしもし?
岩ちん。
つながった。
もしもし 田畑さん?
もうすぐ開幕ですよね。
嘉納さん 何か言ってないか?
はあ?
(秒針の音)
すまん。
どうかしてるのは百も承知で
こんな時 嘉納さんなら…。
ちょっと 津島さん…。
もしもし?
もしもし!? もしもし… もしもし!?
(河野)おい!
何をしとるんだ 田畑は!
オリンピック担当大臣も一緒なんだろ!?
えっ… 川島大臣
ジャカルタにいらっしゃるんですか?
サンキュー。
先生… 日本選手団の宿泊先に…。
(騒ぐ声)
デモ隊が乱入したと。
ほう。
プリーズ。
あっ 頂きます。
津島さん…。
(津島)帰るんだよ!
選手を第一に。
選手の気持ちを考えましょう。
詰め腹を切らされるのは会長の この私だ。
はあ?
辞めさせたいんだろ? 分かっとるんだよ。
君は わしが邪魔なんだろう?
そんなこと思ってないですよ 津島さん…。
あ もう!
大島 かばんよこせ。
ちょっと待って…。
(口笛)
(津島)わしは もう帰る! 我慢できん!
川島さん!
何だ何だ… 仲間割れか。
えっ? どうした?
オリンピック男 田畑政治。
開会式には行かんのかね?
どっちでもいいから 早く決めましょうよ。
みっともない。
私は ただ… 政府に問い合わせて
それから結論をと…。
政府だったら
目の前にいるじゃないですか。
えっ?
えっ?
はあ? 僕だよ 僕。
ここでは 僕が政府だよ。
オリンピック担当大臣。
ハハッ…
しかしね 僕が発言をしてしまうと
問題の性質が スポーツから
政治問題へとなりかねない。
それはよくない。
ねっ?
政治は スポーツに介入しない。
フフフ。
いや いや いや…
何でもいいから早く決めましょうよ。
大体ね 現場にいて
誰も決断できず右往左往してる。
こういう醜態こそが問題なんですよ。
だったら引き揚げます。
はあ?
中止 中止。
帰りましょう。
ねっ?
…と言ったら さぞかし困るでしょうな。
スカルノ大統領と ズブズブの関係にある
オリンピック大臣は。
(東)おいおい まーちゃん。
何を今更。
みんな 知ってることじゃんね。
ハッ… 何か ついてますよ?
参加を決めたのは私ではないよ。
田畑君ね。
<田畑さん これ まずいことになってます>
(川島)この際 膿を出し切って 責任体制を
しっかりとしなければいけない。
どこで間違えた? 俺のオリンピック。
スポーツやってんだよ こっちはよ!
座ってくれ!
俺が辞めたら
オリンピックは どうなるんだよ!?
やりたいんだ 僕は。
辞めたくないんだ。
(川島)君も
こうなることは分かってたんじゃないの?
(英語)
田畑と共にインドネシアと向き合った
東 龍太郎。
もともと ボート競技の名手で
スポーツ生理学の専門家でもありました。
日記には 激動の日々を
ブレずに歩む姿が記されています。
「田畑君と共に壇上に立ち 挨拶」。
息子の東 博彦さん。
都知事立候補に反対だった博彦さんは
田畑から説得されます。
2人は 平和への思いを胸に
アジア諸国との交渉に臨みます。
第43話の感想
川栄李奈さんのマタニティ感
#いだてん pic.twitter.com/UMWUaepmj1
— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@gtt214214) November 17, 2019
逆らわずして勝つ
アレンは
インドネシア🇮🇩の嘉納治五郎#いだてん pic.twitter.com/BiN9mtdhL7
— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@gtt214214) November 17, 2019
「若き日の自分が大河ドラマに登場し、さらに国旗考証としてドラマに関わることになるとは驚きました。#阿部サダヲ さん演じる田畑さんは早口でエネルギッシュ、そっくりで化けて出たかと思うほど。僕の役を演じてくださる #須藤蓮 さんがとてもイケメンで光栄です(笑)」(#吹浦忠正)
#いだてん pic.twitter.com/co96ypR83a— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) November 17, 2019
ドラマの登場人物がスタッフとして関わっている。大河ドラマとしては前代未聞ではないか。#いだてん pic.twitter.com/oVQeI8s5rf
— 妄言師 (@mougenshi) November 17, 2019
以外と知らないインドネシア🇮🇩について、ややこしいので簡単にまとめました‼︎
皆様…デヴィ夫人はスゴいんです…ただの毒舌タレントじゃないんです…(笑) pic.twitter.com/3SvpwgDsrk
— こんでん (@hiroju55) November 17, 2019
それにしても、もう1962年とか現代日本にダイレクトに関わってくる…というか、奥さんが裏番組で体はってるという近現代史の醍醐味が今回は全て詰まっている(笑) pic.twitter.com/W1QQDU07YP
— こんでん (@hiroju55) November 17, 2019
西側諸国が共産主義に傾倒するインドネシアを問題視する中、外交チャンネルを残すため、スカルノ大統領やハッタ首相との関係を続けたのが川島正次郎であった。IOCの強硬姿勢に日本が折れ、アジア競技大会不参加を選べば、それまでに築いた関係も崩れかねない。寝技師の腕の見せ所であった。 #いだてん pic.twitter.com/TxqfQbhGRu
— 酒上小琴【サケノウエノコゴト】 (@raizou5th) November 17, 2019
ここまで清々しい悪役は久しぶりだぜって川島みていたら田畑の反撃 #いだてん pic.twitter.com/uv4dEL4VIS
— Impressions (@TVMainly) November 17, 2019
インドネシアの陽気な通訳、アレン。
今日のヒーローは、間違いなくアレン。#いだてん pic.twitter.com/3bde0awN4E
— ゆっきー (@yuckypower8) November 17, 2019
『いだてん~東京オリムピック噺』の最新話含むネタバレ感想一覧はこちらの記事にまとめています。
「いだてん~東京オリムピック噺」第44話あらすじや感想とネタバレ
ここでは『いだてん~東京オリムピック噺』第44話あらすじや期待の声・展開予想やネタバレについて紹介します。
第44話あらすじ
第44話の反応と期待の声
第44話の展開予想
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「いだてん~東京オリムピック噺」の見逃し配信を無料視聴する方法
『いだてん~東京オリムピック噺』第43話のネタバレや感想以外に動画を見逃し配信を無料視聴する方法は以下のリンク先で紹介しています。
「いだてん~東京オリムピック噺」第43話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ
2019年の大河ドラマは、33年ぶりに近現代史を扱う『いだてん~東京オリムピック噺』です。
オリンピック初参加から「オリンピック」開催までの激動の52年間を、描く「東京&オリンピック」の物語。
第43話では…
この記事では、『いだてん~東京オリムピック噺』を第43話のネタバレ感想まとめを紹介しましたが第43話以降も詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!
次回の『いだてん~東京オリムピック噺』放送日は2019年11月24日予定となります。
この記事では、ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!