2019年春、木曜ドラマ枠は天海祐希さん主演の『緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3』が4月11日スタートです。
『緊急取調室/キントリ』は2017年にシーズン2が放送されましたがおよそ2年ぶりに復活です。
こちらの記事ではドラマ『緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3』の第7話のネタバレや感想とあらすじを紹介していきます!
Contents
「緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3」第7話あらすじや感想とネタバレ
第7話あらすじ
宝石販売会社の敏腕社長・伴佐知恵(大久保佳代子)が、別れた夫・坂本彰夫(尾崎右宗)を殺したと自首してきた。しかも、佐知恵は証拠として、遺体のインスタント写真まで持参。さらに、取り調べを担当することになった真壁有希子(天海祐希)ら「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」に対し、神妙な面持ちで「悪いことをした以上、罪を償わなければ幸せになれないと思いました」と打ち明ける。というのも、佐知恵は23歳も年下のイケメン販売員・若杉純(稲葉友)と再婚する予定なのだという。しかも、若杉は殺人を犯したと知ってもなお、彼女のことを待つと誓ったというではないか!
罪を償う覚悟を決めた佐知恵は、取り調べでも素直に供述。事件の経緯についても、ことあるごとにお金を脅し取りに来る坂本と縁を切ろうとしたところ、もみ合いになって殺してしまったと説明する。もちろん、物証もそろっており、佐知恵の容疑は固まったも同然。“ある理由”から焦っていた有希子は、早々に所轄の警察署へ引き渡そうとする。
ところが、キントリきっての頭脳派・小石川春夫(小日向文世)は、事件を洗い直すべきだと異を唱える。年の差再婚も然ることながら、若杉が殺人にまで目をつぶる心理がどうも納得できないというのだ。だが、若杉は佐知恵を愛していると断言。そんな中、キントリ・メンバーと飲みに出かけた取調官・玉垣松夫(塚地武雅)は、こぼれた焼酎を見て、証拠写真に残された“ある矛盾”に気づく――。
第7話のゲスト
第7話の感想やネタバレ
第7話の感想
第7話のネタバレ
また大学生ですか…。
しかも 同級生を殺したとはな。
うーん… 嫌な連鎖だね。
連鎖か…。
(北山未亜の笑い声)
(椅子の倒れる音)
3人もの方が亡くなってるの。
人の命を
なんだと思ってるの!?
もし 北山未亜の事件が
発端になってるなら
自供を取れないまま送検した
私にも責任がある。
(菱本)何言ってんだよ おばはん。
落とせなかったのは
キントリ全員の責任だよ!
でも…。
全ての被疑者から
100パーセントの自供を
引き出せるわけないじゃない。
おはようございます。
皆さん 出番です。
来た! 管理官
私にやらせて!
北山未亜の事件との関連も
追及します。
落ち着いてください 真壁警部補。
医大生刺殺事件は
捜査一課と江東署の捜査本部が
取り調べを担当します。
我々に下りてきたのは
別の事件です。
被疑者の名前は 伴佐知恵。
最近 売り上げを伸ばしている
宝石販売会社の女性経営者です。
やり手の女社長が
一体 何をしたの?
今朝4時10分
幡ヶ谷署に自首しました。
罪名は 殺人。
(監物大二郎)凶器は
トレーニング用のダンベルか…。
ガイシャは スポーツジムの
トレーナーだったそうです。
(監物)自首したのは
離婚した女房だったな。
犯行時刻は?
検視の結果
死亡推定時刻は
午後10時から午前1時の間。
(渡辺の声)管理人が 10時20分に
被疑者が走って出ていくところを
見ています。
(鑑識係員)
もう よろしいでしょうか?
(監物)完璧だな…。
(ため息)
(渡辺)まあ 確かに 我々が
出張る事件じゃなさそうですよね。
モツさん 医大生の事件に
回りたいんじゃないですか?
なんの話だよ?
わかりますよ。
別れた夫婦の揉め事より
世間を騒がせている凶悪犯を
挙げたいっていうのが
刑事の本懐です。
そういうモツさん
嫌いじゃないですよ。
やめろ!
(伴 佐知恵)お世話をかけますね。
(佐知恵の声)伴佐知恵 47歳。
本籍は
東京都杉並区阿佐谷東5の23。
(佐知恵)職業は
宝石販売会社経営でございます。
この部屋では
公正に取り調べを行うために
録音・録画を実施しております。
(佐知恵)承知致しました。
今さら 逃げも隠れも致しません。
では 遠慮なく。
まず この写真ですが…。
あなたが自首した際に
提出したものですね?
私が撮ったものでございます。
警察の方に
お手間をかけないように
証拠をお持ちしようと
思いまして…。
(小石川)随分 行き届いてますね。
今時 インスタントカメラなんて
珍しいですけど
わざわざ用意されたんですか?
仕事で
普段から持ち歩いております。
展示会の時にですね
成約したお客様と販売員の
インスタント写真を撮って
その場でお渡しするという
サービスが喜ばれておりまして…。
いきますよ。
はい…。
(シャッター音)
(佐知恵)
いくつになっても 女性は
宝石と美しい男性がそばにいれば
キラキラ輝くんですよ。
よくしゃべる おばはん…。
(菱本)いや… 被疑者だな。
(玉垣)抜群のセールストークと
展示会に
イケメン販売員を投入する手法で
女性一人で始めた会社を
大きくしたと評判です。
さすがの真壁も押され気味ですね。
(佐知恵)
「宝石を身に着ける事で…」
「仕事の事は また伺うとして
よく 自首する覚悟を
決められましたね」
「はい。
悪い事をした以上
罪を償わなければ
幸せになれないと思いました」
幸せ?
ごめんなさい。
人を殺した人間が 幸せなんて
言っちゃいけませんよね。
いえいえ。
ちなみに どんな幸せですか?
結婚です。
結婚…。
つまり 再婚をなさると?
(佐知恵)こんな時に こんな年で
申し訳ないんですが
28日の誕生日に結婚します。
相手は 全てを知った上で
待っていると言ってくれました。
私 彼のためにも
一日も早く罪を償いたいんです。
失礼ですが お相手は?
うちの会社の販売員です。
念のために お名前とご年齢を
お聞かせ願えますか?
若い 杉の木に 純粋の純。
「若杉純といいます」
(佐知恵)「年は…」
24歳です。
24歳…。
ごめんなさいね 本当に。
(佐知恵)亡くなった坂本とは
29歳の時に結婚しました。
父に お前みたいな器量じゃ
30過ぎたら もらい手がないって
言われて…。
ダイエットのために
スポーツクラブに入りました。
そこでトレーナーをしていた
坂本と知り合って…。
今 考えたら
焦っていたとしか思えません。
あの 事件の日ですが…。
ごめんなさい。
ここは 詳しく
ご説明させてください。
こうして 刑事さんたちに
お話しする事になったのも
何かの縁でしょ?
どうぞ。
(佐知恵の声)
私は 結婚して まもなく
宝石販売店のセールスレディーを
始めました。
坂本が仕事を辞めてしまったので
私が働くしかなかったんです。
(坂本彰夫)また出来合いかよ。
(佐知恵)私だって
必死で働いてるじゃない。
必死で?
当てつけか!?
何すんのよ!
ほお…。
殺すなら殺せ。
(佐知恵の声)子供どころではなく
憎しみだけを育てた
結婚生活でした。
でも 夫を養うために
必死で働いたおかげで
いいお客さんがついたんです。
失うものがないって強いですね。
離婚をきっかけに 独立して
がむしゃらにやったら
それまでの人生の不運を
取り返すように
うまくいったんです。
人生 わからないものですよね。
なぜ 今になって
別れたご主人に
お会いしたんです?
坂本は 私と別れたあと
トレーナーの仕事を
再開したんですが
怠け癖がついたのか
どこも長続きしなくて…。
お金がなくなったら
連絡してきました。
(坂本の声)社長!
いいかげんにして!
ちょっと…!
(坂本)社長は 本物の輝きを
売っておられるそうですが
別れた夫に包丁を向けた
っていうのは本当ですか?
(佐知恵)うるさいわね!
もう なんなの!?
(坂本)社長!
(佐知恵の声)
ジュエリーは夢を売る仕事です。
生々しい揉め事を
ネットにでも書かれたら
おしまいだと思いました。
(小石川)ずっと お金を
脅し取られていたわけですね?
今回も。
ええ。
あの日 坂本は 誰に聞いたのか
「再婚するんだってな?」と
連絡してきました。
(佐知恵の声)再婚しても
脅され続けるのはたまらないので
きっぱり断ろうと心に決めて
坂本の部屋に行きました。
時間は午後10時頃です。
もう払わない!
(坂本)何言ってんの?
お前は一生 俺の財布だよ。
ふざけないで!
もう二度と電話には出ない。
ああ… まあ 待て 待て 待て…。
わかった わかった わかった…
待て 待て…。
待てっつってんだろ!
(佐知恵)ちょっと…!
(坂本)おいおい おいおい…!
何すんのよ! やめてよ!
(坂本)いい写真が撮れそうだ。
やめて… 何すんのよ!
(坂本)若い婚約者が喜ぶぞ!
ハハハハハ…!
(坂本)いいじゃん…。
(カメラのシャッター音)
(坂本)はい もう一枚。
はい チーズ。
(佐知恵)ううっ!
(坂本)あっ…!
(佐知恵の声)
どんなにひどい人でも
命を奪っていいわけはありません。
本当に ごめんなさい。
(木村カエラ)
My Favorite Time. My Favorite Place.
Bye! My Favorite Music.
<My Favorite Style>
ダイハツ 「キャスト」>
<乗りかえ8万!>
お姫様)助けて!
(三銃士)待て! 我ら三銃士!
低価格も重視!
安全装備も重視!
三重視! ダイハツ「ミラ イース」
これ。
<乗りかえ8万>
(佐知恵)
「もう お金は払わないと
きっぱり言ったんです。
ですが 坂本は…」
素直に供述しているようですね。
はい。
早急に取り調べを終結して
あとは所轄に委ねたいと思います。
(磐城)いや…。
この際 じっくり 慎重に
容疑を固めてください。
まだ 送致期限までは
時間があるはずです。
お言葉ですが
社会的影響の大きい
解決困難な事件は
裁判員裁判に備えて
キントリが担当してきました。
真壁。
医大生の事件こそ
緊急事案じゃないでしょうか?
キントリには 知識も経験も豊富な
ベテランが2人もいます。
必ず早期解決に導きます。
(磐城)いやいやいや…。
離婚した夫婦のトラブルは
社会的影響がないというのか?
(小石川)承知しました。
じっくり 慎重に
やらせて頂きます。
だから
伴佐知恵の容疑は固まってます。
物証も揃ってるんだよね?
凶器からは
佐知恵の指紋が検出されました。
午後10時頃 管理人が
佐知恵を目撃した証言も
信頼性があります。
佐知恵が ガイシャの坂本に
金を脅し取られていたのも
裏が取れた。
口座に振り込まれてただけでも
合計930万。
殺したくはなるだろうな。
犯行に疑いはありません。
所轄に任せましょう。
ねえ 何をそんなに焦ってるの?
あれかな?
こんな事件は早く終わらせて
医大生の事件に
手を挙げようって算段かい?
私は 春さんと菱やんのために…。
真壁!
(菱本)いいじゃないか。
2人は身内みたいなもんだ。
(小石川)キントリが
組織変更される話があってね
年寄り2人は
出される公算が大きいらしい。
そんな…!
真壁は 自分が残って
我々だけが外される事に
罪悪感を感じてるんだよ。
気持ちは嬉しいって
言いたいところだけど…。
ねえ。
ああ。
なれ合いは ごめんだ。
なれ合いって…!
(小石川)我々の仕事は ひたすら
被疑者を取り調べる事だよ。
善さんも言ってたじゃない。
(中田善次郎の声)真壁さん。
永遠にメンツの変わらない
部署なんてないんですよ。
(中田の声)我々の苦労が
次の人の役に立てば
それでいいじゃありませんか。
でも 春さんと菱やんだけが
外されるのを
ただ指をくわえて見てるなんて
できませんよ!
事案に軽い重いはないよ。
(小石川)むしろ
前夫殺しの件については
もう一度 洗い直すべきだと
考えてる。
春さんは 所轄に任せるには早いと
おっしゃるんですか?
どうも納得できなくてね…。
24歳の男が
48歳の女と結婚するかな?
えっ… 僕ですか?
僕は…。
何よ!
正直に言っていいわよ。
あっ…。
まあ 年齢を超えて惹かれる事も
ないとは言えません。
被疑者は それなりの財産を
持っていますし…。
確かに お金に惹かれて
多少の事は 目をつぶるのは
あるかもしれませんね。
殺人は 多少の事かな?
(玉垣)あっ いえ…。
(小石川)
金に目がくらんでいたとしても
殺人犯になったと聞いたら
二の足を踏まないか?
約束どおり 明日結婚しまーすって
なるかな?
だからといって 佐知恵の供述に
疑いがあるとは言えないでしょ?
どうしたんだよ? おざなりだね。
君なら真っ先に言うと思ってた。
待って。
違う。
おかしくない?
なんか引っかかる。
…って。
ナベ 婚約者の若杉 洗い直すぞ。
(渡辺)えっ? は… はい!
お力 お借りできますか?
俺たちはパシリじゃねえからな!
実はモツさん この事件に回されて
腐ってたんです。
やる気を
取り戻してくれたようで…。
勝手に決めつけてんじゃねえぞ!
行くぞ この野郎!
すいません!
(若杉 純)あの日 社長は
泣きながら帰ってきました。
大変な事をしてしまったと…。
(監物)それで?
(若杉)自首するって言うんで
僕がタクシーを呼びました。
(監物)なぜ
同行されなかったんですか?
えっ…?
社長は 一人で行くと…。
しかし あなたは
伴社長と結婚されるとか。
言うなれば婚約者です。
はい…。
(渡辺)立ち入った事を
お尋ねしますが
お二人は いつ頃から
親しくなられたんでしょうか?
会社に入ってからです。
あまり成績の上がらなかった僕に
社長が 個人的に
セールスの指導をしてくれて…。
販売員として採用されたのは
昨年の10月ですね。
それ以前は 飲食店でアルバイトを
されていたようですが
全く知らない仲だったんですか?
なんだ 調べてんじゃん。
(携帯電話の振動音)
どうぞ。
(携帯電話の振動音)
(若杉)あれだ…
金目当てだとでも思ってるわけだ。
あっ いえいえ あの…。
はい。
自分が24歳の時を
振り返ってみたんです。
二回り年上の…
それも 殺人犯になった女性と
結婚するかなって。
(渡辺)殺人罪の刑期は
10年を下回る事はないでしょう。
佐知恵さんが
刑務所から出てきた時には
60歳になっているかもしれない。
60歳…。
(渡辺)私なら
結婚する勇気はありません。
でも 何か 特別な理由があるなら
別ですが…。
ないよ そんなもん!
社長には世話になったから
今度は 俺が尽くす番だって
思ったんだよ。
60歳だって70歳だって構わない。
俺は結婚する!
社長を…
佐知恵を愛してるんだよ!
悪いか?
帰れ!
大変 失礼しました。
(渡辺)すいません。
僕が焦ったせいで
詰めきれませんでした。
(菱本)それで モツの野郎
怒ってるのかい?
虫の居所が悪かったみたいで。
婚約者と会って 気になる点は
ありませんでしたか?
「佐知恵を愛してる」
って言葉でしょうか。
うん… 確かに 警察を前にして
愛してるなんて
うさんくさいですよね。
俺たちの世代は
口が裂けても言わねえな。
決めつけてない?
警察に捕まるような状況だから
普段は言わないセリフを
口走る場合もあるでしょ。
追い詰められて
男女の絆が深まるのは
つり橋の上だけじゃない。
根拠は?
根拠?
ないなら
今のは こじつけじゃない?
さすが うまい!
決めつけ VS こじつけ
どっちが正しいんでしょうね。
さあ。
競うべきじゃないのは確かだね。
その答えにはなりませんが
私も 佐知恵の犯行に
疑問を感じています。
伴佐知恵は離婚後
苦労して 今の地位を築きました。
そして 再婚相手も見つけた。
やっとつかんだ幸せを
簡単に手放すような事を
するでしょうか?
1度目の結婚で
ひどい目に遭った場合
再婚のハードルは高くなる事が
多いものです。
まして 年齢の差を押しての結婚。
よほどの決意だったはずです。
さすが離婚経験者。
もう一杯…。
(一同)あ…。
悪い悪い! せっかくの一張羅…。
ああ 平気です。
安もんですから。
それに 汚れたところで
僕には 愛する人も
愛してくれる人もいませんから。
いじけない!
すいません! 布巾 貸して。
(かやの・しんじ)はい。
あっ… 大丈夫ですか?
(玉垣)大丈夫ですよ。
脱いでくれたら乾かしますよ。
(玉垣)このままで。
ぬれちゃうんで いったん
移動してもらってもいいですか?
ああ…。
(かやの)すいません。
どうした?
あっ いえ…。
お先に失礼します。
(小石川)えっ?
(菱本)えっ? おい タマちゃん!
(ドアの開く音)
やっぱり戻ってたんだ。
すいません。
こぼれた焼酎を見て
気づいた事があったので。
うん?
見てください。
犯行直後に佐知恵が撮った写真?
はい。
そして こっちが
鑑識が撮った写真です。
佐知恵の供述と管理人の証言から
犯行時刻は午後10時すぎ。
鑑識が臨場したのが
午前5時12分。
何時間後になりますか?
そんな簡単な計算…。
7時間後。
ここ見てください。
テーブルの右上
油垂れがありますよね。
テーブルにこぼれた
アヒージョの油が
傾斜に沿って流れ落ち
垂れていった。
それはいいんですけど
問題は その垂れ方です。
7時間も経ってる割には
垂れた長さが短くないですかね?
そう言われてみれば…。
(小石川)簡単な物理だよね。
あっ…。
液体は油。
粘性と傾斜角度を考慮しても…。
はい。
この油滴の滑落運動を
計算してみました。
(キーボードを打つ音)
(玉垣)230分から264分。
佐知恵の持ち込んだ写真は
鑑識の臨場の7時間前ではなく
実際には 約4時間から
4時間半前だったんじゃ
ないですかね?
じゃあ 犯行時刻は
午後10時じゃなく
午前0時30分から1時って事?
本当の殺害時間をごまかすために
わざと インスタントカメラで
撮ったんじゃないですかね?
死亡推定時刻を修正して
聞き込みをかけるべきだね。
モツナベに連絡します。
(ドアの開く音)
当たりです!
死亡推定時刻を午後10時から
午前1時に修正して
聞き込みをしたところ
若い男がバイクで立ち去るのを
目撃した住人が現れました。
まさか…。
(渡辺)若杉の写真を見せたら
ドンピシャでした。
今 モツさんが 鑑識と
路面のタイヤ痕を調べに
向かっています。
どう読む?
すいません 私が浅かったです。
春さんの読みには
かないませんよ。
おいおい… 君におだてられて
喜ぶほど 落ちちゃいないよ。
(菱本)そうだよ おばはん。
事件の読みを聞いてるんだ。
犯行時刻に出入りしたのは
佐知恵ではなく 婚約者の若杉。
恐らく 坂本を殺したのは若杉で
佐知恵は身代わりに自首をした。
どう?
(玉垣)それなら
結婚の理由になりますね。
罪をかぶってもらう代償なら
結婚も悪い取引じゃありません。
動機は?
若杉が坂本を殺す理由が
見当たらない。
共犯の線は どうでしょう?
佐知恵が若杉に
金をせびる元夫の殺害を依頼した。
違うんじゃない?
佐知恵が 若杉の手を
汚させようと思うかな?
私なら それこそ 愛する婚約者に
殺人なんて頼まない。
甘くないか? 犯罪を目的とした
契約関係かもしれないよ。
それなら 誕生日に結婚なんて
思いつかないでしょ。
いくつになっても…
いや 年を重ねれば余計に
女にとって誕生日は特別な日よ。
(電話)
はい 調べ班。
そうですか…。
若杉純が
面会の申請に来てるそうだ。
ちょうどいいな。
引っ張るか?
私に任せてほしい!
(若杉)会社の弁護士さんには
言われたとおり 連絡しておいた。
社員が困らないようにしてあげて。
あっ あと もちろん
これからの純の生活もよ。
(若杉)うん。
どう? 取り調べは。
私なら大丈夫。
明日には
検察で取り調べを受けるみたい。
そう…。
あっ… 誕生日おめでとう。
(若杉)これ。
(若杉)今から出してくる。
本当に待っててくれるの?
約束だろ?
こんにちは。
若杉純さんですね。
伴佐知恵さんの取り調べを
担当した真壁と申します。
ああ… どうも。
何か?
これから 婚姻届を
出しに行かれるんですか?
あっ まあ…。
本当に愛してらっしゃるんですね。
安心してください。
我々は どんな小さな事も
見逃さないよう
懸命に捜査をしています。
捜査? 自首したのにですか?
ええ。
詳しい事は お話しできませんが
いろいろと疑問もありまして。
なんとしても 真実を
探り出さなければと思っています。
若杉さんは 婚約者として
佐知恵さんの最も近くにおられた
存在です。
また お力をお借りする事も
あるかもしれません。
その節は
どうぞよろしくお願い致します。
では。
手応えあり。
あと よろしく。
(渡辺)了解。
(ドアの開く音)
モツさん…。
(監物)何してんだ? 見逃すぞ。
先日 突っ走ったのは
悪かったと思ってます。
それとも 何か
僕に不満でもあるんですか?
わかんねえのか?
いや わからないから聞いてる…。
(バイクの走行音)
(渡辺)ここって…。
真壁の罠にかかったようだな。
(勝沼静香)純…。
電話してこないでって言ったろ?
なんで? 私から離れたいの?
あの… そうじゃないけど
いろいろあって
ここのジムの会員と親しくしてる
って知られたくないんだ。
(静香)もういい。
お金 返して。
いやいや ちょっと待てって。
もうちょっとしたら
ちゃんとするから。
(静香)そんな言葉 信じらんない。
コソコソして。
あのおばさん社長と
なんかあんの?
だったら お笑いなんだけど。
(若杉)黙れって。
(静香)
あんたに指図される覚えない。
早く お金 返して!
うるせえ!
(監物)ああ…。
若杉さん 声が大きいですよ。
みんな見てる。
以前 よく来られてたそうですね。
亡くなった坂本さんも
こちらで働いてたようですが
親しかったんですか?
(監物)あっ ちょっと…
ちょっと ちょっと…。
(若杉)離せ… 離せ…!
(渡辺)一緒に来て頂けますね?
(若杉)断る!
逮捕状 持ってこいよ!
ねえ ちょっと待ってよ!
(監物)若杉と 死んだ坂本が
顔なじみだったのは
明らかだったが
それだけでは引っ張れなかった。
今 幡ヶ谷署が
自宅前を張っています。
(菱本)偶然とは思えんな。
若杉は 坂本の元女房と知った上で
近づいたんじゃねえのか?
もっと言えば 2人はグルで
佐知恵から 金を巻き上げようと
したのかもしれない。
(渡辺)ええ。
若杉は佐知恵以外に
付き合っている女がいて
大金を借りていたようなんです。
それが なんらかの理由で
仲間割れし 殺害するに至った…。
待って。
じゃあ なんで 佐知恵は
若杉をかばって
自首なんかしたの?
それは
本人から聞き出すしかないね。
すぐに 伴佐知恵を呼びましょう。
春さん 真壁 お願いします。
はい。
(小石川)ああ…。
今回は 菱さんのほうが
うまくいくんじゃない?
俺はいいよ。
はい。
わかりました。
(渡辺)あっ… 力を合わせて
マル裸にするんじゃないですか?
(監物)ナベ 余計な事 言うな。
なれ合いは
相手のためにならない。
多分 春さんは
先輩として 真壁の事を
突き放したほうがいいと
思ってるんじゃねえか?
もしかして
モツさんも それで 僕の事を…。
くだらねえ。
俺らも 若杉 張り込むぞ!
…はい!
ダッシュ!
(菱本)今日は
本当の事をお伺いしたいですね。
私 全部 本当の事を
申し上げてます。
だって 自首したんですよ。
嘘をつく必要はありません。
そうでしょうか?
嘘をつくために
自首をしたのでは?
「あなたは
坂本さんを午後10時すぎに殺害し
自宅に戻り 婚約者の若杉さんに
打ち明けたあと
午前4時に自首をした」
「そう供述しました」
(佐知恵)「そのとおりです」
(菱本)「おかしいね」
午前0時半すぎ
被害者のマンションから
あんたの婚約者が出ていくとこを
見た人がいるんだけどね。
それは…。
それは?
もし 記憶違いなら
遠慮なく言ってください。
(佐知恵)彼は
確かめに行ってくれたんです。
万一 まだ息があったら
救急車を
呼んだほうがいいからって。
残念ながら もう
冷たくなっていたそうですが…。
へえ…。
なぜ その事を黙ってたんですか?
(佐知恵)ごめんなさい。
彼に
迷惑をかけたくなかったんです。
それは嘘です。
若杉さんが行った時 坂本さんは
まだ生きてたんですから。
「そんなはず ありません」
「(菱本のため息)」
「(せき払い)」
(菱本)これをご覧ください。
ごめんなさいね 本当に
思い出したくないものを。
でも テーブルの上 見てください。
2枚とも 缶詰の油が垂れてます。
「そこから
油の垂れる速度を計算しました」
「午前5時の段階で
その垂れた長さなら
殺害後45時間しか
経っていない計算になる」
すなわち 殺害推定時刻は
午前0時から1時頃。
とすると あなたは
殺害現場に いなかった事になる。
(玉垣)坂本さんは 検視の結果
2回 殴打されている事が
判明しました。
(机をたたく音)
じゃあ
一体 誰が殺したんだろうねえ?
私です!
佐知恵さん…。
あなた 若杉さんを
かばってるんじゃないですか?
(佐知恵)
かばってなんか いません!
私が殺したんです!
ごちゃごちゃ言ってないで
早く 私の罪を裁いてください!
それとも 警察は こうやって
無駄な取り調べをして
暇潰しをするんですか!?
(ため息)
手ごわいですね。
戦法を
変えたほうがいいかもしれません。
(玉垣)送致期限まで
あと1時間しかありません。
間に合いますかね?
(小石川)この際
こいつを見せたら どうだろう?
(小石川)あの様子じゃ
やはり 佐知恵は
2人がグルだったのを
知らないと思われる。
信じてた男が
前の夫とつるんで
恐らくは
金のために近づいたと知れば
かなりの揺さぶりになるだろう。
口で説明するより
このサインが消えかけた婚姻届は
彼女を確実に追い込むよ。
さすがの女社長も
これを見れば動揺するかもな。
若杉も こんな大事なものを
置いていくなんて…。
では 提示を許可します。
いや いきなり
これを突きつけるのは…。
同情してる場合じゃないぞ
おばはん。
同情じゃない。
でも
絶望させて吐かせるのは どう?
彼女は殺人犯じゃない可能性が
高いのに。
(小石川)録音・録画で
取り調べがぬるくなる
って言ってたのは誰かな?
取り調べは 相手の気持ちに
寄り添えないとできない。
春さんこそ
大事な事 忘れてるんじゃない?
悪い議論じゃないけど
今は落とすほうが先じゃない?
春さん お願いします。
真壁は下がってくれ。
わかった。
私が歌わせよう。
(電話)
はい 調べ班。
ごめんなさいね
メンバーチェンジさせて頂きます。
どなたが来ようと同じですよ。
なぜ 若杉さんと
結婚しようと思ったんですか?
そんな話
なんの関係があるんですか?
刑事って商売が
長いせいでしょうか
自首した被疑者が
婚姻届を出すなんて聞くと
何か よからぬ目的が
あるんじゃないかと
疑ってしまうんです。
(佐知恵)寂しい お仕事ね…。
彼は
契約社員の講習に来た時から
熱心に
私の話を聞いてくれたんです。
はい わかりました。
(佐知恵の声)私は
女性に宝石を売る事は
夢を売る事だと思って
やってきたんです。
そりゃ お金は稼ぎたかったけど
それだけじゃ お客さんは
何十万もするものは
買ってくれません。
(佐知恵の声)多くの販売員は
自分のお金のためだけに働いてる。
ノウハウを身につけたら
裏切るように辞めていく子も多い。
そんなものだと思ってたけど…。
私自身が結婚に失敗して
誰も信じられなくなったからこそ
宝石を着ける事で
自信を取り戻したい
女性たちの気持ちを
大事にしたんです。
彼は 私の そんな夢に共感して…。
社長は
経営者としてだけじゃなくて
女性として素晴らしいです。
女性として?
本気にするわよ 若杉くん!
構いません。
えっ?
失礼だったら すみません。
僕は… 社長の
人生のパートナーになりたいです。
フフッ…。
また もう… ハハハハ…。
笑わないでください。
(佐知恵の声)他人が聞いたら
だまされてるんじゃないかって
言うでしょうね。
でも 彼は そんな男じゃない。
だから 年が離れていても
私が罪を犯しても
一緒に生きていくって
男らしく決めてくれたんです。
(佐知恵)
これで わかってくれました?
(菱本)春さん… 引いたか…。
(佐知恵)「私たちは 本当に
信頼し合ってるから結婚したの」
佐知恵さん。
若杉さん まだ
あなたの夫じゃありませんよ。
えっ…?
何? これ。
どうして こんなヨレヨレで…。
字も にじんで…。
若杉さん 刑事と揉み合った際に
落としていかれました。
かなり慌ててらしたようで…。
慌ててた…?
彼は あなたに接見したあと
女性に会いに行かれたんです。
(玉垣)真壁さんが刺すとは…。
「場所は 亡くなった坂本さんが
勤めていたスポーツジム」
「若杉さん あなたの会社に入る前
よく行っていたそうです」
「坂本さんと親しくしているのを
ジムの方が覚えていました」
「それが 何か?」
「警察が邪魔したから
出せなかっただけじゃないですか」
(ため息)
ええ そのとおりです。
でも 私たちが
邪魔してしまったのは…
こちらの婚姻届だったようです。
揉み合った刑事が ジムにいた
若杉さんのお相手の女性から
お預かりしてきました。
あなたと同じ 年上の女性でした。
はあ…。
私 迷ったんですよね。
これを
あなたに見せていいものか。
でも あなたが
若杉さんに裏切られていた事を
理解してくれると信じて
全て お伝えします。
(佐知恵)信じて…?
刑事さん…
誰かを信じた事あるんだ?
はい あります。
今も信じています。
私は ありません 一度も。
教えて頂けますね?
事件の夜 本当は何があったのか。
(ため息)
(佐知恵)あの日 坂本を殴ったのは
間違いなく私。
(坂本)チーズ。
(佐知恵)ううっ!
(坂本)あっ…!
(坂本)ああ… 痛え…!
イタタタタ…。
痛い痛い痛い 痛い…。
(佐知恵の声)でも まさか
死んだとは思ってなかった。
(佐知恵)どうしよう…
また脅される。
そんな事させない。
俺が話つけてくる。
(小石川)
それが午前0時頃ですね?
小一時間で帰ってきて
彼は言った。
(若杉)落ち着いて聞いて。
あの人… 死んでたよ。
えっ?
大丈夫 心配しないで。
俺が身代わりになって自首する。
これがあれば疑われないだろう。
身代わりなんて駄目。
私が殺したんだから
私が自首をする!
あなたは 部屋に行ったって事は
黙ってなさい。
もし 出入りした事がバレた時は
私が この写真を撮ったって
言うから!
でも 本当は 私
彼がやったって わかってた。
あの写真を見た時 気づいたの。
(佐知恵の声)
私が坂本の家に行った時
坂本は
ナッツなんか食べてなかった。
(坂本)ああ… イタタタタ…。
うまくいったよな。
あいつが暴力を振るったのを
ネタに
また ひと稼ぎできる。
お前は 払うしかないって言えよ。
(若杉)フッ… 悪い人ですね。
(坂本)フフ… お前もだろ?
(佐知恵の声)
多分 2人で結託して
私から お金を取ろうと
思ってたんじゃない?
(坂本)俺が
あいつの弱点を教えたからこそ
お前は あの人間不信女に
取り入れたんだ。
俺を袖にして
独り占めなんか考えたら
グルだって しゃべるからな。
そしたら お前は終わりだ。
わかってますよ 坂本さん。
(殴る音)
(坂本)うっ!
ううっ… うっ…。
(佐知恵の声)
多分 大きくは違わないはずよ。
「彼の事 ずっと見てたから
わかる」
あいつは その程度の男よ。
そこまでわかってて
どうして自首なんかしたんです!?
絶好のチャンスだと思ったの。
チャンス?
もし 私が身代わりになれば
あいつ 申し訳ないと思って
本気で
私を好きになってくれるかも
しれないでしょ!?
ここまでして そんな人の愛を
手に入れなくても
あなたには 大事にしてきた
仕事があるじゃないですか。
理屈じゃ そうよ。
でも 私 親にも
かわいがられなかったし
坂本にも たかられ苦しめられて
人間不信になってた。
成功すればするほど その穴が
埋められないってわかって…。
(小石川)
誰かを信じたかったんですね。
待っててくれる?
ああ 待ってるよ。
(玉垣の声)モツさん ナベさんから
連絡が入りました。
若杉純が 坂本彰夫の殺害を
認めたので 逮捕したそうです。
佐知恵の供述どおりか。
(玉垣)ええ。
坂本に
支配される事に嫌気が差し
殺害する事を思いついたそうです。
事実は 時に重いですから…。
やりましたね 真壁さん。
単純と思われた事件を
ひっくり返したんです。
部長も 我々を
認めざるを得ませんよ。
ねえ。
(小石川)それは どうかな…?
(菱本)明日に備えて
ガソリン補給するぞ!
ちょっと… あっ
ちょっと待って…。
お疲れさまでした。
部長に報告に行ってきます。
(小石川)お疲れさまです。
どうして 人の気持ちって
見えないんだろう。
写真に愛も写ればいいのにね。
キザ!
ハハハハハ…!
ハハハ…!
(2人)えい…。
昼休みにオフィスで?
初動捜査に
加わるようにとの指示です。
(有希子・玉垣)初動捜査!?
(宇佐美友香)過去の栄光にも
しがみついて…。
(木崎勝則)一緒にワイハー行かない?
(橋下拓海)そんな理由で
僕を疑うんですか?
人が一人 亡くなってるんですよ。
(一同)えい…。
本当の事を話してもらえませんか。
「緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3」の見逃し配信を無料視聴する方法
「緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3」第5話のネタバレ感想やあらすじの紹介まとめ
テレビ朝日系4月期の木曜21時は、ドラマ『緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3』です!天海祐希さん主演の人気ドラマが2年越しに帰ってきます。
田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、大倉孝二、でんでん、小日向文世らいつもののメンバーに加え、亡き大杉漣さんに代わりドランクドラゴンの塚地武雅さんがレギュラーに初参戦。
この記事では、『緊急取調室(2019)/キントリ3/シーズン3』を各話ごとに詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!