この世界の片隅に原作・映画ネタバレ感想やあらすじの紹介【ドラマ日曜劇場】

こうの史代さんによる漫画作品で、『漫画アクション』(双葉社)にて2007年1月23日号から2009年1月20日号まで連載していました。単行本は同社より上・中・下巻の形式と、前編・後編の形式で発売中です。

2011年に日本テレビ系列でドラマ化されました。また、2016年11月12日より片渕須直監督による同名の劇場アニメーション映画が全国公開されました。

本記事では、『この世界の片隅に』の原作漫画、2011年ドラマ、アニメーション映画のあらすじとネタバレを紹介します。

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原作「この世界の片隅に」のあらすじ・感想やネタバレについて

 

原作「この世界の片隅に」あらすじ

浦野すずは、広島市江波で生まれた絵が得意で自分が体験した出来事を、虚実の入り交じった漫画のような作り話にしてしまう才能の持ち主。18歳のある日、見知らぬ若者・北條周作の妻になるために、20キロ離れた町・呉に嫁ぐ。

ときは昭和19(1944)年。18歳で一家の主婦となったすずは、戦時下であらゆるものが欠乏していく中で、日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす。

だが、戦争は進み、日本海軍の根拠地だった呉は、何度もの空襲に襲われる。庭先から毎日眺めていた軍艦たちが炎を上げ、市街が灰燼に帰してゆく。すずが大事に思っていた身近なものが奪われてゆく。

そのような中でも、毎日を築くすずの営みは終わらない。幸せとは何か、家族愛とは何かを探す物語。

 

原作「この世界の片隅に」の感想

 

 

 

 

 

原作「この世界の片隅に」ネタバレ

主人公・すずは広島市江波で生まれ、絵が得意な女の子。なんでもない日常を想像を膨らませ、物語を描くのが好きだった。働き者で気立てが良く、少々おっちょこちょいな少女へと成長していく。

冒頭、広島市内ですずは、人さらいのばけものに捕まってしまう。持っていた海苔を切り抜いて望遠鏡に貼り、星空を作って化け物を眠らせ、一緒に背負われていた北條周作と窮地を脱出。しかし、後に北條周作の記憶は曖昧にしか残っていない。

また、すずがまだ幼い時、おばあちゃんの家の天井から女の子が降りてくるという不思議な体験もしている。おばあちゃんの家にすずとお兄ちゃん、そして妹の3人だけで行くことになったある夏の日のこと。兄弟喧嘩をしつつ泥だらけになっておばあちゃんの家に到着するとおばあちゃんは毎年そうであるように新しい着物を仕立ててくれていたので、それを着て親戚らとお墓参りに行く。そして、すいかを食べた後、昼寝をしていたときにたまたま目が覚めたすずが見たのは、天井から降りて来た貧しい身なりの女の子。その子は、兄弟が食べ残したすいかの残骸をさらに歯でしごく様にして食べだした。

このような不思議な出来事から、物語は始まる。

1944年、すずが18歳になったある日、4歳年上の見知らぬ青年との縁談が決まる。相手の名は北條周作。すずはどこかで会ったような感覚に捕らわれるが、はっきりと思い出せずにいた。縁談は進み、すずは20キロ離れた呉市に嫁ぐことになる。

嫁ぎ先で、遊女のリンと出会う。初対面のリンはなぜか、すずの出身地を言い当て、ついには名前までも当ててしまう。すずは不思議に思いつつも、リンと打ち解け、仲良くなっていく。

北條家は周作の父、母、そしてすずを入れた4人で穏やかに過ごしていた。そこへ、周作の姉・径子が、娘を連れて帰ってくる。嫁ぎ先での人間関係が上手くいかなかったようだ。すずはこの義姉と上手くいかず、小言を言われる日々を送っていた。しかし、娘の晴美とは仲が良く、よく2人で遊んでいた。

戦時下にあり、物資は豊かとは言えない中で、18歳で主婦となったすずは、毎日を楽しく生きるため、せめて食卓だけでもと、色々な工夫を凝らす。

そんな中、水兵となったすずの幼馴染・哲が北條家を訪ねて来る。かつて、すずは哲を想っていた。哲は今でもすずを想っているようだった。そのことを知ってか知らずか、周作は二人で話してくるよう促した。しかし、その計らいのおかげで、逆にすずは周作への想いを再確認する。哲は、多くは語らないが、戦争へ行くことが決まり、死ぬかもしれないと考え、最後にすずに会いに来たのだった。

すずとリンは相変わらず仲が良かった。しかしある日、リンは周作の昔の恋人で、リンはすずが周作の妻であることに気づく。まだ、リンは周作を大切に思っていたが、すずとの日々も大切だったため、態度に表すことはなかった。すずはリンが元恋人だと分かり、自分はリンの代わりなのかと不安になり、遊郭まで会いに行くが、討ち入りと勘違いされ追い返される。その時、対応してくれた病床の遊女テル。そのテルを得意の絵で励ました。しかし、後日、リンからテルの死を聞くこととなる。

いよいよ、戦況が悪化し、呉市は幾度となく空爆を受けるようになる。そんな折、すずの兄の戦死が知らされ、深く落ち込むすず。しかし、激化する空襲に、落ち込んでばかりもいられなかった。

ある日、すずは晴美を連れて、出かけていた。その帰り、空襲警報が・・・。近くの防空壕へ避難し、一旦は難を逃れるも、防空壕をでたところで、晴美は命を落とす。同時にすずも右手を失った。晴美の母である径子は酷くすずを責め立てた。しかし、晴美は帰ってこない。

悲しみも癒えぬうちに、リンが亡くなったと知り、すずはどうしようもなくなる。径子からの風当たりも強く、妹の誘いもあったため、一旦広島市へ帰ろうと決める。

1945年、8月6日、すずは広島市へ向かおうとしていたが、周作の説得もあり、径子と和解し、呉に残ることに。その日、広島市に原爆が投下される。

そして、終戦を知らせる玉音放送を聞きながら、すずはとめどない涙を流す。失ったものの大きさを噛みしめていたのだ。そこへすっとどこからともなく、手が頭をなでる・・・。

そして、全てを焼き尽くした戦争は終わり、大きな爪痕を遺したが、すずの日常は続いていくのだった・・・。

 

ドラマSP「この世界の片隅に」(2011)のあらすじ・感想やネタバレについて

 

ドラマ「この世界の片隅に」(2011)あらすじ

太平洋戦争真っ只中の広島。
主人公であるすずは、広島市から呉へと嫁いでいく。北條家に嫁ぎ、大らかさで働き者のすずは明るく過ごす。引っ越しの片づけをしていると綺麗なリンドウの描かれたお茶碗を見つけるが記憶にない。これは誰のだろうと家族に聞くが誰も知らない。そんな時、夫・周作が娼婦のリンと結婚前に密かに通じ合っていた女性だったことを知る。リンさんと結婚しようとしプレゼントしようとしていた茶碗だからリンドウだと知ってしまう。夫のことが許せないすずはすれ違い始める。

戦火は激しくなりおじは負傷を追う。そんなおじを見舞ったときに義姉に用事があるから娘を連れて先に帰ってと言われるのだが、無邪気に押し花を作ろうと道端に咲く綺麗な花を摘んでいた姪っ子の近くに爆弾があることに気づき逃げるも時すでに遅し。。。

姪っ子は亡くなり、すずは右手を失う。右腕を失えば姪っ子の命は助かったのか?両腕を失えば。。。両足を失えば。。。自問自答を繰り返し、生きることに希望を失っていたころに終戦を迎える。

消息が途絶えた広島の実家を探しに行くが、原爆が落ち街の風景は一変していた。そんな夜に絶望の中ウツウツしていると1人の少女が現れる。
生き延びたが1人になりおにぎりを取ろうとしていたのだが、すずはやさしく語りかけおにぎりをあげるのだった。そんな時に周作さんが現れ幼少の頃の出会いを告げられた。子供の頃、荷台に乗せられ人さらいにあったと思っていたのは周作が駅まで送るために手押し車を借りたものだったと。。。

 

ドラマ「この世界の片隅に」(2011)の感想

 

 

 

 

ドラマ「この世界の片隅に」(2011)ネタバレ

場所は広島市、主人公・すずの幼い頃から、物語が始まる。すずは、人さらいにさらわれ、間一髪で、一緒にいた周作と脱出する。しかし、大人になったすずは、この記憶が曖昧なままだった。

18歳になったすずは、見知らぬ青年・北條周作のもとへ嫁ぐことになり、実家から離れて呉市へ行くことになった。第二次世界大戦の最中にあり、物資の乏しい中でも、どうにか楽しく過ごそうと工夫をこらす毎日を送っていた。もともと大らかな性格のすずは、周りを明るくしていた。

呉での生活にも慣れてきたころ、すずにはリンという友達ができる。リンは遊女だったが、すずはそんなことは気にせず、仲良くなっていった。

ある日、引越しの片づけをしていると、見覚えのないリンドウの茶碗を見つける。そして、周作とリンがかつての恋人同士で、その茶碗はリンと結婚するために贈るためのものだったことに気づいてしまう。すずは、自分がリンの身代わりなのかと考え始め、周作のことを許せずにいた。次第に夫婦はすれ違っていく・・・。

そこへ、すずの同級生で、初恋の相手の水原が訪ねてくる。水原は戦地を経験し、すずへの気持ちを再確認したため、その想いを伝えに来たのだった。嬉しく思うすずだったが、その嬉しさよりも、夫とリンのことで頭がいっぱいだった。皮肉にもこのことで、すずは夫を真剣に愛していると気づくのだった。

一方、すずの心の内を見透かしたかのようなリンは「秘密は秘密にしておけば無かったのと同じ」と意味深な言葉を言い残し、姿を消した。

もやもやはぬぐい切れないすずだったが、周作の両親はいい人で、なんとか結婚生活を続けていた。そんな折、周作の姉・径子が嫁ぎ先で上手くいかず離婚し、娘を連れて帰ってきた。すずは径子とそりが合わず、径子は事あるごとに嫌味を言ってきた。しかし、径子の娘ですずにとっては姪っ子にあたる晴美とは仲が良く、よく面倒を見ていた。

戦況が悪化し、実家の広島では、戦地に赴いた兄が一粒の石となって帰ってくる。日ごと空襲警報も増えてきたある日、空襲によって怪我をした叔父を見舞うため、出かけた帰り道、径子は用があるので、晴美を連れて先に帰るように言われる。その道中、晴美は花を摘むのに夢中になり、道にあった爆弾に気づかなかった。すずはギリギリで気づいたが、間に合わず、晴美は亡くなってしまう。その時すずも右手を失った。娘を死なせたとすずを責め立てる径子。もちろんすずも、自分を責めずにはいられなかった。すずは、自分が右腕を失えば晴美は助かったのか、両腕なら助かったのか、それとも両足なら・・・。そんな風に、答えの出ない自問自答を繰り返し、すずの心から光は消えていった。

実家に帰ろうと考えたすずだが、晴美の死を受け入れ、乗り越えた径子によって、思いとどまった。

そんな中、1945年8月6日に広島に原爆が投下され、8月15日には終戦を迎えた。広島市の実家と連絡がつかないことから心配になり、様子を見に行くすず。実家だった場所は一面焼け野原となり、凄惨なものだった。

原爆によって、全て失われた街で、一人の少女がさまよっていた。空腹に耐えきれず、おにぎりを取ろうとしていた少女に、すずは優しく話しかける。そして、おにぎりをあげるのだった。

そこへ、周作が現れ、昔、人さらいにさらわれたと思っていたのは、周作が駅まで送るために手押し車を借りたものだったことを話し、昔に会っていたことを知るすず。

戦争の傷はなかなか癒えないが、すずは周作や周作の両親に支えられつつ、穏やかな日常を取り戻していくのだった。そして、戦争が残した傷跡や敗戦国の国民の生きざまを記録していくと、心に決めたのだった。

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アニメ映画「この世界の片隅に」のあらすじ・感想やネタバレについて

 

映画「この世界の片隅に」あらすじ

主人公・すずは手先が器用で絵を描くのが得意だった。えんぴつが握れないほど小さくなるまで絵を夢中になって描いているような少女時代を過ごした。ある日、北条周作という青年が父親と共に呉から広島市のすずの実家に訪れる。幼少時代に、すずと一度会ったことがあり、その際に一目惚れをし、結婚を申し込みに来たのだった。すずはあまり気乗りはしていなかったものの、周りの勧めもあり、呉へと嫁ぐことを決める。

嫁ぎ先の北条家では優しい父、病弱な母、周作、すずの4人で過ごしていたが、途中から周作の姉である径子が娘の晴美を連れて戻ってくる。すずは径子とは折り合いが良くなかったが、径子の娘・晴美とすずはとても仲が良く、ふたりでよく遊んでいた。

戦争が激化する中、それでもすずはささやかな日常の幸せを探し、生活していくのだった。

 

映画「この世界の片隅に」の感想

 

 

 

 

 

 

映画「この世界の片隅に」ネタバレ

主人公・すずはのんびりした性格で、しっかりものの兄に怒られることもよくあった。すずは、絵を描くことが好きな女の子で、鉛筆が握れないほど小さくなるまで夢中で描いていた。

すずが9歳の時、海苔を届けに広島にまで行くが、道に迷ってしまい、大きな怪物に会い、捕らわれてしまう。そこに一緒に捕らわれていた男の子がいた。二人は怪物を眠らせる作戦を立て、無事に脱出した。男の子の名は「周作」と言ったのだが、すずはこのことを夢だと思っていた。

その翌年、すずは兄・要一と妹・すみと一緒に親戚に家にスイカを届けに行く。スイカを食べていると、天井から女の子が現れ、食べ残しのスイカを食べていた。すずは新しいスイカを取りに行って戻ってくると、女の子の姿はなかった。この話をすると座敷童ではないかという。

このように、不思議な幼少期を過ごしたすずも18歳になり、すずのもとへ北條周作という青年が父親と共に現れる。幼いころ、周作はすずと一度だけ会い、一目ぼれをし、忘れられないため、縁談を申し込みに来たのだった。すずは、周作に会った記憶はなく、あまり気が進まなかった。しかし、北條家の家柄もあり、周りは賛成だった。その勢いにもあり、すずは北條家のある呉市に嫁ぐことを決める。

嫁ぎ先の北條家はとても居心地が良かった。父は優しく、母は病弱ながら温かく、周作にも文句はなかった。しかし、ある日、周作の姉・径子が嫁ぎ先で上手くいかなかったということで、娘の晴美を連れて戻ってくる。径子はテキパキと行動し、ハッキリものを言うタイプの人で、おっとりしているすずによく小言を言ってくる。そういうわけで、すずと径子は上手くいかなかったが、すずと晴美は仲が良く、よく2人で遊んでいた。戦時中でとても裕福とは言えなかったが、戦艦が好きな晴美のために、絵を描いてあげたりしていた。

様々な配給が止まり、すずは止む無く闇市へ砂糖を買いに行くが、道に迷ってしまう。そこへ現れたリンという遊女と意気投合する。リンは昔、忍び込んだ家でスイカを食べたことを話した。すずが見た座敷童はリンだったのだ。リンは帰り道をすずに教えてくれた。

ある日、すずの同級生の水原が訪ねてくる。戦地に行くことが決まり、すずに会いに来たのだった。気を使った周作は、水原とすずを二人にする。水原は想いを伝えようとするが、すずは「ごめん」と拒否した。この時、すずは周作への愛情を改めて確認したのだった。

徐々に戦況は悪化し、兄の戦死が伝えられた。すずと周作は広島へ行くが、そこに兄の遺体は無かった。

呉も幾度となく空襲を受ける。その空襲で叔父がケガをしてしまい、叔父を見舞うためにすずは晴美をつれて行く。その帰りに、空襲警報が鳴り、2人は近くの防空壕に避難する。すずは必至で晴美を守っていた。なんとかやり過ごした2人だったが、防空壕を出たところにあった不発弾に晴美が被弾してしまい、命を落とす。同時にすずは右腕を失ってしまった。

径子は娘を失った悲しみを全てすずに向けた。すずは自分を責める毎日を送り続け、ついには死にたいとまで考えるようになっていた。空襲警報が鳴る中、すずは避難さえしなかった。そこへ周作が現れ、命がけですずを守る。

気持ちが安定しないすずは、広島に帰ろうと考えていた時、今まですずに辛く当たってきたことを径子が詫びた。そしてその日、広島に原爆が投下される。原爆投下から数日後に終戦を迎える。

すずと周作はすずの実家の様子を見るため、広島市を訪れる。しかし、そこは一面焼け野原と化し、悲惨な光景が広がっていた。右腕のないすずを自分の母親だと勘違いして寄ってきた、戦争孤児の少女を連れて、呉に戻り、そこからまた新しい生活を始めるのだった。

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