【なつぞら】第5週のネタバレ感想や視聴率にあらすじ「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」【4月29日-5月4日/広瀬すず主演 NHK連続テレビ小説】

2019年度前期の連続テレビ小説は、『てるてる家族』を手掛けた大森寿美男さん脚本の『なつぞら』です。

記念すべき100作目のヒロイン・なつを、広瀬すずさんが演じます。

大森さんの完全オリジナルで描かれるのは、北海道の大自然とまだ『漫画映画』と呼ばれていたアニメーションの世界が舞台となっています。戦争孤児のなつが人との関わりの中で、1人のアニメーターへと成長していく物語を描きます。

こちらの記事では2019年度前期の連続テレビ小説、『なつぞら』の第5週:「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」のネタバレと感想や視聴率を更新していきます!

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2018.10.01

「なつぞら」のあらすじ

1946(昭和21)年初夏、戦争が終わり、奥原なつ(9)は柴田剛男に連れられ、北海道・十勝にやって来た。戦災孤児のなつを受け入れた酪農一家・柴田家は、北陸からの開拓移民。剛男となつの父とは戦友で、もしもの時は、お互いの家族の面倒を見るという約束をしていた。

剛男の義父・泰樹は偏屈者で知られていた。泰樹は、なつを厄介(やっかい)者と言いながらも内心、不憫(ふびん)に思っていた。子どもながらに覚悟を決めたなつは、牛馬の世話や乳搾りを懸命に手伝う。なつの頑張りに心を動かされた泰樹は、生きる術(すべ)をとことん叩き込む。なつも天真らんまんな子どもらしさを取り戻していく。

やがて、なつはすてきな馬の絵を描く少年・山田天陽と出会う。天陽から当時、アメリカで流行(はや)っていた漫画映画の魅力を教えられ、" 絵が動く" 夢のような世界があるのかと感動する。高校生になり、なつは天陽の影響で、絵を描く仕事に夢を持ち始めていた。そんな折、生き別れていた兄が東京で働いていると知らされ…。なつに旅立ちの日が近づいていた―。

 

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「なつぞら」第5週のあらすじと感想やネタバレ

 

「なつぞら」第5週のあらすじ『なつよ、お兄ちゃんはどこに?』

ある日、東京からひとりの学生が訪ねて来た。なつ(広瀬すず)と生き別れた幼なじみ・佐々岡信哉(工藤阿須加)だった。感動の再会もつかの間、信哉から兄・咲太郎(岡田将生)が新宿で働いているらしいと知らされ、なつは動揺する。そんななつを見ていた富士子(松嶋菜々子)は、一緒に東京に行こうと提案。夏休みを使って、なつは富士子とともに9年ぶりの上京を果たす。東京の目覚ましい復興に圧倒されつつ、なつは新宿の有名店・川村屋を訪ねる。そこの美人マダム・光子(比嘉愛未)から兄について貴重な情報を聞く。

 

「なつぞら」第25話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第25話のあらすじ

なつ(広瀬すず)たちの演劇大会終了後、泰樹(草刈正雄)は、牛乳の販売を協力することを決意。そして柴田牧場では、干草作りを行っていた。ある日、泰樹は天陽(吉沢亮)との関係をなつに問いかける。突然のことに驚くなつに、泰樹は、自分の思い描く将来の牧場について語りだす。その後、泰樹といっしょに天陽の家を訪れたなつは、東京から送られてきたというあるものを、天陽から手渡される…。

 

「なつぞら」第25話の感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なつぞら」第25話のネタバレ

(雪次郎)勝農演劇部!
(一同)それ!
私が この芝居 見したいのは
じいちゃんだけだから。
(一同)ペチカ様!
そして 川では オショロコマが
たくさん取れるでしょう。
それを分け合って
川下の村と仲よくなって下さい。
そして 平和に暮らして下さい。
(雪次郎)待ってくれ!
なつたちの表現が
泰樹さんの心に響きました。
わしは 決めた。
(拍手)
泰樹さんは 早速
組合員に 団結を呼びかけたのです。
十勝の酪農は
新たな一歩を踏み出しました。
(門倉)次!

こうして
なつたちの演劇は終わったのです。
(門倉)次!

(雪次郎)したけど もったいねえな
大作だったのにな。
(天陽)背景だけ 取っておいたって
しょうがないべ。
何日もかけて描き上げたのに
消えちゃうんだね。
それは みんなの舞台も おんなじだべさ。
そだね。
じゃあ 2年生 来年 頼んだぞ。
勝農演劇部は 地区大会で負けました。
誰も 口にはしなかったけど
あの歌が 敗因ではないかと思います。
「みのる稲穂に富士と鳩」
「エフ エフ ジェイ エフ エフ ジェイ」
俺たちは 試合に負けて
勝負に勝ったんだよな?
(良子)え? あんたが それ言うのかい?
おい 奥原!
えっ?
俺は… この舞台が成功したら
言うべと思ってたんだ。
何さ?
言っていいか?
どうぞ。
奥原!
言うぞ。
どうぞ。
卒業したら 俺の… 嫁になってくれ!

答えは もちろん 今すぐじゃなくていい。
いつか… そのうち… 気が向いたら…。
ごめんなさい。 それは できない。
(良子)即答だったね。
番長… 舞台は 決して成功してねえべよ。
うん…。
そだな… それじゃ しかたない。
よし 分かった!
今のは きっぱり忘れてくれや!
うん 男らしい。
よし! ハッ… 忘れた!
ハハハハハ…。
あ! あ!
番長!
追わないのが 思いやりだわ。
ごめんね 番長…。
だけど びっくりした。
私もです。
私も きっぱり忘れます。
なつ! 私の嫁になってくれ!
よっちゃん やめてよ!
番長 かわいそうだべ。
(笑い声)
ちょっと…。
8月に入り なつたちは
夏場の牧場には欠かせない
草刈りをしました。
3日続けて晴れる日をねらい
刈った草を乾燥させて
干し草を作るのです。
それを分けてもらうため
天陽君の家族も手伝いました。

(富士子 なつ)お帰んなさい。
(照男)腹減った。
ご苦労さんです。
お邪魔します。
(悠吉)お いい匂いだ。
さあさあ 入って…。
おっ これ 照男君の好物でねえか?
あっ トマト?
おむすび… トマト? トマトか…。
≪(一同)頂きます。
(おなかが鳴る音)
(夕見子)うん…。

もう! 私も ごはん呼んで!
勉強中 悪いべや。
(菊介)食ったら眠くなっぞ。
何だ この野郎。
ハハハ…。
おう…。
(富士子)はい。
(タミ)はい。
はい。
はいよ。
はい。
干し草にするのって
大変なことなんだねえ。
お天気まで読んで。
じいちゃんは 天気を読むのが名人だから。
牛飼いにとって 草刈りは大事だも。
(タミ)そだね。
なっちゃん これ。
なしたの?
なっちゃんに あげるわ。
えっ?
うちは 柴田さんには
何も お返しなんてできないから
せめて なっちゃんに。
いいよ そんなの!
困るよね? じいちゃん。
うん…。
いや そでない。
別に うちが
無理して買ったわけじゃない。
東京の兄ちゃんから送られてきた。
陽平さんから?
うん。
そうなの。
なっちゃんにって。
ふん… 本当にいいの?
いいんだよ。

なつは… 絵を描きたかったのか?
うん…
天陽君みたいに うまくはないけど。
舞台で見たしょ? 天陽君の絵。
ああ。
私も 絵を描くことは好きなんだわ。
天陽君みたいに 絵で 自由に
何かを表現できたら
どんなにいいだろうって思うさ。
うれしい…!
ハハハ…。

おい なつ。
何? じいちゃん。
言ってもいいか?
えっ… じいちゃんまで…?
どうぞ。
お前を 天陽とは
一緒にさせられん言ったら どうする?
えっ?
何なの? 突然。
天陽が うちの婿になるんなら別だが…。
なつには 将来
わしの牧場を継いでもらいたい。
うちには 照男兄ちゃんいるし…。
照男だけでは支えきれん。
いずれ バター工場も造りたいしな。
バターか…。
それが嫌なら はっきり言ってほしい。
お前の意思を 無視する気はない。
無理強いはせん。
急に そんなこと言われても…。
じいちゃん 私と天陽君は
そんな仲じゃないから。
そうか。
それなら 安心した。

私 北大を目指すことにしたから。
(剛男)ほく… 北大って
北海道大学のことか!?
ほかにあるの? 北大って。
大学行って 何するのさ?
大学は 勉強するとこでしょや。
女の子が 大学に行って どうするのさ?
はあ?
まあ 北大は もともと農業学校だしな。
農業とは関係ないさ。
私が目指すのは文学部だし。
文学って… 十勝に帰ったら
国語の先生にでもなるのかい?
母さん 視野が狭すぎるよ。
どうするかなんて
学んでから考えることだべさ。
いや 考えてるうちに年取っちゃうよ。
年取ったっていいじゃない 別に。
4年も 大学に行ってたら
いい縁談だって
少なくなるかもしれないんだから 女は。
つまんない!
母さんが そんなに つまんない人だと
思わなかったわ!
えっ?
おい 夕見子。
母さんは お前のためを思って
つまんないことを言ってんだ。
つまんないの?
あ… いや…。
母さんは つまんないことを
つまんないと自覚できないんだわ。
それは 結局
この町でしか生きてないからね。
私は 努力して
この町から出ていきたいの。
何になるとかじゃなくて
自由になるために。
ここには 自由がないって言うのかい?
もっと 広い世界を見たいってことよ。
いいしょや。
ここには なつだって いるんだから。
土地に縛るのは なつだけにしてよね。
えっ?
夕見子。
(明美)あれっ?
なつ姉ちゃん どこ行った?
えっ?
なつ姉ちゃんに お客さんが来てるわ。
(信哉)初めまして。
佐々岡信哉と申します。
あっ はい…。
佐々岡信哉さん?
もしかして…。
東京から参りました。
東京…?
こちらに なつさんという方が
お世話になっていないでしょうか?
どした?

なつよ のんびり
絵を描いてる時では ないかもよ。

 

「なつぞら」第26話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第26話のあらすじ

なつ(広瀬すず)を探して、東京からひとりの青年が柴田家を訪れた。十勝の丘で絵を描いていたなつは、近づいてくる青年を見るなり、感極まっていく。なつを東京に連れ戻そうとやってきたと勘違いした柴田家の面々の間に緊張が走るが、この青年もまた孤児院で育ち、なつの安否を確かめにやってきただけと知り安堵する。そして青年は、なつの兄について「居場所はわからないが、どこかで生きているはずだ」となつに告げて…。

 

「なつぞら」第26話の感想

 

 

「なつぞら」第26話のネタバレ

(なつ)<なぜだろう…。
その瞬間 風が吹くように
私の中で その光景がよみがえりました>
<10年前 東京に空襲があった あの日>
<私は その人に救われたのです>

(信哉)奥原なつ… なっちゃんか?
俺が 誰だか分かるか?
信さん…?
元気だったか?
うん。
なっちゃんに また会えてよかった。
私も。
ずっと ずっと 会いたかったわ。
なして… なして ここにいるの?
会いに来たんだよ なっちゃんに。
さっき 柴田さんの牧場に行ったら
ここにいるって教えられて。
会ったの?
うん。 みんな いい人そうだ。
今のなっちゃんを見たら
それが よく分かった。
いい人たちに恵まれたんだな
なっちゃんは。
うん。
信さん。
お兄ちゃんは…!?
なっちゃんが 咲太郎に出した手紙
それを受け取ったんだ。
えっ?
行ったんだよ
なっちゃんたちがいた孤児院に。
やっと見つけて。
今でも 時々 手紙を出してるんだろ?
うん。
ごめん… それを 勝手に読んだんだ。
いいよ。
そのおかげで 信さんに会えたんだから。
いかった。
手紙出したかいあったわ。
咲太郎は生きてるよ なっちゃん。
ちゃんと生きてる。
本当? 知ってるの!?
いや… 今は分からないけど
4年前までは ちゃんと生きていた
ってことを 知ってる人に会ったんだ。
どこで?
新宿。
新宿…?
新宿の闇市に行ったみたいだな
孤児院を逃け出したあと。
それで 今は お兄ちゃん
新宿にいないの?
みたいだな。
今は 行方が分からないって。
ふん…。
(照男)なつ!
あっ 照男兄ちゃん。
みんな 心配してるから。
うん。
早く来い。
あんたも どうぞ。
すみません。
(富士子)どうぞ。
ありがとうございます。
(戸が開く音)
どしたの? 悠吉さんと菊介さんまで。
(悠吉)いや…。
なっちゃんをね 東京から
連れ戻しに来たんじゃねえかって
夕見子ちゃんが言うもんでさ…。
えっ?
(夕見子)その人
家族も同然だった人でしょ?
(菊介)だけど 今更 連れていくなんて
言わんでもらいたいんだわ。
どなたさんかは 分かんないけど…。
何言ってんのさ 菊介さん。
(明美)なつ姉ちゃん どこにも行かんで!
行かんよ。
大丈夫です。 そんなことはしません。
そんなことはないので 安心して下さい。
僕は ただ なっちゃんが元気でいることを
確かめたかっただけですから。
あっ…
確かめたかったっていうのは失礼ですね。
ただ それが知りたかったんです。
バカ!
おめえが余計なこと言うからだべさ!
おやじが騒いだんだろ
力ずくでも 俺が止めてやるって。
力ずくって 何すんだ?
知らねえよ。
おやじ言ったんだろ。
黙ってれ!
よかった… 本当によかった。
なっちゃんが こんなにも
皆さんから大事にされていて…。
安心しました。
本当によかったです。
信さん…。
あなたも 本当につらい思いを
されてきたんでしょうね。
あなたのことは
なつから聞かされてたんだわ。
僕は 孤児院で育ちましたが
恵まれていたと思います。
そこにいた指導員の方々に
よくしてもらって
自分の将来のことも
大事に思うようにもなりました。
だからね なっちゃんたちのこと
すぐに捜さなきゃいけないって
思ったんだけど
つい 自分のことで精いっぱいで
後回しになってしまって
申し訳なかった。
何言ってんのさ!
私の方こそ 自分だけ幸せになって
ずっと悪いなって思ってたわ。
(剛男)こうやって また会えたんだから
いいんでないかい。
本当にね。 すごいことだわ。
わざわざ北海道まで。
そんで 今は 東京で働いてるのかい?
はい。 新聞配達をしながら
夜間の大学に通っています。
大学かい… 偉いねえ。
孤児院を出てからは
働きながら定時制高校に通って
その上も目指せるようにって
いろんな方が協力してくれたおかげです。
苦労しながら 努力もしたんだね。
自分の力で 三度三度のごはんを
食べていくためには
今 お前ができる最善の努力をしろって
そう先生にも
おっしゃってもらったんです。
偉い! それこそ 大学に行く意味だよね!
母さん 何が言いたいのさ?
それで なつのお兄さん
咲太郎君の行方は分からないのか?
はい。 残念ながら…。
でも 4年前までは 新宿にいたって。
新宿?
お兄ちゃん 無事に生きてたんかい。
はい!
いかったなあ 安否だけでも分かって。
うん。
(菊介)なあ。
それで 新宿では
どんなことをしてたんだろう?
芝居小屋で働いていたらしいです。
芝居小屋?
そういうところも あいつらしくて…。
きっと 咲太郎に違いないと思いました。
(悠吉)芝居好きなんかい。
はい。
その芝居小屋は 4年前に潰れたんです。
なるほど…。
だから とにかく 今も
元気でいると思います。
ありがとう 信さん。
これからも捜してみるよ。
何か分かったら すぐに教える。
これは 僕が 今いる所。
そっちも 何か分かったら教えて。
うん そうする。
それじゃあ 僕は これで。
お邪魔しました。
(富士子)えっ… もう帰るのかい?
ここに泊まっていけばいいのに。
宿を どっかに とったのかい?
いえ… これから 函館に行って
明日一番の連絡船に乗るつもりです。
こんな遠くまで来て
とんぼ返りじゃないか。
いえ それでも 本当に来てよかったです。
皆さん 僕が言うのもなんですが
なっちゃんのことを
どうか よろしくお願いいたします。

わっ… 珍しい!
どしたの? 勉強はいいの?
いいの。
 回想 
(咲太郎)大丈夫だよ なつ
ちょっとの辛抱だ。
手紙を書くから。
兄ちゃん しっかり働いて
必ず なつを迎えに行くからな。
千遥と一緒に 迎えに行くよ。

(泰樹)よっ…。
父さん。
ん?
話があるんだけど。
何だ?
なつのお兄さんって
なつに会いたがってると思う?
兄貴がどうであれ
会わなきゃ なつは 昔のまま…
一生 忘れられんだろう。

なつ ちょっといいかい?
何?
東京行かない?
えっ?
咲太郎さん 捜しに行こう。

 

「なつぞら」第27話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第27話のあらすじ

行方がわからないなつ(広瀬すず)の兄・咲太郎を探すため、十勝から東京にやってきたなつと富士子(松嶋菜々子)。新宿の有名なパン屋・川村屋の前で信哉(工藤阿須加)と待ち合わせたなつたちは、咲太郎のことを知るこの店の主・光子(比嘉愛未)を訪ねる。光子は、かつて新宿にあった劇場で、咲太郎が裏方として働き、役者や踊り子からかわいがられていたと語る。なつは、光子のいう人物が自分の兄に違いないと確信するが…。

 

「なつぞら」第27話の感想

 

 

「なつぞら」第27話のネタバレ

東京行かない?
えっ?
咲太郎さん 捜しに行こう。

なつと富士子さんは
十勝から 2日かけて
東京の新宿にやって来ました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
はあ ここが新宿…。
母さん 行こう。
こっちかい?
うん あっち。
次が…。

母さん!
あっ 着いた。
信さん!
(信哉)いらっしゃい。
じゃなくて お帰りなさい… か。
お待ちしてました。
忙しいのに 急にすいません。
いえ こちらこそ
わざわざ ありがとうございます。
ここの店に 咲太郎を知ってる人がいます。
パン屋さん?
ああ。 新宿じゃ 有名なパン屋さんなんだ。
行こう。
うん。
(野上)いらっしゃいませ。
こんにちは。
佐々岡と申しますが
マダムは いらっしゃいますか?
どういったご用件でしょうか?
私は 以前 新聞記者の下川さんという方と
ここに来たことがあるんですが
その時に マダムと
お話をさせて頂きまして。
本日は お約束でございますか?
あっ いえ…
突然お伺いして 申し訳ないのですが
咲太郎のことで 妹が来ていると
そうマダムに
お伝え願えないでしょうか?
さいたろう? 妹?
(信哉)咲太郎という名前を言えば
分かると思います。
それで ご用件は?
いや だから 妹は 兄を捜して
北海道から はるばるやって来たんです。
その咲太郎のことで ご存じならば
何でもいいから教えてもらいたいんです!
母さん…。
あっ お騒がせして すいません…。
あっ あの咲太郎!?
あの野郎…。
あの野郎?
あっ いや 失礼しました。
ちょっと あの… お待ち頂けますか?
マダムに お伝えしますので。
(佐知子)空いてるお席へ どうぞ。
何これ 高い!
雪月の3倍はするね。
ここは 僕に…。
ああ いいのさ。
ケチで言ってるわけじゃないんだから。
でも ここで食べるのは
やめとこうよ 母さん。
そだね。
おなかが減ってるなら大丈夫だよ
ここのカレーは最高だから。
いいのさ。
ケチで言ってるわけじゃないんだから。
そう?
お決まりですか?
アイスコーヒー下さい。
僕も アイスコーヒー。
アイスコーヒーが お二つと…。
冷たい牛乳ありますか?
アイスミルクでございますか?
はい。
えっ… ないですか?
ございます。 かしこまりました。
えっ 何か じっと見られたわ。
うん…。
案外おいしい。
本当に? ちょっと頂戴。
あっ マダムだ…。

(光子)いつも ごひいきに
ありがとうございます。
いらっしゃいませ。
前島光子と申します。
あの… マダム 以前お邪魔しました…。
覚えております。
佐々岡信哉さんでしたね。
はい。 フルネームで…。
それで あなたが
咲太郎さんの妹さんですか?
はい。 なつと申します。
なつさんね。
私は 母の富士子です。
あっ 母といっても 咲太郎さんの母
というわけじゃあなくて…。
存じております。 大体のことは。
どうぞ 皆さんも お掛けになって。
何もいらないわ。
咲太郎さん… 私たちは 咲ちゃん。
劇場のみんなからは
咲坊なんて呼ばれていましたね。
サイボウ?
その劇場というのは
この近くにあるんでしょうか?
ええ。
ムーランルージュ新宿座。
そこで 兄は お芝居をしてたんですか?
いいえ 役者ではなかったと思いますよ。
私は あまり劇場には
通いませんでしたので分かりませんが
掃除をしたり もぎりをしたり
裏方を手伝ったり
何でもしていたようですね。
よく ここへ 役者さんや踊り子さんに
連れられてきて
ごちそうになっていましたから
みんなからは
かわいがられているようでしたよ。
そうですか…。
(咲太郎)「うぬぼれのぼせて得意顔」
オ! ジャパニーズ チャップリン!
「東京は銀座へと来た」
エノケン!
間違いないと思います。
兄は そういう人でした。
あっ 私は
子どもの頃の兄しか知りませんけど。
(ドアが開く音)
あっ。
ちょっと お待ちになって。
社長。
(茂木)やあ マダム 今日も あでやかで。
フフッ… ありがとうございます。
あの 是非 ご紹介したい方が…
ちょっと よろしいでしょうか?
ああ。
皆さん こちら すぐそこの本屋さん
角筈屋書店の茂木社長。
新宿のことなら何でも
私よりも よく知ってらっしゃいます。
よろしくお願いします。
ん? 何のこと?
あっ こちらは ムーランルージュにいた
咲ちゃんの妹さんです。
なつと申します。
ああ… あの小僧さんか ハハ。
さあ 社長も お掛けになって。
いつものお紅茶で よろしいですわね?
ああ。
それで?
なつさんは 咲ちゃんを捜しに
北海道からやって来たんですって。
ああ…。
そういえば
そんな話を聞いたことがあったな。
私のことを 兄からですか?
うん。 生き別れになった妹を
いつか この新宿に呼び寄せるんだって。
本当ですか?
ああ 本当さ。
あの言葉に うそはなかったと思うよ。
あの 私は
咲太郎の幼なじみなんですが
咲太郎は いつから
ムーランルージュにいたんでしょうか?
うん…。
空襲で焼けたムーランが
22年に新設されて
そのころには ずっといたね。
よほど ムーランルージュが
好きだったんだろう。
結局は ストリップの人気に押されて
潰れてしまったけどね。
いつか 咲ちゃんも
役者になりたかったんじゃないかな。
兄がですか?
ああ。
あの その後の咲太郎の行方を
知っていそうな方を
ご存じないですか?
ムーランルージュの関係者で。
うん…。 戦前から ムーランにいる
煙カスミって歌手が
この近くのクラブで歌ってるけどね。
クラブ?
けむり…。
(茂木)煙。
かすみ…?
カスミ。
(カスミ)「リンゴの花びらが」
「風に散ったような」
「月夜に月夜に」
「そっと エエエー」
(夕見子)食べてよ。
(明美)お母さんと なつ姉ちゃん
無事に着いたかな?
(照男)もう とっくに着いてるさ。
(剛男)
しかし こんな寂しい食卓は初めてだな。
(泰樹)そだな。
お前が 戦争に行ってる間も
もっと にぎやかだったな。
あ… そうですか…。
(笑い声)
ちょ… ちょっと…。
「つがる娘は泣いたとさ」
「つらい別れを泣いたとさ」
「リンゴの花びらが」
「風に散ったような」
(拍手と歓声)
ありがとうございます。
(拍手)
あっ。
あなたが なつさんね。
はい。
お手間を取らせて すいません。
なつさんのお母さん。
いろいろと
事情があることは分かりました。
茂木社長からも
後は頼むと言われましたけど
残念ながら 私も 今は
咲坊が どこにいるかは
心当たりがないんですよ。
そうですか…。
ごめんなさいね なつさん。
あっ いえ…。
どうか お気を付けて。
また じっと見られたわ…。

どうでした?
ダメでした。
そう… すぐにはね。
こちら お預かりのかばんです。
いろいろと お世話んなりました。
今日は どちらへ?
これから 宿を探すんですが
どこか 安くていい所はないでしょうか?
それなら… うちに どうぞ。
えっ? あっ… いや そんな!
従業員が住んでるアパートで
寮みたいな所でよろしければ
空き部屋があります。
布団ぐらいならありますし
部屋代は タダですから。
いいんですか?
助かります。
そのかわり
食事は ここで なさって下さいね。
当たり前です。
食べます。
私 ケチなんですよ。
あっ ハハ…。
カレーライス 2つ下さい。
はい。 インド風カリーね。
お好きな所へ どうぞ。
カリー 2つね。
よろしいんですか?
あんなやつの身内に 情けをかけて。
だからよ。 あの子がいれば
捕まえられるかもしれないでしょ。
あの子は 人質… ですか?
そうよ。
誰が逃すものですか。
あ おなかすいた!
カレー 楽しみだね。
そだね。
なつよ…。
明日を信じよう… ね。

 

「なつぞら」第28話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第28話のあらすじ

なつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)は、光子(比嘉愛未)の好意で川村屋の従業員アパートに泊まり、咲太郎を探すことになった。その夜、富士子は、東京に来る前に夕美子(福地桃子)から言われたある言葉をなつにぶつける。すると、富士子からの思わぬ発言に突然泣き始めてしまうなつ。日が変わり川村屋の店内。なつと富士子のもとに信哉(工藤阿須加)が駆け込んできて、気がせいたようにふたりに近寄り…。

 

「なつぞら」第28話の感想

 

「なつぞら」第28話のネタバレ

(野上)
インド風バターカリーでございます。
(なつ)バターカレー?
バターカリーです。
川村屋の名物でございます。
ふん バターが…。
頂きます。
(富士子)まだよ。
えっ?
これから カレーをかけてくれるんでしょ。
ああ…。
いえ。 ご自分で お好きなだけ
こちらのカリーを ライスと一緒に
お召し上がり下さいませ。
あっ 自分でかけるんですか?
お好きなように。
へえ 自分で…。
手抜きじゃございませんよ。
フフッ。
よばれましょう。
うん。
(富士子 なつ)頂きます。
おいしい!
うん おいしい…。
バターは あんまり感じないわね。
溶けて 風味だけになってんのさ。
うん。
うん うちでも入れてみようか?
入れてみよう! こういう味になるかも。
それは どうなんでしょう…。
ご家庭のカレーとは また…。
あっ カリーだもんね!
カリーって何ですか?
発音でございます。
でも バターは きっと うちの方が勝つね。
そりゃ そうよ。
それは どうなんでしょう…。
うちは牧場なんです。
バターも手作りすることがあるんですよ。
一度 うちのバターを
使ってもらいたいもんですねえ。
(光子)是非 自家製の北海道バターを
試してみたいですわね。
あ… すいません 生意気なこと言って。
いいえ。
食べ終わったら
お部屋に ご案内しますね。
とても おいしいです。
本当に おいしいです。
なら よかったです。
カレーを気に入ってもらえて。
マダム。 カリーでございます。
面倒くさい。
フフフ。

助かったね 宿代。
あと何日いるか 分かんないもんね。
無理させて ごめんね。
いいのさ。
あと少しいて
手がかりなかったら 帰ろうか。
なして? 帰りたいのかい?
いや そういうわけじゃないけど…
無理しても しかたないさ。
気ぃ遣ってるんだね 私に。
牛のことも心配だし。
東京は暑いもねえ。
ああ 気持ちいい風…。
夕見子がね 大学に行きたいんだって。
大学に?
そう。
それも 札幌の北大 受けたいんだって。
北大? すごい!
夕見は 頭いいからね
昔から 本ばっか読んでるし。
博士になるのかな? ハハハ…。
別に 何になりたいわけじゃなくて
自由になりたいんだって。
へえ… 今でも 十分
自由にしてんのにね。
夕見らしいわ。
母さん 寂しいの?
私がいるしょ。
夕見子にね 言われちゃったのよ。
何て?
土地に縛るのは なつだけにしてって。
そんな気ないからね… いいんだよ。
いいって 何が?
もしも… もしもよ いざという時には
私のことは 無理に
母親だと思わなくていいからね。
おばさんだと思えばいいのよ。
ほら 9年間も一緒に過ごした
おばさんだと思えば
逆に 家族と同じだって思えるしょ?
どんなことがあっても
なつのことは応援してるし
いつでも 味方になってくれる人だと
そんなふうに思ってくれたら
私は それで…。
えっ? どした?
なつ どしたの?
どして… そんなこと言うの?
したから 東京に連れてきてくれたの?
私を お兄ちゃんに返そうとしたの?
違うわよ!
やだ!
やだよ…
私から 母さんを取らないでよ…。
母さんを取らないでや…。
やだよ…。
ごめん…。
そんなつもりで言ったんじゃないんだよ。
ごめん なつ…。
ごめん…。

(雪之助)はい お待たせしました。
(雪次郎)来た!
え 新作のかき氷です。
(夕見子)うわ!
氷ん中に 何 入ってると思う?
氷ん中に?
パイナップル!
うん。
パイナップルを忍ばせて
上に 何かかってると思う?
香り豊かなリンゴのシロップ!
ハハハ…。
商品名 何だと思う?
雪月の夏!
(拍手)
全部言うのに 何で聞くのさ。
雪の夏って 矛盾してるけどね。
いや そこがいいんだ。
雪の中に パイナップルの月
夏の風物詩 雪月の夏!
よよっ!
とけるんで 頂きます。
(雪之助)はいはい どうぞ。
うん パイナップル!
フフフフ…。
俺も 北大受けるかな。
北大? お前の成績と… 矛盾してるな。
じゃ 札幌で お菓子の修業するさ。
いや ダメだ。
お前の修業先は
東京って決まってんだから。
えっ 東京行くの? 雪次郎。
そうしろって言うんだ。
私が 修業してた店にね
まあ 雪次郎にも行ってほしくてね。
えっ おじさんも 東京行ってたの?
うん そう。
昭和6年だったかな。
17歳から5年間 東京は新宿
川村屋というパン屋で修業してたんだ。
えっ 新宿?
(雪之助)うん。
なつと母さんも 今 新宿行ってるよ。
えっ そなの?
うん。
(妙子)ちょっと
忙しいのに いつまで かかってんの。
いや… なっちゃんと富士子さんがな
今 東京の新宿にいるってさ。
うん。
本当!?
うん。
何しに行ったの?
そこに なつのお兄さんがいたみたいで。
(とよ)ちょっと 忙しいのに
何 油売ってんだい。
なっちゃんが 今 新宿で
お兄さんと会ってんだって。
あら 本当かい!
会ったわけじゃなくて 捜しに行っただけ。
新宿にいたとしか 分かってないんだわ。
いや 新宿か…。
ハハハ… 懐かしいな。
おじさんは
新宿のパン屋で修業してたのか。
いや パン屋っていってもね
もう そこには いろんなもんあってさ
インドカリーなんてものもあったわ。
私もね そこで 世界のチョコレートや
クリームを作ること覚えたもね ハハハ…。
何より 視野を広げることを覚えたんだわ。
へえ… すごい。
このクリームパン おいしい!
うん おいしいねえ。
うん。
このクリーム
雪月のシュークリームに似てない?
言われてみれば…。
じゃ じいちゃんに買ってくと喜ぶね。
雪月のシュークリーム 大好きだもね。
そだね。
うん。

はい じいちゃん。
(泰樹)どしたんだ?
帯広に出たから お土産。
雪月のシュークリーム みんなで食べて。
うん じゃあ 頑張ってね!
頑張って。 うん。
(悠吉)あの夕見子ちゃんが…!
(菊介)あんな笑顔を…!
女の子らしいとこ 初めて見たもなあ。
「じゃあ 頑張って」だもなあ! ハハハ…。
(照男)母さんと なつがいなければ
気が利くんだな。
へえ…。
もったいなくて食えねえ…。
おやっさん 食べてるし。
ハハハ…。
あと2つしかない…。
(野上)いらっしゃいませ。
(信哉)なっちゃん!
どうしたの?
今日 浅草の芝居小屋を回って
聞いてみたんだ。
ムーランルージュにいた人で
浅草に流れた人もいるっていうから。
浅草に行ってくれたの?
そしたら 今 それらしい人がいるって。
えっ…。
本当かい?
まだ 見たわけじゃないけど 咲太郎かも!

(咲太郎)師匠!
起きて下さいよ! どうするんですか?
(島貫)師匠と呼ぶな!
俺は 芸人じゃねえ 役者だ。
先生と呼べ。
そんなこと言ってる場合ですか!
もうすぐ出番ですよ!
しょうがねえだろ 相方が来ねえんだから。
いや しょうがないって
そんなこと言ってても
しょうがないでしょう!
本当に どうしちゃったんですかね
松井さんは…。
どうせ 博打だろう。
俺は もう やだね。
あんなやつと 二度とやらねえ!
じゃあ 一人でも やって下さいよ。
役者も やめた!
何言ってるんですか!
今日のステージは どうするんですか!
師匠!
お前 出てこい。
俺が出て どうするんですか!
お前の好きな森繁久彌のまねでも
してくりゃいいだろ。
そんなの ここの客に
通用するわけないじゃないですか!
いいから やってこい! 行け!
ええ…。
ここの幕あいに
コントと呼ばれる芝居をしていて
それの手伝いをしてるらしい。

なつよ… 覚悟はいいか?
いよいよ…。

 

「なつぞら」第29話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第29話のあらすじ

信哉(工藤阿須加)に連れられ、なつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)は浅草の劇場にやってきた。ダンサーのステージが終わり再び明かりがつくと、スポットの中に独特な格好をした男が姿を現す。男はステージの上でひとり歌いだし、やがて音楽に乗ってタップを踏み始めた。客席の男たちは一斉に、ステージに向かい罵声を浴びせる。すかさず、男も客を罵倒し始める。そのとき、なつがその男に向かって声をかけた…。

 

「なつぞら」第29話の感想

 

 

「なつぞら」第29話のネタバレ

(咲太郎)師匠! 今日のステージは
どうするんですか! 師匠!
(島貫)お前 出てこい。
そんなの ここの客に
通用するわけないじゃないですか!
いいから やってこい! 行け!
ええ…。

なつよ… 覚悟はいいか?
いよいよ…。
(歓声)
なつよ…。

(歓声)
お疲れさまです。 お疲れさまです。
お疲れさまです。
(マリー)咲ちゃん 出るの?
しかたないんだよ。
ハハッ… 頑張ってね。
今夜も待ってる。
無事 生きてたらね…。
ああ 星がきれいな夜だ。
俺は この街で生きている 老けた浮浪児。
「雨の日も風の日も
命のないように生きているのだ」
「街の人はいい人も 悪い奴も
私は知ってる でも…」

「私は愛している この街角を」
「私は好きなのだ この街角が」
「私は見て来たのだ この目で」

もういい 引っ込め!
早く女の子出せ!
うるせえ バカヤロー!
女の子だってな そうそう踊れるか!
少しは休ませろ!
お前が休め!
そうだ そうだ!
この野郎…
だったら てめえが上がってこい!
(なつ)お兄ちゃん!

お兄ちゃんだ…。
間違いない。
誰だ?
(富士子)なつ!
(信哉)なっちゃん!
お兄ちゃん…。
なつ…?
なつです。
なつ…!
お前 なつか!?
なつだよ。
私 なつだよ。
なつ… なつかよ…!
なつ!
えっ お兄ちゃん…。
なつ!

(拍手)
よっ! いいぞ 兄ちゃん!
バカヤロー!
この子は見せもんじゃねえ!

(拍手)

お兄ちゃん…。

私は ずっと幸せだった。
本当か?
本当だよ。 これ以上ないくらい。
ありがとうございました!
いいのさ。
なつが 家族になってくれて
私たちも幸せだから。
ありがとうございます。
けどね なつはね
あんたや 妹さんのことを忘れたことは
一度もないのさ。
あんたも そでしょう?
いつか 2人を
新宿に呼ぼうとしてたでしょ?
えっ?
角筈屋書店の茂木社長から聞いたんだ。
新宿に泊まってるのか?
ええ。
川村屋さんには すっかりお世話になって。
川村屋さんが 部屋を貸してくれたの。
えっ!
マダムは 何か言ってたか?
うん 言ってたよ。
お兄ちゃんは
新宿のムーランルージュを愛してて
そこのみんなからも 愛されてたって。
それだけか?
ほかに 何かあんの?
あ… いや…。
ほかに 何があんの?
ほかにあるなんて 誰が言ったよ。
言ってないけど 言ってるみたい。
言ってないよ。 いつ言った?
何言ってんの?
咲太郎 どうした?
いや どうもしないよ。
えっ?
お待たせいたしました。
あ! 来た 来た!
おい なつ。
ん?
ここの天丼は おいしいんだぞ。
天丼 好きだったろ?
私が?
何だ 覚えてないのか?
おやじが よく作ってくれたんだよ
天丼を。
いつか その天丼を
腹いっぱい食いたいって
あのころの俺は そればっかり考えてたな。
さあ 食え 食え!
頂きます。
頂きます。
頂きます。
うん!
どうだ?
うん おいしい。
だろ?
だけどな おやじの天丼は
こんなもんじゃ なかったんだよ。
そなんだ。
おやじは 日本一の料理人だったからな。
あ… 食べて下さい。 おいしいですよ。
そんで… これから どうするの?
あんたは どうしたいの? なつを…。
俺は…。
なつは どうしたいんだ?
私は お兄ちゃんに会えたから
今度は 千遥に会いたい!
千遥か…。
どこにいるの?
それが 分からないんだよ。
おじさんの家 いつの間にか
千葉から引っ越したらしくて。
えっ…。
じゃあ その後の消息は分かんないのか?
だけど 心配ないよ。
千遥も 今は きっと
幸せに暮らしてるよ。
どうして分かんのさ?
昔 手紙を書いたことがあるんだ。
なつの居場所を知らせようと思って。
そしたら おばさんから返事が来てな
千遥は 今 すっかり
この家に懐いてるから
変に手紙を書いたり
会いに来たりしないでくれって…。
里心がつくと いけないからな。
そうなんだ。
ああ。
千遥は 今頃 俺たちのことを
すっかり忘れてるかもしれないな。
そんでも 捜したい。
分かったよ。
それは 俺に任せろ。
うん。
お兄ちゃんは どこに住んでいるの?
今は宿無しだ。
全国の劇場を飛び回ってるからな。
これから 一緒に 新宿に行かない?
みんな お兄ちゃんのこと 心配してるよ。
うん… 明日行くよ。
明日の昼 必ず行くって
川村屋のマダムに
そう言っといてくれないか。
俺が 必ず お礼に行くからって。
分かった。 明日 待ってる。
ああ。
あ 食おう! なっ 冷めちゃう。
頂きます。
うん!
うまいだろ。
咲太郎は
少し無理して笑っていたようです。
本当は もっと心の底から
笑いたかったのにな… 咲太郎。
なつは やっと 兄の咲太郎に会えました。
だけど 何となく
嫌な予感もしてくるのでした。
私もです。

 

「なつぞら」第30話あらすじや感想とネタバレ

 

「なつぞら」第30話のあらすじ

約束の時間になっても咲太郎(岡田将生)は川村屋に現れない。心配するなつ(広瀬すず)に、光子(比嘉愛未)は、咲太郎は現れないだろうと諭す。そのとき、川村屋の扉が開く。現れたのは信哉(工藤阿須加)。心配するなつに信哉は、咲太郎が来られなかった理由を伝える。日が変わり、なつと富士子(松嶋菜々子)は、咲太郎が働いていた浅草を訪れていた。そこで咲太郎の知り合いであるダンサーから、新たな事実を告げられる…。

 

「なつぞら」第30話の感想

 

「なつぞら」第30話のネタバレ

(なつ)お兄ちゃん!
お兄ちゃん…。
(咲太郎)なつかよ…!
なつ!
えっ お兄ちゃん…。
なつ!
お兄ちゃん…。
一緒に 新宿に行かない?
みんな お兄ちゃんのこと 心配してるよ。
うん… 明日行くよ。
必ず行くって 川村屋のマダムに
そう言っといてくれないか。
(戸の開閉音)
(松井)誰? あっ 何だ 咲坊か…。
松井さん! どこ行ってたんですか!?
おう あいつは?
いや 島貫さん カンカンに怒って
もうやめるって
いなくなっちゃいましたよ。
そうか。 それは清々した。
また 博打ですか?
それが ツキまくってよ ハハ。
そういう時は ツキを放したくねえだろ。
勝ったんですか?
勝ちまくった。
よし 咲坊 今夜は2人で パッと…。
お願いします。
そのお金を貸して下さい。
は?
お願いします!
いくら?
10万。
10万!?
あ… 1万でもいいんです。
下がり過ぎだろ。
その間 いくらでも! お願いします!
お願いします!
しょうがねえな… 分かったよ。
これが 博打の戦利品なんだ。
質屋に持ってけば ひょっとしたら
10万くらいになるかもしれねえぞ ああ。

翌日 咲太郎は 夜になっても
川村屋に現れませんでした。
(光子)もう来ないわよ きっと。
どしたんだろう…。
もう お部屋に戻ったら?
(富士子)佐々岡さんが
見に行ってくれてるので…。
(光子)それも 随分かかってるわね。
(野上)あっ 戻られました。
一人? どだったの?
(信哉)咲太郎が 警察に捕まった。
えっ! どういうこと!?
今日の昼前に
質屋に 時計を持っていったら
それが 盗品として
手配されていたものだったらしく
そのまま 取り押さえられて…。
うそだ…。

なつたちは 翌日
とにかく 浅草に向かいました。
咲ちゃんは やってないわよ 泥棒なんて。
えっ 本当ですか!
その時計は 3日前の晩に
盗まれたっていうんでしょ?
その晩は 咲ちゃん 私と一緒にいたもの
ずっと朝まで。
えっ?
それ 警察に話してくれたんですか?
話したわよ。
でも ダメよ。 警察なんてね
捕まえたもんを
絶対に シロにはしないの。
そんで あんたは平気なのかい?
恋人なんだよね?
そんなんじゃないわよ。
咲ちゃんは好きだけどね。
妹がいることも知らなかった。
よかったわね 会えて。
咲ちゃんは 本当にいいやつよ。
出てきたら言ってよ。
また いつでも 遊びにおいでって。 ね。
じゃあ 出番だから。
(富士子)どうも ありがとうございました。

大丈夫さ。 やってないなら 必ず分かるさ。
でも… やってないなら
どして 質屋行ったのさ?

お帰りなさい。
あちらで お二人をお待ちしております。
あっ 茂木社長。
先日は いろいろとお世話になりました。
(茂木)いやいや。
どうぞ お掛けになって。
この方は 藤田正士さん。
人呼んで 藤正親分。
親分?
ああ。
戦後のムーランルージュは
その焼け跡を管理していた
この藤正親分が再建したんだ。
ムーランがなくなるまで
支配人もされていた。
いわば 咲太郎君の親分ってわけだ。
(藤田)なつさんか。
はい…。
北海道から よく来なすった。
兄が お世話んなりました。
私は なつの母親です。
あんたも偉い。
いいえ…。
咲太郎は 戦後のマーケットで
うろうろしてるところを助けたんだ。
それは ありがとうございました。
助けたのは俺じゃねえ。
戦前から ムーランで踊ってた
岸川亜矢美っていう踊り子だ。
亜矢美が あの子を
俺のところへ連れてきた。
亜矢美は 母親のように
咲太郎をかわいがってた。
だから 咲太郎にとって
ムーランルージュは
母親のいる場所
宝のような場所だと思っていただろう。
あいつは ムーランルージュが潰れた時
それを 必死に買い戻そうとしたんだ。
兄がですか?
要するに だまされたのよ。
イカサマ興行師の口車に乗せられて
10万円用意すれば 共同経営者として
買い戻せると思い込み
金貸しから借りたのよ。
それを そのイカサマ野郎に
持ち逃げされたんだ。
10万もですか!?
ああ。
金貸しも 10万もの金
まだ ガキだったあいつに
ただ貸すわけがねえ。
誰かが あいつの保証人になったんだ。
だから 咲太郎は
その10万円を作るまでは
新宿に戻らねえ。
そう言って 姿を消したんだ。
どこの誰なんですかね。
しかし まあ その保証人も
よほどのお人よしか バカですな。
ハハハ…。
マダム!?
えっ?
まさか…。
マダムが!?
あ… 親分
咲太郎は だまされたって 本当ですか?
咲ちゃんは
私を だましたわけじゃないのね?
そりゃ違う。
はあ おかしいと思ったわ。
たかだか 10万円で
劇場を買い戻せるわけがないもの。
いや それを信じたの?
マダムともあろう人が?
だって…
私は 咲ちゃんの夢を買ったのよ。
だからね なつさん 私のせいなのよ。
きっと お兄さん
私に 借金を返さなくちゃと思って…。
そうしないと 妹のあなたに
請求されると思ったのかもしれないわね。
(佐知子)あっ いらっしゃいませ。
なっちゃん…。
信さん どしたの?
あっ… どうぞ。
すいません。
警察で 少し話が聞けたよ。
えっ?
あいつは 泥棒はしていないと
言ってるらしいけど
じゃあ 誰からもらった時計なのかと
聞かれれば それを言わないそうなんだ。
多分 誰かを かばってるんだと思う。
お兄ちゃんは どうなるの?
分からない。
それで… 警察から
あいつの手紙を預かってきたんだ。
「なつへ。
また なつに会える日が来るなんて
本当に信じられない。
幸せに暮らしていると知って
安心したよ。
東京まで 兄ちゃんを捜しに来てくれて
ありがとう。
でも なつ すまない…。
お前は もう
こんな兄ちゃんのことは忘れてくれ…。
忘れて 北海道で幸せになれ。
兄ちゃんも… お前を忘れる」。

「ごめんな」。

(照男)何だよ じいちゃん
おっかない顔して。
(泰樹)お前…
なつと結婚しろ。
えっ?
なつと結婚するんだ。
そしたら なつは
正真正銘の柴田家の家族になる。
一生 この家にいることになるんだ。
お前が そうしろ。
ああ なつよ 君のいない十勝でも
何かが変わっていくようだけど…。
来週に続けよ。

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「なつぞら」第5週の視聴率

 

第2週の視聴率は5/6(月)に更新します。

 

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「なつぞら」第5週のネタバレ感想とあらすじに視聴率の紹介まとめ

 

2019年度前期の朝ドラ『なつぞら』は、北海道の広大な土地で成長した主人公・なつが1人のアニメーターになるまでの、愛と人情の物語です。

北海道という物理的な壮大さと、アニメーションという無限に広がる想像の世界。2つの世界でこれまでにないスケールの朝ドラとなりそうです。

人との関わりの中で変化しながら成長していくヒロインは、物語の壮大さに負けないほどのポテンシャルを持つ広瀬すずさんが演じます。大森さんと広瀬さんの作り出す世界に、目が離せません!!!

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