2019年7月15日放送は、松本潤さん主演のドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』です。
『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』は北海道150年記念として制作されました。脚本はオリジナルで大石静さんになります。
こちらの記事ではドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』のネタバレや感想やあらすじと次回の第2話のあらすじと期待の声や展開予想等を紹介していきます!
最新話のまでの内容を動画で見たいという場合は、U-NEXTを利用すると視聴できますのでチェックしてみてください。
次にドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』のネタバレや感想やあらすじを紹介していきます!
※ドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』もまだ視聴していないのに間違ってドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』のネタバレや感想や考察記事を見てしまった方、感想は気になるけどネタバレや考察自体が苦手な方はお戻りくださるようにお願いします。
Contents
ドラマ「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」あらすじや感想とネタバレ
ここではドラマ「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」あらすじや感想とネタバレについて紹介します。
「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」あらすじ
ペリーの黒船来航、ロシアの国境画定要求など江戸幕府は海外列強から開国を迫られる未曾有の危機にあった。武四郎は蝦夷地をロシアから守らなければならないと決意して蝦夷地を探査する。蝦夷地探査はアイヌの人々の案内で行われた。そして武四郎はアイヌ文化の豊かさやアイヌの人々のやさしさに共感していく。しかし、やがて蝦夷地を経営している松前藩のアイヌへの搾取略奪の実態を目の当たりにするようになる。武四郎はアイヌの女性リセと出会う。リセは美しく気高く家族を守っているが多くを語らない過去のいきさつがあり、愁いを帯びた瞳が印象的だった。武四郎は江戸に帰り、蝦夷地図を出版する。そしてアイヌが搾取されている厳しい実態を告発した。これに激怒した松前藩は武四郎に様々な妨害工作を仕掛け、遂には武四郎の命を奪おうと刺客を放つ。命からがらに追われながらも武四郎は幕府に雇われて、ふたたび蝦夷地を探査することになる。
「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」の感想やネタバレ
のネタバレや感想の詳細を紹介します。
「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」の感想
始まりましたー!7:30~NHK 松本潤主演「永遠のニシパ」北海道を作った男。超大作!時代劇初めてだそうですね。侍役がよく似合う!日舞まで習って役作りした努力家!
こういうお顔の役者を待ち望んでました!大河ドラマの主役もお願いします‼#永遠のニシパ #松本潤 #嵐 #松浦武四郎 pic.twitter.com/LY0pfVjyuM— 沼沢恵 (@megkanyosh) 2019年7月15日
武四郎の踊りかわいい!#松本潤 #永遠のニシパ pic.twitter.com/nSEtJwvilj
— まゆぴ♡ (@shojun_lover) 2019年7月15日
#永遠のニㇱパ #永遠のニシパ pic.twitter.com/cvtsC9sKAT
— 林檎 (@re______yuu) 2019年7月15日
ヴァサと潤くん、顔似てるね#永遠のニシパ #松本潤 #ヴァサイェガ渉 pic.twitter.com/YciM4rtjw0
— みみみみーゆ®️ (@RN_miiiiiiy) 2019年7月15日
「永遠のニシパ」大河ドラマにしてください#永遠のニシパ pic.twitter.com/Gsnw1RCoO0
— ももすけ (@mo12mo24suke) 2019年7月15日
松浦武四郎記念館の方に聞いたんだが
ダメ元で松潤にオファーしたらオッケーもらってビックリしたとか(*^-^*)#永遠のニシパ #松本潤 pic.twitter.com/PVmWlOpjtd— まぢぶるー・009 (@majiblue009) 2019年7月15日
アイヌの亡霊たちが
私利私欲にまみれた者たちを
呪っている
こんな夢をみた武四郎さんの
苦しみ悲しみ辛さ不甲斐なさが
潤くんのお顔から
ひしひしと伝わってきた#永遠のニシパ #松本潤 pic.twitter.com/PgUsoLCwF3— りりあん (@onelove_jun) 2019年7月15日
#永遠のニシパ を見てアイヌ文化をもっと知りたくなった人ーーーー!!!
この本が!!とっても!!わかりやすい!!!アイヌ文化学ぶ上で書かせない文献が!!まとまってて見やすい!!ゴールデンカムイ好きも必見!!!ぜひ!!読んでください!!
アイヌ文化は奥が深くて楽しいよーーー!!!! pic.twitter.com/YVzg2VTG5b
— ふーか (@tyokopi_) 2019年7月15日
これが松浦武四郎による新板蝦夷土産寿伍六。
日本人遊女のことも記されている…#永遠のニシパ pic.twitter.com/KoIw1SdDfU— 出世景清 (@waratteyoritomo) 2019年7月15日
今日いただいた資料によると武四郎さまが蝦夷地探査をしたのは、28歳から41歳。#永遠のニシパ#NHK#松本潤 pic.twitter.com/PleJXInbUw
— punto (@amnoslife) 2019年7月15日
お潤〜
かっこよかったよーー!!!#松本潤 #永遠のニシパ #私の大切な人 pic.twitter.com/bLEohO7HU8— M💜 (@moemi73919099) 2019年7月15日
「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」のネタバレ
この男の名は…
幕末の世に
6度にわたって北の大地を調査し
明治2年
「北海道」の命名を提言した その人である。
明治維新の23年前
武四郎は 初めて
ヤウンモシリ 蝦夷地に渡った。
この地に たびたび
ロシア船が出没する話を聞き
国を守るため 詳しい地図を描こうと
思い至ったのである。
武四郎は
蝦夷地の入り口 箱館に逗留して
内陸へ行く手だてを探っていた。
おや。
まだ そのような お姿で…。
(松浦武四郎)寄るでない!
これは 蝦夷測量図の写しだ。
長崎から携えてまいったのに
船旅で ぬれてしまった。
長崎!
松浦様は
長崎から いらしたんでございますか?
ああ。
長崎の出島に出入りしている者の話では
清国がエゲレスに侵略されたそうじゃ。
同じように
ロシアも蝦夷地を狙うておるらしい。
それで 長崎から この蝦夷地まで…。
これで 案内人を手配してくれ。
まずは 蝦夷地のことを知らねば
国の守りも固められぬ。
海岸から内側を探索し
内陸の絵図を作りたい。
頼む。
この金で
蝦夷地を知り尽くした案内人を
探してくれ。
はあ…
これだけの金子がございますれば
案内人は いくらでもおりまする。
されど 手形は どうされますか?
蝦夷地は 私ども和人の住む土地とは
厳重に区別されておりまして…。
新堂屋。
はい。
そこを なんとかしてもらえぬか?
そのほうは
蝦夷地で 一二を争う商人であろう。
はあ…。
さて いかがいたしましょうか。
(佐七郎)これが 手形にございます。
松浦様は
当家の手代 吉兵衛といたしております。
かたじけない。
これは この国のことを憂いて
この蝦夷地にまでいらっしゃった
松浦様への
私どもの せん別にございます。
心得た。
新堂屋 誠に世話になった。
ええ。
六之助!
≪(六之助)へい。
当家の手代 六之助がお供いたします。
道案内と人足は 番所を通ってから
アイヌを手配いたしました。
よろしく頼む。
へい。
よし!
「新堂屋の手代 吉兵衛」。
通れ。
へい。
「六之助」。
通れ。
へい。
ここからが 蝦夷地でございます。
ウテルクと申します。
松浦武四郎と申す。
よろしく頼むぞ…。
ウ…?
ウテルクにございます。
ウテルク。
鉄の足を持つ武四郎は
険しい山道でも
一日15里 60キロを歩いた。
そして 山道の距離を歩数で測った。
3歩が1間と勘定して
武四郎は
正確な地図を描いていったのである。
絵が得意だった武四郎は
北の大地の美しい風景や
この地に生きる人々の姿を
描き残していった。
大丈夫か?
へい…。
知床岬までを調査した一行は
太平洋側を通って帰路についた。
武四郎は
アイヌの言葉の響きを残した地名を
詳細に記録していった。
はあ… ああ…。
ウテルク あれはどこだ?
≪(アイヌの言葉で)
ポロチケウェ?
ポロチケウェ…。
モルラン…。
今 この辺りにおるのか。
(ウテルク)ピリカ。
うん?
うつくし…。
ウテルク
お前 和人の言葉ができるのか?
海。
おお…!
空。
おお!
雲。
おお!
ウテルク。
蝦夷地の海 空 雲は…。
ピリカであるな。
ピリカ!
ピリカ!
ピリカ!
そして よくとし
武四郎は 樺太を目指した。
当時 樺太を 和人は「北蝦夷地」と呼び
ロシアとの間に
国境は定められていなかった。
≪ほら! 行け!
(六之助)この漁場には 蝦夷地から
若い働き盛りのアイヌが
連れてこられております。
無理やり 力ずくで。
なんと…!
おい!
これを使え。
薬だ。
これを傷口に塗るとよい…。
おい。
見ない顔だな。
何者だ!
≪こら!
何をしておる!
働け!
≪お前もだ!
ああっ! ああっ…!
ああっ ああっ…!
(湊谷彦兵衛)さあ どうぞ。
ああ…。
料理は お口に合いませぬか?
いや うまい。
うまいが…。
「うまいが」?
あのような扱いを受けている
アイヌたちがとった
魚や貝であると思うと…。
我々 商人は
「運上金」という名の年貢を
松前様に取られております。
それはそれは 厳しい年貢で
ございますから
アイヌも こき使わねば 払えませぬ。
悪いのは 我々 商人ではなく
松前様なのでございますよ。
湊屋殿は どう思われるか?
この地に生きるアイヌを大切にせねば
蝦夷地の平穏も発展もないと思うがのう。
これはこれは…。
大層なアイヌびいきで
いらっしゃいますな。
ハハハハハ…! そうですね。
(彦兵衛)さあ どうぞ。
(六之助)おお! ありがとうございます。
あっ… あっ はあ…。
ウテルク 休もう。
(六之助)やはり
船にすれば よろしゅうございましたな。
幾度も申したではないか!
蝦夷地を知る者はアイヌしかおらぬ。
わしは その内陸を知りたいのじゃ。
(咆哮)
ああっ! あっ あっ あっ…!
うわ! ああっ ああ!
(咆哮)
(咆哮)
ううっ…!
ああ!
(咆哮)
ううっ…!
(咆哮)
うわ!
(崖から落ちる音)
ウテルク!
しっかりいたせ ウテルク!
お前は勇敢な男だ!
お前がおらねば死んでいた…!
すまぬ。
(リセ)なぜ 謝る?
ウテルクは 一人なら
熊から逃げおおせたであろうに
わしのために戦い 腕を失ってしまった。
わしさえ おらねば…。
ウテルクは生きている。
生きてはいるが…。
わしは 松浦武四郎と申す。
武四郎?
そうだ。
「私たちアイヌは
みだりに自分の名を名乗らない」。
なぜだ?
でも あんたには教えてあげる。
私は
ウテルクの妹 リセ。
私のニシパの とと様 かか様。
ニシパ?
「ニシパ」は 大切な人のこと。
それは そなたの夫のことか?
このお二方は そなたの夫の両親か?
イチニカ 私の息子。
わびにもならぬが これを食べてくれ。
米と みそだ。
酒も少しある。
傷に良い薬もある。
せめてもの わしの気持ちだ。
(歌声)
(歌声と手拍子)
このコタンは 女子が多いのだな。
アイヌの男は 皆
北蝦夷に連れて行かれる。
コタンに残された女は
シサムの女にされる。
侍 商人…。
お前らシサムは 皆 鬼だ。
私も シサムの女にされた。
逆らえば殺された。
シサムの子ども はらんだ女も殺された。
私 殺される前に逃げた。
とと様 かか様
はらんだ私 迎え入れてくれた。
名前もくれた。
イチニカ。
それで 言葉も覚えたのだな。
だけど 北蝦夷から戻ってきた夫
子どもの顔を見て ある日 死んだ。
エカシ
ポロトのほとりで いつも歌を歌う。
死んだ息子に聴かせてる。
イチニカが大人になったら 私も死ぬ。
そなたの夫は そのようなことを
望んではおらぬと思うが。
あんたは いいシサム。
私が初めて見た いいシサム。
生きてるうちに
いいシサムに会えてよかった。
いいシサムか…。
ウテルクは わしの命の恩人だ。
もっと いいシサムになって
恩返しをせねばならぬ。
「恩返し」?
恩返し。
恩返しとは…。
(歌声と手拍子)
(手拍子)
(歌声と手拍子)
よし!
そこだ!
おったぞ!
やったな!
「武四郎は いつまでここにいる?」。
ウテルクの傷が治るまでだ。
ウテルクに命を救ってもらい
そのうえ 長い間 世話になった。
武四郎。
これをあげる。
リセが織ってくれたのか?
リセ。
何してる?
月の明るい夜 武四郎は外に出る。
どうして?
「里世」と書いてある。
「里の世」「コタンのモシリ」という意味だ。
「コタンのモシリ」?
リセ。
わしは 明日 ここをたつが
リセに頼みがある。
イチニカが 一人前になっても
生きていてほしい。
リセが生きていると思いながら
わしも生きていく。
死ぬのは どうか やめてくれ。
その願いを込めて 印を彫った。
その印がリセを守ると願いを込めて。
武四郎。
ずっと ここにいるつもり あるか?
そしたら 私は死なない。
イチニカも武四郎のことが大好きだ。
すまぬ。
それはできぬ。
リセ…。
わしは 16の年に家を出て
蝦夷地に来るまで
国じゅうを旅してまいった。
諸国の風物に接し
たくさんの知己も得たが
己の使命が何なのか分からず
ずっと迷っておった。
されど 蝦夷地に来て
初めて分かったのだ…!
己のなすべきことが。
わしは この蝦夷地で見たことを
江戸に戻って
大勢の人に知らせねばならぬ。
この国のためにも アイヌのためにも。
わしは ウテルクのように
勇敢な男ではない。
されど なさねばならぬ使命があるのだ。
もし…
リセが わしと 一緒に来てくれるなら
イチニカと共に 江戸に参ろう。
私は ここで生まれた。
私は ここに住む人。
ここに住む人…。
どこにも行かない。
その着物は置いてゆけ。
これも いらない…!
これだけは持っていてくれ。
わしの… リセへの思いだ。
江戸に戻った武四郎は
自分の目と足で確かめた
ヤウンモシリ 蝦夷地のありさまを
書物として 次々と世に送り出した。
(佐島勘解由)これが 江戸で
たいそうな評判のようじゃ。
(佐七郎)「蝦夷大概図」 「多氣志樓」?
熊に食われて死んだのでは…?
そのほう 何ゆえ
そのようなことを知っておる?
あっ いえ…。
うわさに聞いただけでございます。
湊屋 はしがきを読んでみよ。
はっ。
「松前公は 権勢を欲しいままにし
その家臣 御用商人らは アイヌに対し
酷使のうえ
欺きだまし 財物を かすめ取り
よって アイヌの数は 近年
大幅に減りしありさまである」。
続けよ。
(彦兵衛)「蝦夷地を松前家より召し上げ
ご公儀 御みずから 仁政をしかねば
早晩 蝦夷地は滅び ひいては
日本国滅亡の遠因となること必定。
よって 今
警世の書 改革の檄として
この絵図を… 世に問うものなり」。
松浦武四郎とやら 手形も有せず
何ゆえ
あちこち旅することが できたのか…。
ともあれ 生かしてはおけぬ。
即刻 始末するべく
江戸屋敷の者に命じておいた。
ははっ…!
武四郎は 蝦夷地のありさまを
直接 幕府に伝えようとした。
警備警衛の策 何もなく
蝦夷地は 丸腰そのもの。
さらに
このまま松前家の悪政を許し
悪徳商人をのさばらせておけば
内から滅びまする。
(堀井出雲守)「内から滅びる」?
さようでございまする。
そのことを ご老中 阿部伊勢守様に
じきじき お伝え申し上げたく
お願い申し上げまする。
そのほうの言うことは分かった。
されど この書物に記されたことが
まことかどうか確かめようがない。
信じるに足る証しはあるか?
証し…。
浦賀に アメリカの黒船が
4隻 現れたよ!
総督はアメリカのペルリ
身の丈 六尺 四五寸の大男だ!
さあ 持ってった! 持ってった!
先ほど お訪ね申した
松浦武四郎でござる!
追われておる! 開門 願いたい!
開門…! 開門!
≪(足音)
松前家は 本気で
そのほうを抹殺する気だな。
松前家?
(堀井)松前家から放たれた刺客であった。
なんと…。
そのほうの書物が
まことのことを記しておらねば
松前家も そこまでは怒るまい。
しばらくは 我が屋敷にて 身を隠せ。
ありがたき幸せにございまする。
松浦武四郎にございます。
ご老中 阿部伊勢守様である。
ははっ!
面を上げよ。
この国のために
蝦夷地をどうすればよいか
言うてみよ。
はっ…。
第一に 蝦夷地に古くから住むアイヌを
味方にすること。
そのために 松前家と商人が結託して
アイヌから産物や労働を搾取することを
やめさせること。
第二に ロシアとの明確な国境を
北蝦夷地に定めること。
それだけか?
まだ明らかにされていない
蝦夷地内陸の地勢を明らかにし
通行に便利な道を作って
幕府の統治を 速やかに
行えるようにすることにございます。
よう分かった。
このたび 蝦夷地を
幕府の御料所といたす。
そのほうも この堀井と共に
蝦夷地に渡り
内陸の地勢を調べてまいれ。
ははっ!
武四郎は 幕府の役職を得て
再び ヤウンモシリ 蝦夷地に渡った。
調査は 200日にも及び
寒さに命を落とす者さえあった。
≪(機を織る音)
武四郎だ。
久しいな。
元気であったか?
皆 元気か?
みんな いない。
みんな 死んだ。
エカシ フチ ウテルク…
みんな 死んだ。
ウテルクが? なぜ?
前の夏 北蝦夷に連れて行かれた。
冬になっても戻ってこない。
きっと死んだ。
片腕でも 漁場に連れて行かれたのか?
アイヌ どんどんいなくなった。
シサムの役人は
アイヌの男を漁場に連れて行く。
コタンに残された女
夫にする男がいない。
アイヌの子ども 生まれない。
アイヌ 滅びる。
ここに生きるアイヌ 滅びる。
そんなことはさせぬ。
蝦夷地も幕府の御料所になったのだ。
だから これからアイヌの生活も
きっと良くなる。
信じない。
シサムは同じ。
変わらない。
そんなことはない!
必ず 良き蝦夷地にしてみせる!
信じない。
幕府も あんたも信じない。
私が抱きつくとでも思ったか?
喜ぶ 飛びつくとでも思ったか?
出ていったシサム 偉い人になった。
きれいな着物着て 戻ってきた。
でも 私 何もうれしくない。
誰も戻ってこない。
何も帰ってこない。
あんたが来ても 何も変わらない。
帰れ…!
分かった。
帰る。
ただ もう一つだけ聞かせてくれ。
イチニカはどうした?
イチニカは元気なんだろう?
あの子は 半分 シサム。
めったに戻ってこない。
ここにも ほとんど帰ってこない。
白鳥屋で働いてる。
ウテルクに命を救われながら
何もできず
このコタンを出て行ったこと 謝る。
だが わしは ここに住むアイヌが
すべてのアイヌが
安心して暮らせるよう
これからも懸命に働く。
邪魔をした。
達者でいてくれ。
≪逃すな!
≪はっ!
何も言うな。
分かっておる。
ニシパ…。
私の… ニシパ…。
リセ…。
武四郎の腕の中 うれし…。
しっかりせい! リセ… リセ!
死んではならぬ! リセ!
(鳴き声)
これ 武四郎が持っていてくれ。
ああ。
武四郎。
何だ?
俺は江戸に行く。
白鳥屋の丁稚になったのではないのか?
白鳥屋 辞めた。
今はイチニカでもない 市助だ。
俺は蝦夷地を出て 広い和人の国を見る。
和人の言葉 和人の文字を知る。
だから 江戸に行く。
お前が蝦夷地を出ると
コタンで眠るリセが悲しむな。
母さんは悲しまない。
コタンを出て白鳥屋に行くときも
悲しまなかった。
まことか?
「コタンにいても
漁場に連れて行かれて殺されるだけだ。
だから 好きにしろ」と言った。
そうか。
リセは 賢い母さんだ。
俺の母さんは いい女だ。
「いい女」?
そんな言葉も白鳥屋で習ったのか?
白鳥屋の丁稚は
「江戸の女は 皆 いい女だ」と言った。
だけど 浮世絵を見たら
みんな 変な顔だった。
江戸の女は みんな
あんな変な顔なのか?
その目で確かめてみるんだな 市助。
武四郎は
アイヌの家族を 一軒一軒 訪ね歩き
正確な人別帳を作った。
その結果 アイヌの人口が
激減していることも明らかになった。
調査の結果を携え 武四郎は江戸に戻った。
そのころ 武四郎を任命した老中
阿部正弘が死去。
開国派の井伊直弼が大老となっていた。
江戸の自宅で 武四郎は日夜
ヤウンモシリ 蝦夷地の内陸の詳細を
記した。
そして 「東西蝦夷山川地理取調日誌」を
完成させた。
おかえり。
ただいま戻りました。
きょうは 何の学問をしたのだ?
はい。
園部塾では
井伊大老の攘夷派への弾圧について
お話がありました。
ほう… 園部先生は何と?
「幕府のやり方に異を唱えた者を
ことごとく処刑した井伊様は
恐ろしき為政者だ」と
仰せでございました。
和人は アイヌだけでなく
同じ和人も弾圧するのですね。
幕府も松前家も同じか。
≪おい 急げ 急げ!
≪もっと早く刷れんのか?
これらの本は…!
武四郎は 地図のほかにも
蝦夷地のことを分かりやすく描いた絵本を
幾種類も出版。
これらは 爆発的に売れ続け
今でいう大ベストセラー作家となった。
しかし…。
「近世蝦夷人物誌」
人心を惑わす悪書なり。
よって 出版は あいならぬ。
それは 何ゆえでございますか!
人心を惑わす悪書だからじゃ。
この本は 北の地に住む
天性麗しき心根の
アイヌたちを描いたもので
人心を惑わす所なぞ
一か所とてございません!
ご奉行様のご判断である!
この「近世蝦夷人物誌」の出版は
許されなかった。
為政者にとっては
不都合な書であったからだ。
うああ!
武四郎の理想も夢も絶望も踏み倒して
時代は猛スピードで進んでいった。
そして 幕府は 大政を朝廷に奉還した。
しばらく待っちょってくいやんせ。
はっ…。
(河田重吉)
新政府参与 大久保利通[外01]にござる。
ははっ…!
松浦さん もう そういう時代ではなか。
座りなさい。
さあ…。
はっ!
早速だが 新政府は
蝦夷地の開拓を重要課題と考えておる。
ついては そのほうを
箱館府判府事に任じたい。
まずは 蝦夷地に 新しい地名を
付けねばならぬと思うておる。
その案を 松浦さん
おはんに出してもらいたか。
旧幕府の記録にも目を通したが
そのほうの調べ 誠に見事。
蝦夷地の名を改め
アイヌと日本人を平等に扱う政策をも
立案せねばならぬと思うておる。
ぜひ力を貸してもらいたい。
身に余るお言葉 身命を賭して
お役目 全ういたしまする!
話は以上である。
大いに励んでくれ。
ははっ…!
箱館府判府事となった武四郎は
まず 地名の選定に取りかかった。
積丹 余市
小樽 石狩 札幌など
アイヌ語をもとにして
地名を漢字二文字に落とし込む作業に
日夜 まい進した。
(鍋島直正)松浦か?
はっ!
地名選定のほう 進んでおるか?
はっ! 着々と進んでおります。
そうか…。
ならば 終わりしだい
最も重要な蝦夷地の改名に取りかかれ。
蝦夷地の改名?
蝦夷地を
正式に我が国に編入する。
蝦夷地の名も 新しい時代を
感じさせるものにしたい。
行政区分は王政にのっとって「道」とする。
直ちに案を出せ。
かしこまりました。
□ 回想
私は ここで生まれた。
□ 回想
私は ここに住む人。
蝦夷地の改名案として
6つの案を考えました。
「日[外02]見道」
「北加伊道」
「海北道」
「海島道」
「東北道」
「千島道」。
松浦。
はっ!
そのほうは どれが最も良いと思うのだ?
おそれながら それがしは
「北加伊道」が
最もふさわしいと思っておりまする。
「北加伊道」か…。
アイヌの古い言葉では そこに住む人を
「カイ」と呼ぶと聞きました。
「道」は 昔の行政区分で
「北に住むカイの地」
北加伊道にございます。
よいではないか。
それでは 「北加伊道」で
大久保[外01]にお伺いを立てよう。
よくやった 松浦。
はっ!
「北加伊道」か… 雄大であるな。
はっ!
松浦 大儀であった。
ははっ…!
こうして ヤウンモシリ 蝦夷地は
「北加伊道」と名付けられた。
松浦武四郎が新政府の役人となって
ほえておるそうじゃ。
え!
されど 蝦夷地に入れぬ!
はっ! どうぞ 今度こそ
息の根を止めてくださいませ!
新政府でのやつの地位は
幕府のそれと比べると はるかに高い。
殺せば目立つゆえ
違う手を使おうと思うての。
(彦兵衛 佐七郎)違う手?
ふふふ…!
東久世長官 お待ちくださいませ!
(東久世通禧)松浦は 声が大きいのう。
新しい法律のことでございますが…。
それは またにせい。
いいえ 待てませぬ!
松前藩と商人が手を組んで
アイヌの人々を酷使するような悪弊は
即刻 撤廃せねばなりません!
新政府とアイヌが
対等に商いをする制度を
法律で定めなければなりませぬ。
されど 文字もないような者どもと
どうやって対等につきあうのじゃ。
アイヌが文字を学ぶことを
幕府や松前藩が遠ざけただけです。
アイヌには 美しい音楽や踊りがあり
伝承によって歴史も記録されております。
誰にでも優しく 争いを嫌い
支配や上下の関係を嫌います。
ですので こちらが誠実に接すれば
必ず うまくいきまする。
この書物を参考にしていただければ…。
分かった 分かった。
それは またの機会に
大久保[外01]にも お伝えいたすゆえ
これから会議や 出ていけ。
長官!
出ていけ!
東久世長官が 北海道に出立されたとは
まことでございまするか?
まことじゃ。
なぜ それがしに
北海道赴任の命が
下らぬのでございますか!
おいに聞かれても分からん。
大久保[外01]にお聞きしたい。
大久保[外01]は それがしに
役名と官位を与えて利用するだけで
北海道で仕事を任せるお気持ちは
ないのでございましょうか?
知らん! ふん!
開拓判官 松浦武四郎にございます。
何事だ。
それがしを 一日も早く
北海道にお送りくださいませ。
そのことを大久保様から。
北海道のことは
東久世開拓使長官に任せてる。
大久保様… 大久保様 お待ちください!
それがしを…
それがしを 一日も早く北海道へ。
大久保様 一日も早く…!
ばかくさい!
(雷鳴)
ばかくさい…。
ばかくさい…。
武四郎は 明治政府の職を辞した。
(三味線と歌声)
(笑い声)
はあっ…!
いかがなされました?
夢を見た。
新政府の役人たちが酒宴を開いていた。
そこに供されていたのは
アイヌの人肉 臓腑。
それをアイヌの亡霊たちが見ており…。
ここのところ 毎晩 見るのだ 同じ夢を。
同じ夢?
わしは
幕府のお雇いの身分になりながら
アイヌの窮状を何一つ救えなかった。
新政府になってからも…。
そのようなことはございませぬ。
いや そうなのだ。
わしは何もしなかったのだ。
その罪は許されぬ。
北海道のことを多くの人に知らせるのは
わしの使命だ。
それは今も変わらぬ。
されど 北海道の地を
再び踏むことはできぬと思う。
リセに合わせる顔もない。
市助 お前に頼みがある。
先生。
先生のお気持ちは分かりました。
私が北海道に帰ります。
先生の代わりに
北海道のために働きまする。
市助… よく言った。
お前ならできる。
お前なら アイヌと和人の懸け橋になれる。
きっとなれる。
久しぶりに彫ったので
あまり うまくいかなかったがのう。
「市児火」…。
市助ではない。
イチニカだ。
母も 先生から頂いた印を
いつも お守りのように
首から下げておりました。
達者で暮らせよ。
はい。
先生の お志は
私が北海道で果たします。
北海道を頼んだぞ。
さあ 行け。
お前が時代の先頭を歩むのだ。
おさらばにございまする。
武四郎は 維新の英雄ではない。
だが 松浦武四郎なくして
今日の北海道はない。
北海道の名付け親 松浦武四郎。
67歳の時の写真です。
武四郎が生まれたのは
伊勢国 現在の三重県松阪市。
ここに 貴重な資料が残されています。
旅で使った筆の入れ物や
野帳と呼ばれる旅のメモ書きの数々。
更に 武四郎が作ったという
石のハンコも。
それを求める人には
彫って与えて報酬を得
旅の費用に充てたといわれています。
ドラマにも登場した
「近世蝦夷人物誌」も残されています。
旅先で見聞きしたアイヌのエピソードを
集めました。
ドラマに登場した市助も描かれています。
武四郎は アイヌが
過酷な労働や和風化政策を
強いられていることも記しました。
この書物は 当初
幕府から出版の許可が下りませんでした。
世に紹介されたのは 武四郎の死後
20年以上あとのことでした。
晩年 武四郎が使った雅号が 馬角斎。
北海道の地を再び踏むことなく
71年の生涯を閉じました。
武四郎が残した膨大な記録は
北海道の風土やアイヌ文化を伝える
貴重な資料として
大切に読み継がれています。
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「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」ネタバレ感想まとめ
以上、ドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』ネタバレ感想を紹介しました。
ネタバレ感想まとめとしては・・・・・。
この記事では、ドラマ『永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』をネタバレ感想まとめを紹介しましたが次回作も詳細にネタバレとあらすじや感想を更新していきますので、ぜひご覧ください!